ペアリング勝手に優れたU1万円ワイヤレスイヤホン「OPPO Enco Air2 Pro」。
ワイヤレスイヤホンは違うデバイスにペアリング接続先を切り替える場合、先に現在のペアリング接続を解除する必要がある。この面倒くささを解消したのが OPPO Enco Air2 Pro だ。
タッチセンサーを4秒長押しすると一つ前にペアリングしていたデバイスにペアリング接続先が切り替えられる独自機能「クイックチェンジ」に対応。都度、現在のペアリング接続を解除せず、タッチ操作だけでペアリング接続先が切り替わる。
特定2台のデバイス間であればタッチセンサー操作だけでペアリング接続先が行き来できるので、ほぼマルチポイント同等機能として活用できる。
スマホだけでなくPCでもワイヤレスイヤホンを使いたい、使いまわしたい人だと OPPO Enco Air2 Pro は日常的に重宝すること違いない。
▶ レビュー概略
基本情報
発売時期 | 2022年8月 |
市場価格 | 8,000円前後 |
製品仕様(抜粋)
ノイズキャンセリング | 対応 |
外音取り込み機能 | 対応 |
ハイレゾ相当再生 | × |
マルチポイント | × |
ペアリング接続先の上書き切り替え | 対応 |
防水 | 対応(IP54) |
製品評価
低音 | (3.5) |
中音 | (4) |
高音 | (4) |
イヤホンの装着感 | (5) |
ノイズキャンセリング | (4-) |
外音取り込み機能 | (3) |
マイク性能 | (4.5) |
バッテリー性能 | (4) |
ここがGood!!
- 特定2台のデバイス間ならタッチセンサー操作でペアリング切り替え可能
- クリアな高音質サウンド、音こもりなくて聞き心地よい
- 実用水準のノイズキャンセリング性能
- イヤホンの装着感よし
ここがBad...
- 外音取り込み機能の性能弱め
- ケースのワイヤレス充電(Qi充電)非対応
- イヤホンデザインはチープ
製品カラーリングは2色
カラーリングはホワイトとグレーの2色。レビューはホワイトで行う。
▶ レビュー詳細
この記事の目次(タッチで移動)
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OPPO Enco Air2 Pro の製品概要
スペックシート抜粋
Bluetoothバージョン | 5.2 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC |
ノイズキャンセリング | 対応 |
外音取り込み機能 | 対応 |
マルチポイント | × |
防水性能 | IP54 |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体7時間 |
ケース併用で最大28時間 | |
ケース充電方法 | USB Type-C(有線)のみ |
専用アプリ | あり(iOS、Android) |
付属品
イヤーピース(S・M・L)、USBケーブル、取扱説明書が付属。
OPPO Enco Air2 Pro のペアリング仕様
ペアリング仕様抜粋
Google Fast Pair | × |
マルチポイント | × |
マルチペアリング | 対応(最大?台) |
ペアリング接続先の上書き切り替え | 対応 |
新規ペアリングモードの起動方法 | 左右イヤホンのタッチセンサーを同時に4秒押し |
Google Fast Pair とは?
Google Fast Pairは、Googleが提供するペアリング簡素化システム。
Android OS 6.0以上のスマホであれば、専用のポップアップ画面からワンタッチでペアリング設定できる。
マルチポイントとは?
マルチポイントとは、複数デバイスを同時接続できる機能のこと。
同時接続しているデバイス間で、なにかしらオーディオ再生しているデバイスに音声出力先だけ自動で切り替わる。
マルチペアリングとは?
マルチペアリングとは、複数デバイスのペアリング情報が記録できる機能のこと。
1度記録してしまえば次回以降に再度セットアップする必要がなくなり、ケースふたを開くだけでデバイスと再接続できる。
昨今のワイヤレスイヤホンだとおおよそ5台〜10台のデバイスのペアリング情報が記録できる。
ペアリング接続先の上書き切り替えとは?
複数デバイス間でペアリング接続先を切り替える場合、先に現在のペアリングを解除する必要がある。
一部メーカーのワイヤレスイヤホンだと現在のペアリング接続を解除せず、ペアリングを移したいデバイスのBluetooth設定画面でイヤホン名を選択するだけでペアリング接続先を上書きして切り替えられる。
新規ペアリングモードの起動方法について
初回設定時はケースふたを開くだけで自動で新規ペアリングモードが起動する。
2回目(2台目)以降のペアリングを行う場合は新規ペアリングモードを手動で起動する必要がある。
新規ペアリングモードの起動方法
新規ペアリングモードの起動方法は簡単。
左右イヤホンのタッチセンサーを同時に4秒長押しで新規ペアリングモードが起動できる。
初回(デバイス1台目)のペアリングであればケースふたを開くだけで新規ペアリングモードが起動する。
複数デバイス間のペアリング切り替え方法
OPPO Enco Air2 Pro はペアリング接続先の上書き切り替えに対応。
ペアリング切り替え都度、現在のペアリングを解除する必要なし。
ペアリングを移したいデバイスのBluetooth設定画面からイヤホン名をタップすれば、そのままペアリングが切り替えられる。
OPPO Enco Air2 Pro の機能レビュー
バッテリーまわりのこと
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体7時間 |
ケース併用で最大28時間 | |
ケース充電方法 | USB Type-C(有線)のみ |
バッテリー駆動時間は相場同等だが、ノイズキャンセリング常時ONだとイヤホン単体5時間、ケース併用で最大20時間と短くなる。
充電はUSB Type-Cケーブルで可能。AndroidスマホユーザーならUSB Type-Cケーブルが使いまわせる。
ワイヤレス充電(Qi充電)には対応せず。
通話マイク仕様
通話時ノイズカット機能 | 対応 |
風切り音カット | × |
通話マイク性能は優秀。
”通話時ノイズキャンセリング”こと口元の音の検出に対応。多少なりに騒音のある場所で使っても口元の音と周囲の音を切り分け、口元の音だけを通話転送してくれる。
口元の音の検出精度は安定してて実用性あり。声だけきれいにピックアップされる。U1万円のワイヤレスイヤホン・マイクとして考えると優秀すぎて文句ない。
なお、風切り音は除去しておらず、風のある場所で使うと通話マイクに風が当たった”シュバババ”と言った音が入り込む。この点のみマイナスポイント。
ボタン操作
ボタン種類 | タッチセンサー |
操作コマンドの割り当て変更 | 対応 |
イヤホン本体にタッチセンサー内蔵。オーディオ操作、音声アシスタント起動、通話操作などひととおり可能。
1回タッチするたびにしっかりとタッチ音が鳴るので操作しやすい。
スマホ操作コマンド(割り当て変更可能)
左イヤホン | 右イヤホン | |
1回タッチ | 再生/停止 | |
2回タッチ | 次の曲へ or 前の曲へ | |
3回タッチ | 音声アシスタント起動 or ゲームモードON/OFF | |
1秒長押し | ノイズキャンセリング←→外音取り込み機能 | |
4秒長押し | クイックチェンジ(デバイス切り替え) |
すべての項目を専用アプリから割り当て変更可能。割り当てOFF(=タッチ反応OFF)も選べる。
4秒長押しの「クイックチェンジ」は一つ前にペアリングしていたデバイスにペアリングを切り替える機能。デフォルトだと機能OFFになっているので使う場合は専用アプリからカスタムする必要あり。
通話対応コマンド(割り当て変更不可)
左イヤホン | 右イヤホン | |
2回タッチ | 着信対応/終了 | |
1秒長押し | 着信拒否 |
イヤホン着脱検出(装着検出)
イヤホンの着脱検出(装着検出) | 対応 |
アンダー1万円のワイヤレスイヤホンでは珍しくイヤホンの着脱検出(装着検出)に対応。
オーディオ再生中にイヤホンを耳から外すとオーディオ再生が自動停止。イヤホンを耳に装着し直すとオーディオ再生が自動開始する。
防水性能
防水性能 | IP4 |
防塵性能 | IP5 |
防水性能はIPX4と相場相当。雨や汗が防げる。スポーツ中の利用も問題ない。
スポーツイヤホンなどで採用されることの多い防塵にも対応。砂ホコリある場所で使っても故障しにくい。
専用アプリ
専用アプリ | あり(iOS、Android) |
イコライザー調整 | 可能 |
タッチ操作コマンドの割り当て変更 | 可能 |
低遅延モード(ゲームモード)のON/OFF | 可能 |
イヤホンを探す | × |
専用アプリ「HeyMelody」をiOS、Android向けに配信。
イコライザー調整やタッチ操作コマンドの割り当て変更、ソフトウェア・アップデートなどひととおり可能。
アプリの使い勝手は安定。使っててアプリが落ちる、イヤホンが接続できない(登録できない)といったマイナス点は見られず。
HeyMelody
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iPhoneとの相性
iPhoneとの相性 | (非常によい) |
AACコーデック | 対応 |
iOS向け専用アプリ | 対応 |
iPhoneとの相性は非常によい。
iPhoneで主流のBluetoothオーディオコーデックである「AAC」が使えるほか、専用アプリもiOS向けに配信あり。Androidスマホで使う場合と比べてデメリットらしいデメリットは見られず。
OPPO Enco Air2 Pro の外観デザイン&イヤホン装着感
イヤホンはAirPodsデザイン、装着感は安定
イヤホンデザインはほぼAirPods。重量も片側4gとAirPods同等の軽さ。
AirPodsと違ってイヤーピースを搭載。イヤホンの装着感は安定してる。屋外であってもイヤホンの抜け落ちリスクを意識せずに使える。さながらイヤーピースありのAirPodsだ。
イヤーピースのサイズさえ調整すればイヤホン揺れも軽減される。運動中、ランニング中に使いたい人でも問題ない。
ケースもほぼAirPods、片手で握り込めるコンパクトサイズ
ケースサイズはコンパクト。数値で言うと縦5cm、横7cm、厚さ2cmほど。
握りこぶし1つで握り隠せるサイズ感。男性ズボンのポケットやシャツの胸ポケットにも入れておける。
ケース外装素材はプラスチック。ケースふた上部はスケルトン仕様に。卵の白身のように透けて見える。
全体的に地味めなデザインのイヤホン&ケースだが、同スケルトン仕様は数少ないおしゃれポイント。
OPPO Enco Air2 Pro の音質
音質はクリアで聞き心地よい
音質は中音域〜高音域重視。
ドライバーサイズが12.4mmと大型だが、意外にも低音は弱く、中音域〜高音域のクリアな音が堪能できる。
ボーカルや楽器の音など聞き取りやすく、なおかつ音の広がりもある。特にポップス曲、EDM曲、女性ボーカル曲との相性は抜群。YouTubeでMV動画一つ見るにも満足感は高い。
低音の弱さを忘れてしまうほど中音域〜高音域の音がクリアなので、なにがなんでも重低音サウンドを楽しみたい... みたいな人を除けば特に不満を持つこともないかと思う。
ただ、人によっては高音のシャリつき具合、シャンシャン具合が耳障りに感じるかもしれない。この場合はイコライザー調整で対応したい。
簡易なイコライザー調整にも対応
専用アプリからイコライザー調整に対応。低音重視、あるいはボーカル重視に変更できる。
デフォルトだと中音域〜高音域の音を重視したクリア度MAXなチューニングだが、イコライザー調整することで特に高音域を抑えられる。高音のシャリつき具合、シャンシャン具合が耳障りに感じる人だとイコライザー調整した方が丁度よさそうだ。
専用アプリはiOS、Android、双方ともに配信あり。
HeyMelody
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【重点レビュー1】クイックチェンジ(簡易ペアリング切り替え)の使い勝手は?
「クイックチェンジ」機能は地味だが堅実に重宝する
OPPO Enco Air2 Pro は独自機能「クイックチェンジ」に対応。タッチセンサーを4秒長押しすると、一つ前にペアリングしていたデバイスにペアリング接続先を切り替えられる。
たとえば、現在PCとペアリングしてて、一つ前にスマホとペアリングしていた場合、クイックチェンジを活用することでスマホ側にペアリング接続先を切り替えられる。この状況でスマホ側から見て一つ前のデバイスとなるPCにペアリングを切り替え戻すことも可能だ。
ペアリング切り替えのために逐一Bluetooth設定画面を開いたり、現在のペアリングを解除する必要なく、タッチセンサー操作だけでペアリングが切り替わるので非常にラク。
「スマホ←→PC」間など複数デバイス間でワイヤレスイヤホンを使いまわしている人だと重宝すること違いない。
なお、一つ前にペアリングしていたデバイスのBluetoothがオフになってたり、物理的に接続できない距離にある場合には、ペアリング切り替えに失敗する。二つ前〜のペアリング情報は辿れない。
【補足】ペアリング接続の上書き切り替えにも対応
OPPO Enco Air2 Pro はペアリング接続先の上書き切り替えにも対応。
ペアリングを移したいデバイスのBluetooth設定画面からイヤホン名をタップするだけでペアリングが切り替えられる。
巷のワイヤレスイヤホンだとペアリング切り替え都度、現在のペアリングを解除したり、イヤホンの電源を落とす必要があるが、こうした手間ひまかからない。
【重点レビュー2】ノイズキャンセリング&外音取り込み機能の性能は?
ノイズキャンセリングはまずまず機能してる
OPPO Enco Air2 Pro はノイズキャンセリング機能に対応。機能ONにすると周囲の騒音を中和・低減できる。
高価格モデルのように徹底して遮音するわけではないが、低周波音を中心にきちんと騒音を中和・低減できてる。電車やバスの中のガタゴト音も中和できてて動画視聴時など音量を上げずとも台詞が聞き取れる。
実用性の観点から言うと合格ライン。ノイズキャンセリング狙いの人にもギリおすすめ。
外音取り込み機能はオマケ、実用性を見い出すのは難しい
OPPO Enco Air2 Pro は外音取り込み機能にも対応。イヤホンマイクで周囲の音を集音。イヤホンを装着したままイヤホン・スピーカーを通じて周囲の音が聞き取れる。
とはいえ、性能は弱め。機能ONにすると周囲の音が気持ち1段階ほど明るくはなるが、モヤがかかったような音が集音される。自分の声も反響しがちなのでイヤホンを装着したまま会話したい人だと使いづらそう。
外音取り込み機能をONにするよりかは、素直にオーディオ再生を停止する、あるいはイヤホンを外した方がてっとり早い気がしてる。
OPPO Enco Air2 Pro の気になったところ(あるいはデメリット)
デザインはパチもん感あり
全体的に勝手のいいワイヤレスイヤホンだが、ケース、イヤホンともにデザインがチープすぎ。AirPodsライクなノンブランドの中華イヤホン感は否めない。
なぜここまで似せてしまったのかわからんが、デザインやブランドといった要素を重視する人だとマイナス点として響きそう。
ワイヤレス充電(Qi充電)非対応
多分にコスパを売りにした製品だが、意外にもワイヤレス充電(Qi充電)には対応せず。
都度ケーブルを抜き差しして充電しないといけないのが面倒くさい。特にiPhoneユーザーだとワイヤレス充電器(Qi充電器)を使っている人も多いかと思うが、そうした充電リソースが活かせないのは痛い。
この記事のまとめ
ここまで OPPO Enco Air2 Pro をレビューしてきた。
全体として無難によくまとまってる。中音域〜高音域の解像度が光るクリア・オーディオ。そこそこ実用性あるノイズキャンセリング。いずれも価格に照らして優良クラスの製品だ。
そしてなによりペアリングの勝手のよさ。タッチセンサー操作によるペアリング接続先の切り替えが可能。スマホだけではなくPCでもワイヤレスイヤホンを使いたい人、使いまわしたい人だと重宝する。
イヤホンデザインが地味で、そこらのパチもんAirPodsと変わらぬビジュアルなのがマイナス点だが、これさえ許容できる人なら何も問題ない。初めてのワイヤレスイヤホンとしてもおすすめだ。
レビュー対象製品
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