中華オーディオメーカー・EarFunから登場した新フラッグシップ「Earfun Air Pro 4」。
U1万円でノイズキャンセリング機能に対応したほか、U1万円ではほぼトップとなるノイズキャンセリング性能を実現。2万円〜3万円する高価格ワイヤレスイヤホンのように周囲の音を遮断・遮音する徹底したノイキャンが堪能できます。
ノイズキャンセリングに伴うホワイトノイズ(サーッといった機械音)も発生しておらず、オーディオ再生を停止した状態であればデジタル耳栓としても活用可能。ノイズキャンセリングを主として使いたい人だとまず間違いなくおすすめの1品です。
この記事では Earfun Air Pro 4 をレビュー。実際の使い勝手はどうなのか、レビューしていきます。
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Earfun Air Pro 4 の製品概要
スペックシートを確認
発売時期 | 2024年7月 |
直販価格 | 9,990円(相場8,500円前後) |
販売元メーカー | EarFun(中国) |
Bluetoothバージョン | 5.4 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC、aptX Lossless、aptX Adaptive、LDAC |
ノイズキャンセリング | 対応 |
外音取り込み機能 | 対応 |
マルチポイント | 対応(最大2台) |
マルチペアリング | 対応(最大?台) |
ペアリング接続先の上書き切り替え | ✗ |
防水性能 | IPX5 |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体11時間 |
ケース併用で最大52時間 | |
ケース充電方法 | USB Type-C(有線)、Qi(無線) |
Earfun Air Pro 4 は、中華オーディオメーカー・EarFunのフラッグシップモデルの位置付け。2024年7月に発売開始した。
機能性とコスパに全振り。ノイズキャンセリング、マルチポイント、ケースのワイヤレス充電(Qi)など網羅。バッテリー駆動時間に関してはケース併用52時間と業界トップクラスのスタミナ仕様に。これら揃えて直販9,990円、Amazonあたりだと常時8,500円前後で購入できます。
ハイレゾ・コーデックたる「LDAC」と「aptX Adaptive」にもW対応。また、aptX Losslessにも対応します。aptX Losslessは業界で唯一無二の可逆圧縮式Bluetoothコーデック。ワイヤレスイヤホン再生(Bluetooth再生)ながらロスレス再生できます。
aptX Lossless対応スマホは少なめですが、ここ1年くらいに発売したハイエンドのAndroidスマホであればaptX Losslessにもれなく対応します(PixelやGalaxyを除く)。
肝心の音質は平凡。ただ、「LDAC」や「aptX Adaptive」あたりで接続しておけば相当に音の情報量は引き出せますし、あとはイコライザー調整で引き立たせたい音をピックアップしていけば自分好みのワイヤレスイヤホンが作れます。イコライザー調整はiOS・Android向けの専用アプリから可能です。
Earfun Air Pro 4 のデザイン
イヤホンは無難なAirPodsデザイン
よくも悪くもAirPodsライクなイヤホン形状。安定した使い勝手が強みのステムデザインです(筒が伸びたイヤホンデザイン)。イヤーピースのサイズさえ調整すれば装着感も安定。耳の形状よる装着感の当たり外れは少ないです。
イヤーピースは5サイズを用意。
イヤホン側面にはタッチセンサーボタンを搭載。オーディオ操作など可能です。iOS・Android向けの専用アプリを使えば機能の割り当て変更も可能。タッチ反応オフ(割り当てなし)も選択できます。
操作コマンド一覧
※デフォルト仕様
左イヤホン操作 | 右イヤホン操作 | |
1回タップ | 音量1ダウン | 音量1アップ |
2回タップ | 再生/停止 | |
着信応答/終了 | ||
3回タップ | 前の曲に戻る | 次の曲に進む |
2秒長押し | ノイズキャンセリングON/OFF | 音声アシスタント起動 |
(着信時のみ)着信拒否 |
通話関連の操作コマンドを除き、すべての項目を変更可能。「タッチ反応オフ」(割り当てなし)も用意あり。
イヤホンの自動装着検出にも対応。オーディオ再生中にイヤホンを外すと自動でオーディオ再生が停止。装着し直すと自動で再生が開始します。
ケースはオーソドックスな仕上がり
よくも悪くもクセのないオーソドックスなケースデザイン。無難に使えます。
片手で握り込めるサイズ感。ズボンのポケットどころかシャツの胸ポケットにも入ります。
表蓋の"earfun"ロゴは刻印仕様。経年劣化で剥げることはありません。
外装はプラスチックなので放置しておくと擦り傷がつきそうです。ケースカバーの種類はそこそこあり。Amazonを探せば1,000円前後で買えます(→ Amazonで見てみる)。
開いたイメージ。
ケースはワイヤレス充電(Qi)に対応。スマホ向けのワイヤレス充電器を使っている人ならそのまま使いまわせます。なお、有線で充電する場合はUSB Type-Cケーブルが必要です。
Earfun Air Pro 4 の音質レビュー
音質はごく普通
低音 | (4) |
中音 | (3.5) |
高音 | (3.5) |
音質はごく普通。低音域〜高音域まで程よく収まったフラットな音。音場はそこそこ広め。高音域はシャリつかない程度にとどまっており、中華メーカーっぽいドンシャリ感はありません。
音の解像度はそこまで高くありませんが、Earfun Air Pro 4 はハイレゾ・コーデックたる「LDAC」と「aptX Adaptive」にW対応(あるいはaptX Losslessも)。ここらのコーデックで再生すれば気持ち高解像度なオーディオ再生が可能です。
iOS・Android向けの専用アプリを使えばイコライザー調整が可能。フラットなオーディオとあり、カスタムしがいはありそうです。
イコライザー調整にも対応
iOS・Android向けの専用アプリ「EarFun Audio」からイコライザー調整が可能。
簡易なプリセット変更ほか、目盛り単位の細かなチューニング、また、「適応イコライザー」こと各々の聴覚に合わせてパーソナライズ調整したイコライザーも作成できます。
Earfun Air Pro 4 の機能レビュー
ノイズキャンセリング
ノイズキャンセリング性能 | (5) |
Earfun Air Pro 4 の最大のセールスポイントたるノイズキャンセリング。
U1万円でトップのノイズキャンセリング性能あり。数万円する高価格ワイヤレスイヤホンと同じく周囲の音を"中和”よりかは”遮断”する、かなり強めのノイズキャンセリングです。
低周波音を中心に低減。人の話し声など高周波音は残り気味ですが、相当に音が擦り減り、静かになります。ノイズキャンセリング性能「公称-50db」もあながち嘘ではない。
ノイズキャンセリングに伴うホワイトノイズ(サーッと言った機械音)も発生しておらず、オーディオ再生を停止した状態であればデジタル耳栓としても活用できます。
ノイズキャンセリングの強度調整にも対応。ノイズキャンセリングが強すぎて耳が詰まる... といった人だとこれで調整したい。ノイズキャンセリングの強度調整はiOS・Android向けの専用アプリ上で可能です。
外音取り込み機能(ながら聴き機能)
外音取り込み性能 | (4-) |
イヤホンを装着したまま周囲の音が聞き取れる「外音取り込み」機能に対応。
イヤーピースによる物理的な音こもり感こそ残りますが、機能ONにすれば明確に周囲の音が0.5〜1トーンくらい明るくなります。オーディオ音量も下げた状態であれば、"ながら聴き”に近い運用が現実的に可能です。
音の取り込みに伴うホワイトノイズ(サーッといった機械音)も発生しておらず、常時機能ONで使う場合でも気持ち悪さありません。
通話マイク品質
通話マイク性能 | (4) |
通話マイク性能は価格に照らして優秀。自分の声のピックアップが機能してます。風切り音はじめとした周囲の音は"ゴニョゴニョ"といった打ち消し音が残りますが、通話には問題ないレベルです。ビデオ通話のマイクとして使いたい人にもおすすめです。
マルチポイント・ペアリング切り替え勝手
マルチポイント | 対応(最大2台) |
マルチペアリング | 対応(最大?台) |
ペアリング接続先の上書き切り替え | ✗ |
最大2台のデバイスを同時接続できるマルチポイント機能に対応。
なにかしらオーディオ再生を開始したデバイス側に自動でオーディオ出力先が切り替わります。手動でオーディオ出力先を(というかペアリング接続先を)切り替える必要はありません。
なお、マルチポイントとLDACは併用できません。LDAC接続時はマルチポイントも自動で機能オフになります。
ペアリング接続先の上書き切り替えには非対応。マルチポイント接続外のデバイスにペアリングを切り替える際、先に現在のペアリング接続を解除する必要あり。そのあとBluetooth設定画面からイヤホン名を選択すれば当該デバイスにペアリングが切り替わります。
「Google Fast Pair」にも対応。Androidスマホで使う場合なら初回のペアリング設定が簡素化されます。「音声の切り替え」(Audio Switch)には非対応です。
バッテリー持ち・充電環境
バッテリー性能 | (5+) |
(イヤホン単体11時間、ケース併用52時間) | |
ワイヤレス充電 | 対応(Qi) |
バッテリー駆動時間は業界トップクラス。昨今の相場だとケース併用24時間〜30時間前後。ケース併用52時間は紛うことなき業界トップクラス水準のスタミナです。
U1万円ワイヤレスイヤホンでは珍しくワイヤレス充電(Qi)にも対応。スマホ向けのワイヤレス充電器が使いまわせます。なお、通常どおり有線ケーブルで充電する場合はUSB Type-Cケーブルが必要です。
まとめ
【Good!】Earfun Air Pro 4 のよかったところ
- U1万円ではNo.1のノイズキャンセリング性能あり
- ケース併用52時間使えるロングバッテリー搭載
- マルチポイント対応
【Bad...】Earfun Air Pro 4 の気になったところ
- デフォルトの音質は普通(特質なし)
- マルチポイントとLDACは併用できず
- "EarFun"なるブランド知名度が低い
Earfun Air Pro 4 は、音質よりも機能性を重視した、AirPodsのようなガジェット寄りのワイヤレスイヤホンを探している人におすすめ。
U1万円でトップとなるノイズキャンセリング性能あるほか、52時間使える長時間バッテリーやマルチポイントにも対応します。
音質に関しては特筆ありませんが、LDACとaptX Adaptiveが使えるため、Androidスマホユーザーであれば一定の高音質オーディオになります(iPhoneはLDACやaptXに非対応)。
「音楽を聴く」よりかは、動画、ゲーム、ビデオ通話などオーディオ音声を聞くための普段使いのワイヤレスイヤホンを探している人に Earfun Air Pro 4 はおすすめ。特にノイズキャンセリング機能を重視する人だと相性いいです。
ちなみに、直販9,990円ですが、Amazon公式店だと常時8,500円前後で購入できてお得です。
Earfun Air Pro 4 のおすすめ代替候補
Anker「Soundcore P40i」(価格7,990円)
LDACやaptX Adaptiveが必要ない人ならこれでも十分。価格7,990円でノイズキャンセリング、マルチポイント、ケース併用60時間バッテリーを揃えた。専用アプリを使えばイコライザー調整も可能です(レビュー記事を見る)。
オーディオテクニカ「ATH-CKS30TW」(価格7,000円)
音質重視の人におすすめ。「クリアな重低音」をコンセプトにしたオーディオ特化モデル。マルチポイントにも対応する。価格1.1万円のカスタムモデルならノイズキャンセリングも利用可能(レビュー記事を見る)。
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