U1万円ワイヤレスイヤホンながらペアリング接続先の上書き切り替えに対応した「Xiaomi Redmi Buds 4」。
ノイズキャンセリング対応やら高音質オーディオやら価格に照らした評価点が多いコスパモデルだが、それでもやはり評価すべきはペアリング勝手。
違うデバイスにペアリング接続先を切り替える際、現在のペアリングを解除せず、Bluetooth設定画面からイヤホン名を選択するだけでそのままペアリング接続先が切り替えられる。
AirPodsやソニーのワイヤレスイヤホンだと一般的な仕様だが、なかなか1万円以下のワイヤレスイヤホンで同仕様に対応している製品は少ない。
もとより複数デバイス間で使いまわすためのワイヤレスイヤホンを探している人だと「Xiaomi Redmi Buds 4」は機能的にも価格的にも丁度いい選択肢になりそうだ。
▶ レビュー概略
基本情報
発売時期 | 2023年3月 |
市場価格 | 7,980円 |
販売元メーカー | シャオミ(中国) |
製品仕様(抜粋)
ノイズキャンセリング | 対応 |
外音取り込み機能 | 対応 |
ハイレゾ再生コーデック | × |
マルチポイント | × |
ペアリング接続先の上書き切り替え | 対応 |
防水 | 対応(IP54) |
製品評価
低音 | (3) |
中音 | (4) |
高音 | (3) |
イヤホンの装着感 | (5) |
ノイズキャンセリング | (4) |
外音取り込み機能 | (4) |
マイク性能 | (5) |
バッテリー性能 | (5) |
ここがGood!!
- ペアリング接続先の上書き切り替え対応(ペアリング接続を都度解除する必要なし)
- ノイズカットに対応した高性能通話マイクあり
- 実用水準のノイズキャンセリング&外音取り込み機能
- イヤホンの装着感が非常に安定(耳奥にぬめりこむ)
ここがBad...
- マルチポイント非対応
- iOS向けの専用アプリなし(Androidアプリのみ提供)
製品カラーリングは2色のみ
カラーリングはホワイト、ブラックの2色展開。レビューはホワイトカラーで行う。
▶ レビュー詳細
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Xiaomi Redmi Buds 4 の製品概要
スペックシート抜粋
Bluetoothバージョン | 5.2 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC |
ノイズキャンセリング | 対応 |
外音取り込み機能 | 対応 |
マルチポイント | × |
防水性能 | IP54 |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体6時間 |
ケース併用で最大30時間 | |
ケース充電方法 | USB Type-C(有線)のみ |
専用アプリ | あり(Androidのみ) |
付属品
イヤーピース(S・M・L)、USBケーブル、取扱説明書が付属する。
取扱説明書は日本語表記あり。
Xiaomi Redmi Buds 4 のペアリング仕様
ペアリング仕様抜粋
Google Fast Pair | × |
マルチポイント | × |
マルチペアリング | 対応(最大?台) |
ペアリング接続先の上書き切り替え | 対応 |
新規ペアリングモードの起動方法 | ケースの背面ボタンを2秒長押し |
Google Fast Pair とは?
Google Fast Pairは、Googleが提供するペアリング簡素化システム。
Android OS 6.0以上のスマホであれば、専用のポップアップ画面からワンタッチでペアリング設定できる。
マルチポイントとは?
マルチポイントとは、複数デバイスを同時接続できる機能のこと。
同時接続しているデバイス間で、なにかしらオーディオ再生しているデバイスに音声出力先だけ自動で切り替わる。
マルチペアリングとは?
マルチペアリングとは、複数デバイスのペアリング情報が記録できる機能のこと。
1度記録してしまえば次回以降に再度セットアップする必要がなくなり、ケースふたを開くだけでデバイスと再接続できる。
昨今のワイヤレスイヤホンだとおおよそ5台〜10台のデバイスのペアリング情報が記録できる。
ペアリング接続先の上書き切り替えとは?
複数デバイス間でペアリング接続先を切り替える場合、先に現在のペアリングを解除する必要がある。
一部メーカーのワイヤレスイヤホンだと現在のペアリング接続を解除せず、ペアリングを移したいデバイスのBluetooth設定画面でイヤホン名を選択するだけでペアリング接続先を上書きして切り替えられる。
新規ペアリングモードの起動方法について
初回設定時はケースふたを開くだけで自動で新規ペアリングモードが起動する。
2回目(2台目)以降のペアリングを行う場合は新規ペアリングモードを手動で起動する必要がある。
新規ペアリングモードの起動方法
新規ペアリングモードの起動方法は簡単。
ケースに左右イヤホンをセット。ケースふたを開いた状態でケース背面のペアリングボタンを2秒長押しするだけ。
初回(デバイス1台目)のペアリングであればケースふたを開くだけで新規ペアリングモードが起動する。
複数デバイス間のペアリング切り替え方法
ペアリング接続の上書き切り替えに対応。
複数デバイス間でペアリング接続先を切り替える場合、ペアリングを移したいデバイスのBluetooth設定画面からイヤホン名をタップすればペアリング接続先がそのまま切り替わる。
他社メーカー品のように都度、現在のペアリング接続を解除する必要はない。
Xiaomi Redmi Buds 4 の機能レビュー
バッテリーまわりのこと
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体6時間 |
ケース併用で最大30時間 | |
ケース充電方法 | USB Type-C(有線)のみ |
バッテリー駆動時間は相場同等だが、ノイズキャンセリング常時ONだともう少し短くなる。
充電方法はUSB Type-Cケーブルを使った有線充電のみ。ワイヤレス充電(Qi充電)には対応せず。
通話マイク仕様
通話時ノイズカット機能 | 対応 |
風切り音カット | 対応 |
価格に照らして通話マイク性能は高性能。
イヤホン片側3つのマイクを使った高精度なビームフォーミング(通話時ノイズカット機能)に対応。周囲の音をカット。口元の音をメインにして通話転送してくれる。
テレビの前で通話してても、あるいは風が強い屋外で通話してても、ほぼ口元の音だけ検出&通話転送できる。使い勝手は高価格モデルと比べても遜色ない。
ボタン操作
ボタン種類 | タッチセンサー |
操作コマンドの割り当て変更 | △(Androidスマホのみ可) |
イヤホンの装着検出 | 対応 |
イヤホン本体にタッチセンサー内蔵。オーディオ操作、通話操作などひととおり可能。
Androidスマホに限り、専用アプリから操作コマンドの割り当て変更可能。iPhoneだと専用アプリが提供されず、操作コマンドは変更できない。
U1万円モデルでは珍しくイヤホンの着脱検出(装着検出)にも対応。オーディオ再生中にイヤホンを耳から外すとオーディオ再生が自動停止。イヤホンを耳に装着し直すとオーディオ再生が自動で再開する。
スマホ操作コマンド(割り当て変更可能)
左イヤホン | 右イヤホン | |
2回タッチ | 再生/停止 | |
3回タッチ | 次の曲へ | |
長押し | ノイズキャンセリング←→外音取り込み |
Androidスマホに限り、専用アプリから「長押し」以外の操作コマンドを変更可能。
左右別々の操作コマンドの割り当て、および「前の曲へ」「音量操作」コマンドの割り当てにも対応している。
なお、音声アシスタントの起動には対応せず。
通話対応コマンド(割り当て変更不可)
左イヤホン | 右イヤホン | |
2回タッチ | 着信対応 | |
3回タッチ | 着信終了 | |
着信拒否 |
防水性能
防水性能 | IP4 |
防塵性能 | IP5 |
防水性能はIP54とスポーツイヤホン同等。雨、汗、砂ぼこりなど防げる。シャワーをかけたり浸水させるのはNG。
専用アプリ
専用アプリ | あり(Androidのみ) |
イコライザー調整 | × |
タッチ操作コマンドの割り当て変更 | 対応 |
低遅延モード(ゲームモード) | × |
イヤホンを探す | 対応 |
Androidスマホのみ専用アプリ「Xiaomi Earbuds」を利用可能。iOS版アプリは提供なし。
Xiaomi Earbuds
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iPhoneとの相性
iPhoneとの相性 | (よい) |
AACコーデック | 対応 |
iOS向け専用アプリ | × |
専用アプリが使えない点を除けば、iPhoneで使う場合でも特段の不満はない。
ノイズキャンセリングはじめとした機能面も問題なく動作している。
Xiaomi Redmi Buds 4 の外観デザイン&イヤホン装着感
イヤホンは丸みを帯びてて装着感よし
イヤホンは全体的に丸みを帯びた設計。イヤーピースのサイズさえ調整すれば耳奥にぬめりこませるようにして装着できる。
イヤホンを耳穴に装着して時計回りに回すとイヤホンが耳の奥の奥へと入っていく。ノイズキャンセリング機能(ANC)と組み合わせることで非常に高い遮音効果が得られる。
イヤホン重量は片側5gと軽量。長時間のイヤホン装着で耳が疲れるようなこともない。
ケースは卵フォルム、片手で握りこめる
ケースはよくある卵フォルム。数値で言うと縦6.5cm、横4.5cm、厚さ2.5cmほど。
握りこぶし1つで握りこめるサイズ感。卵フォルムと相まり手で持つともっと小さく感じる。
男性ズボンのポケットもちろんシャツの胸ポケットにもらくらく入る。
背面には印字シールの貼り付けあり。(将来的に)シール端の黒ずみ汚れが気になりそう。剥がしていいのかはよくわからない。
Xiaomi Redmi Buds 4 の音質
音質はボーカルくっきり
音質は中音域メイン。ボーカルがくっきり前に出てるチューニングだ。
(意図した設計かわからないが)電車のガタゴト音の中でもノイズキャンセリングと併用することでボーカル音声だけがしっかりと聞き取れる。
一方で、よくも悪くもボーカル重視なのでバッグサウンドの存在感のなさ、まとまりのなさは否めない。音の広がりも狭く、ロック系の曲など爽快感重視の曲との相性は悪い。
どちらかと言えば、ボーカル重視で音楽を聞きたい人、動画コンテンツを見るためのイヤホンを探している人におすすめ。
イコライザー調整不可
Androidスマホであれば専用アプリが利用できるが、イコライザー調整機能は提供せず。デフォルトの音質ままで使うことになる。
【重点レビュー】ノイズキャンセリング&外音取り込み機能の性能は?
ノイズキャンセリングは実用水準の静けさ
Xiaomi Redmi Buds 4 はノイズキャンセリング対応。機能ONで周囲の騒音を中和・低減できる。
従来モデルのノイズキャンセリングは多分にオマケ感があったが、今作のノイズキャンセリングは一定の実用性を見いだせる静けさあり。
低周波音を中心にきちんと音が低減できてるので屋外で音楽を聞きたい人、動画を見たい人だと重宝しそう。ボーカルくっきりした音質と相まり多少なりうるさい場所でも音(音声)が聞き取りやすい。
外音取り込み機能は実用水準、音量も下げておけば”ながら聞き”運用も可能
Xiaomi Redmi Buds 4 は外音取り込み機能に対応。イヤホンマイクを通じて周囲の音を集音。イヤホンを装着したまま周囲の音が聞き取れる。
これも従来モデルはオマケ機能だったが、今作にて実用水準にアップグレード。機能ON/OFFで周囲の音の大きさが明確に変わる。
取り込みノイズ(”サーっ”といった音)もほとんど出ておらず、常時機能ONで使う場合でも気持ち悪くない。
機能ONにしつつ音量も下げておけば音楽と周囲の音がバランスよく聞き取れる。いわゆる”ながら聞き”イヤホンとしての運用も現実的だ。
Xiaomi Redmi Buds 4 の気になったところ(あるいはデメリット)
マルチポイント非対応
Amazonの商品ページには「マルチポイント接続対応」との記載があるが、マルチポイントは対応してないので注意。単なる表記ミスだ。
マルチポイントに対応しているのは上位版モデルの「Redmi Buds 4 Pro」「Xiaomi Buds 4 Pro」のみ。
どうしてもマルチポイントが使いたい場合は上位版モデルを検討したい。「Redmi Buds 4 Pro」なら約1.1万円で購入できるので価格的にも検討余地あり。
この記事のまとめ
ここまで Xiaomi Redmi Buds 4 をレビューしてきた。
欠点らしい欠点なし。実用水準のノイズキャンセリング、外音取り込み機能、そしてペアリング接続の上書き切り替えに対応。同3点が揃って価格7,980円なら十分に元が取れる。
願わくばマルチポイントに対応しててほしかったが、マルチポイントは上位版モデル「Redmi Buds 4 Pro」「Xiaomi Buds 4 Pro」のみ対応。Redmi Buds 4 Pro なら価格1.1万円前後なので+3,000円積める人なら検討余地あり。
マルチポイントは特段に必要ない人であれば Xiaomi Redmi Buds 4 で十分。普段使いのワイヤレスイヤホンとしてストレスなく使えておすすめ。
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