AirPodsはじめとした完全ワイヤレスイヤホンが普及する中でコスパよいワイヤレスイヤホンとして注目を集めるネックバンド型ワイヤレスイヤホン(首かけイヤホン)。
今回レビューするソニー「WI-C310」もネックバンド型ワイヤレスイヤホン。正味4,000円で購入できるコスパよい製品だ。
完全ワイヤレスイヤホンと違ってケーブルこそ残っているが、スマホとはBluetoothを使って接続するので勝手はワイヤレスイヤホンそのもの。通勤/通学やスポーツ中にイヤホンを使いたい人などワイヤレスイヤホン同等のメリットが得られる。
"ソニー"ブランドのワイヤレスイヤホンを探している人、あるいは完全ワイヤレスイヤホンの代わりとしてネックバンド型ワイヤレスイヤホンを検討している人などレビューをチェックしてみてほしい。
ここがGood!!
ボーカル重視で楽しめる音質
AACコーデック対応(iPhoneとの相性よし)
屋外でもワイヤレス接続が安定
ここがBad...
防水性能なし
イコライザー調整(音質カスタム)非対応
通話マイク性能はごくごく普通、基本的には静かな場所用
製品カラーリングは4色
カラーリングはブラック、ホワイト、ゴールド、ブルーの4色。レビューはブラックで行う。
この記事の目次(タッチで移動)
広告
ソニー「WI-C310」(WI-C200)の製品概要
スペックシート抜粋
Bluetoothバージョン | 5.0 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC |
ノイズキャンセリング | ✗ |
外音取り込み機能 | ✗ |
マルチポイント | ✗ |
防水性能 | ✗ |
通話マイク | あり |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体15時間 |
充電方法 | USB Type-C(有線)のみ |
ソニー「WI-C310」は2019年7月発売のワイヤレスイヤホンだが、スペックは2022年現在のワイヤレスイヤホンと変わらず。
今日一般的なBluetooth 5.0とBluetoothコーデック「AAC」に対応しているのでワイヤレス接続が安定。屋内もちろん屋外で使いたい人にもおすすめ。
ペアリング仕様
Google Fast Pair | ✗ |
マルチペアリング | 対応(最大8台) |
新規ペアリングモードの起動方法 | 電源ボタンを7秒長押し |
マルチポイント | ✗ |
複数デバイス間のワンタップでのペアリング切り替え | ✗ |
物自体はBluetooth 5.0仕様のBluetoothデバイスとあり、iPhone、Androidスマホともに接続可能。
リモコン部分にある電源ボタンを2秒長押しで電源ON/OFF。7秒長押しで新規ペアリングモードに切り替わる。
Google Fast Pair とは?
Google Fast Pairは、Googleが提供するペアリング簡素化システム。
Android OS 6.0以上のスマホであれば、新規ペアリングモードの起動と同時に専用のポップアップ画面が表示され、画面からワンタッチでペアリング設定できる。
マルチペアリングとは?
マルチペアリングとは、複数デバイスのペアリング情報が記録できる機能のこと。昨今のワイヤレスイヤホンだとおおよそ5台〜10台のデバイスのペアリング情報が記録できる。
新規ペアリングモードの起動方法について
初回設定時は電源ONで新規ペアリングモードが起動する。2回目(2台目)以降のペアリングを行う場合は新規ペアリングモードを手動で起動する必要がある。
マルチポイントとは?
マルチポイントとは、複数デバイスを同時接続できる機能のこと。
複数デバイス間のワンタップでのペアリング切り替えとは?
一部製品であれば、複数デバイス間でペアリングを切り替える際にBluetooth設定画面からイヤホン名をタッチするだけでペアリングが切り替えられる。
ソニー「WI-C300」だと一度電源を落として現在のペアリングを解除する必要がある。その後、電源を再度ONにして、再接続される前に切り替えたいデバイスのBluetooth設定画面からイヤホン名をタップするとペアリングが切り替わる。
バッテリーまわりのこと
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体15時間 |
充電方法 | USB Type-C(有線)のみ |
ネックバンド式ワイヤレスイヤホンとしてはごく一般的なバッテリー水準。1回のフル充電で15時間使える。
充電ポートはUSB Type-C。USB Type-Cケーブルで充電できるのでAndroidスマホを使っている人なら充電ケーブルが使いまわせる。
通話マイク仕様&性能
通話時ノイズカット機能 | △ |
風切り音カット | ✗ |
リモコン背面部分に通話マイクあり。ビデオ通話やハンズフリー通話のマイクとして活用できる。
マイク性能は平凡。通話時のノイズカット機能(周囲のノイズ除去)に対応しているとのことだが、正直そこまで機能しているようには思えない。周囲の騒音がある場所で使うと周囲の騒音ごと通話転送されてる。
ボタン操作仕様
音楽操作コマンド(割り当て変更不可)
操作コマンド | ||
電源ボタン1回押し | 再生/停止 | |
+ボタン1回押し | 音量1UP | |
ーボタン1回押し | 音量1DOWN | |
+ボタン長押し → +ボタン1回押し | 次の曲へ | |
ーボタン長押し → ーボタン1回押し | 前の曲へ |
音声アシスタント操作コマンド(割り当て変更不可)
操作コマンド | ||
電源ボタン2回押し | 音声アシスタント起動 |
通話対応コマンド(割り当て変更不可)
操作コマンド | |
電源ボタン1回押し | 着信対応/終了 |
防水性能
防水性能 | ✗ |
防塵性能 | ✗ |
防水性能なし。少し濡れる程度なら問題ないが、もっぱら運動中に使いたい人だと不安あるかもしれない。
iPhoneとの相性
iPhoneとの相性 | (非常によい) |
AACコーデック | 対応 |
iOS向け専用アプリ | ✗ |
iPhoneとの相性は非常によい。
iPhoneで主流のBluetoothオーディオコーデックである「AAC」に対応。iPhoneと接続した場合でも問題なくオーディオ再生できる。
専用アプリはもとより配信なし(Android版も含めて)。
「WI-C310」「WI-C200」の違い
イヤホンデザインがわずかに異なるだけで土台のスペックや音質は変わらない。
イヤホンデザインの違いだが、もっぱら以下のような点が異なる。
- 「WI-C310」だとハウジング部分に光沢あり
- 「WI-C310」だとフラットケーブル(絡まりにくいケーブル)採用
- 「WI-C310」だと4色展開(WI-C200は2色)
WI-C310の方がデザイン面において上位版モデルといったところ。
対してWI-C200は素朴なデザインでコスパ特化した。昨今だとAmazonで2,000円台で購入できる(WI-C310は4,000円台)。
よりデザインにこだわりたい人だと「WI-C310」、コスパ重視の人だと「WI-C200」がおすすめ。
▼ WI-C310(価格4,000円)
▼WI-C200(価格2,000円)
ソニー「WI-C310」(WI-C200)の外観&装着感
イヤホンサイズは小ぶり、イヤーピースのサイズさえ調整すれば大方の耳穴にフィットする
イヤホンサイズは小さめ。ハウジング部分が三角形デザインになっていて、耳に装着すると倒れるようにして耳穴に自然と寄りかかる。
ネックバンドバンド型ワイヤレスイヤホンの構造上、イヤホンが下側に、重力に引っ張られるような感覚が残るが、イヤーピースのサイズを耳穴に合わせて調整しておけばイヤホンが抜け落ちることはない。
同梱イヤーピースは3サイズあり。汎用イヤーピースなので他社のものも装着可能。
イヤホン部分にマグネット内蔵。イヤホン収納時などくっつけておけばコードの絡まりを極力防げる。
ケーブルは長さ調整できず(全長85cmほど)
ケーブルの長さはおおよそ85cmほど。ネックバンド型ワイヤレスイヤホンとして相場一般的な長さなので「長すぎ」「短すぎ」といった感想は持たなかった。
イヤホンを装着して、ケーブルを首の後ろに回すと、ほどよい長さで首まわりで落ち着く。
ちなみに、昨今だと長さ調整できるネックバンド型ワイヤレスイヤホンも存在するが、ソニー「WI-C310」は長さ調整に対応せず。
ソニー「WI-C310」(WI-C200)の音質
音質はボーカル重視(中音域重視)
ボーカル重視のソニー・オーディオは健在。中音域を重視したチューニングでボーカルないし高音に近い中音域が引き立ってる。
低音は弱いが、おかげで音がこもった感じにならず、鼻が詰まるような気持ち悪さはない。
適度な音の明瞭さがあって長時間のリスニングでも聞き疲れない。この価格帯のイヤホンの音質にしては好印象だ。
ソニー「WI-C310」(WI-C200)のワイヤレス接続の安定感
屋外でもワイヤレス接続は安定
土台Bluetooth 5.0のワイヤレスイヤホンとあってワイヤレス接続は安定してる。電車の中や人混みの中で使っても接続がブチ切れるようなことはなかった。
あくまでもBluetoothデバイスなので運悪く周囲の人のBluetoothデバイスと干渉して音が”ブチン”と鳴ったりすることはある。ただ、こうした一時的な障害を除けば特に勝手の悪さは感じない。
目立った遅延(音ズレ)も見られず
YouTubeやNetflix視聴時の遅延(音ズレ)も確認できず。
ワイヤレス接続なので理論上、遅延が完全ゼロというわけではないが、それでも普段イヤホンを使っていて目にわかるような、ストレスを感じるレベルの遅延に遭遇することはなかった。
ソニー「WI-C310」(WI-C200)の気になったところ(あるいはデメリット)
防水性能なし
価格なりか防水性能なし。少し濡れる程度なら問題ないが、運動中に使いたい人、雨がザーザー降りの日の通勤/通学利用だと不安ありそう。
どうしても防水性能がほしい人であれば上位版モデルの「WI-C100」を検討あれ。こちらはIPX4の防水性能あり。価格は5,000円前後。
イコライザー調整(音質カスタム)できない
ソニーのワイヤレスイヤホンだとイコライザー調整できるモデルが多いが、同製品はイコライザー調整に対応せず。
デフォルトの音質だとボーカル重視。もっぱら低音がほしい人だとイコライザー調整できないのをネックに感じそう。
この記事のまとめ
ソニー「WI-C310」(WI-C200)をレビューしてきた。
価格こそ安いが、"ソニー"ブランド製品として恥ずかしくない完成度。
日常使いにあたっての致命的な欠点がなく、ケチを付けるとしても防水非対応くらい。価格のわりに非常に頑張ってる、企業努力が見て取れる製品だ。
完全ワイヤレスイヤホンと違ってケーブルが残ってるのでイヤホンの紛失リスクは低い。紛失を恐れて完全ワイヤレスイヤホンを躊躇している人ならソニー「WI-C310」(WI-C200)をおすすめしたい。
レビュー対象製品
▼WI-C200はこちら
他のソニーワイヤレスイヤホンを探す
ソニー「WF-C500」レビュー|1万円で買えるソニー入門モデル
続きを見る
ソニー「WF-1000XM4」レビュー|高音質オーディオ&ノイズキャンセリングに強みを持つ王道フラッグシップ
続きを見る
ソニー「LinkBuds」(WF-L900)レビュー|骨伝導イヤホン代わりに使える”ながら聞き”ワイヤレスイヤホン
続きを見る
関連記事
【1万円で買える】ネックバンド型ワイヤレスイヤホン(首かけイヤホン)の選び方&おすすめ製品ピックアップ
続きを見る
iPhoneと相性よし!おすすめのワイヤレスイヤホンまとめ(2024年)
続きを見る
Androidスマホと相性よし!おすすめワイヤレスイヤホンまとめ(2024年版)
続きを見る
【2024年】完全ワイヤレスイヤホンの新製品&人気製品まとめ(発売予定含む)
続きを見る