
ここ数年でメジャーになったイヤーカフ型イヤホン。耳の軟骨部分に挟んで使う"ながら聴き"イヤホンです。
BOSE、ファーウェイ、Shokzなど大手メーカーが製品を投入していますが、ようやく?と言うべきのソニーのイヤーカフ型イヤホン「LinkBuds Clip」が2月に登場しました。
後発組とあってか、Podcastよりも音楽の"ながら聴き"を重視して差別化してる感じですね。ソニー独自の音質アップスケーリング機能「DSEE」が使えるなど音質重視のイヤーカフ型イヤホンです。
この記事では LinkBuds Clip をレビュー。実機を使い勝手を見ていきます。
この記事の目次(タッチで移動)
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外観・使い勝手レビュー
スペックシート抜粋

| 発売時期 | 2026年2月 |
| 直販価格 | 29,700円 |
| 販売元メーカー | ソニー(日本) |
| Bluetoothバージョン | 5.3 |
| Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC |
| ノイズキャンセリング | ー |
| 外音取り込み機能 | ー |
| マルチポイント | 対応(最大2台) |
| マルチペアリング | 対応(最大?台) |
| ペアリング接続先の上書き切り替え | 対応 |
| イヤホンの着脱検出 | 対応 |
| 空間オーディオ再生 | △(360 Reality Audio) |
| 防水性能 | IPX4(イヤホン本体のみ) |
| バッテリー駆動時間 | イヤホン単体9時間 |
| ケース併用で最大37時間 | |
| ケース充電方法 | USB Type-C(有線)のみ |
ソニー初のイヤーカフ型イヤホン「LinkBuds Clip」

ながら聴きイヤホンの一形態としておなじみ「イヤーカフ型」。意外にもソニー初となるイヤーカフ型イヤホンが LinkBuds Clip です
イヤホンを耳の軟骨部分に噛ませて装着。耳穴はふさいでおらず、オーディオ再生しながらでも周囲の環境音が聞き取れます。

イヤホンの装着イメージ1

イヤホンの装着イメージ2
昨今だと機械的な音の取り込みで"ながら聴き"を実現している製品ありますが、こうした製品よりも遥かに耳周りの開放感あり。
それこそ骨伝導イヤホンのよう。周囲の音がほぼ10割方がそのまま聞こえてます。
出先で周囲の安全を考慮しながら音楽やPodcastを聴きたいシチュエーションで重宝しますよ。


スピーカーから音が出てます(※骨伝導イヤホンではありません)
アーチ部分はシリコン素材なので柔軟性あり。ぐにゃぐにゃ動きます。
装着感(耳の締め付け)は軽め。イヤホン重量も片側6gと軽量仕様。
数十分と使えばイヤホンの存在感を忘れる軽さありますし、数時間とイヤホン装着し続けても耳が痛くならないです。

フィッティングクッション
付属のフィッティングクッションを取り付けると装着感の締め付けがよりキツくなります。
この状態なら首を振ってもイヤホンが全く揺れず。運動中やランニング中などハードな作業も難なくこなせるレベルです。
音漏れしない音量は40%〜50%くらいが限度

イヤーカフ型イヤホンはスピーカー部分が外部に露出していることもあって特に屋内だと音漏れが目立ちやすい。
LinkBuds Clipも例にもれず音量を上げすぎると音漏れしてます。
屋内や静かな場所で使うことを想定した場合、iPhone音量で40%〜50%くらいが無難なところ。より静かな環境だと30%台に押さえた方がよさそうです。
音漏れしない音量目安(いずれもiPhoneの音量バー準拠)
- 電車やバスやそこそこ静かな場所 → 音量40%〜50%が無難(というか限度)
- 図書館や公共屋内やかなり静かな場所 → 音量30%台が限度
競合他社も似たような音量が限度ですが、やはり電車やバスや図書館のような気を遣う場所だとイヤーカフ型イヤホンは音量調整するのがめんどいです。
ちなみに、LinkBuds Clip は「音漏れ低減モード」を搭載しますが、これは高音域の音を削るだけ。音量そのものは変わっておらず、あまり音漏れ低減できてる印象ないですね。音もこもりがちなので常時機能ONで使うのは音質的にも微妙です。

音漏れ低減モードがあるにはあるが、完成度は微妙
バッテリー持ちは必要十分(イヤホン単体9時間駆動)

バッテリー駆動時間はイヤホン単体で9時間、ケース併用で最大37時間。ワイヤレスイヤホンとして考えると優秀なバッテリー持ちです。
数時間どころか半日近くとイヤホンを使いっぱなしにしたい人でも問題ない性能かと思います。
急速充電機能にも対応あり。3分の充電でオーディオ再生1時間分のバッテリーがチャージできます。これも地味だが堅実な保険材料としてはGoodです。
音質や機能面をチェック
音質は合格点

音質は柔らかく温かみのある音。低音域〜高音域までバランスよく音が出てます。
イヤーカフ型(あるいはオープンイヤー型)だと低音域がスカスカになってる製品も多いですが、LinkBuds Clip は低音域も出てますね。低音域〜中音域にかけて音に厚みがあってリッチな仕上がりです。
通常音量であれば非イヤーカフ型イヤホンとの区別が付かない高音質仕様ですし、音量を下げた状態でもボーカルの輪郭がくっきり残ってるので音楽にしろ配信にしろ聞きやすい方かと思います。
そのほか以下のようなソニーのオーディオ関連機能が使えます。
- DSEE(音質アップスケーリング機能)
- イコライザー調整
- ファインド・ユア・イコライザー(音のパーソナライズ調整)
- 360 Reality Audio(おまけ)
- ボイスブースト(中音域だけ強調)
- 音漏れ低減(高音域だけ削る)
ソニー独自の音質アップスケーリング機能「DSEE」にも対応あり。アプリ関係なくオーディオそのものをCD相当の音質にデジタル補正できます。
通常音量であれば中音域〜高音域の音の粒が細かくなったように感じます。"まろやかな音"と表現するのが相応しい仕上がりかと。ただ、低音量状態だと細かな音がほとんど聞こえないので関係ないですね...
通話マイクは高性能

自分の声のピックアップ、周囲の音の除去、風切り音の除去、いずれも機能してます。
風切り音が少しばかり強く出てる気もしますが、暴風雨の中で通話するような特異なシチュエーションでもなければ問題ないでしょう。屋内でのビデオ通話マイクとして使うだけなら十分すぎる性能です。
ソニーのハイエンド帯ワイヤレスイヤホンと同じく骨伝導センサーの搭載あり。骨伝導ベースで自分の声を検出して見極めているので自ずとノイズ除去精度も高めです。
マルチポイント&ペアリング接続先の上書き切り替えにW対応あり
主な対応機能
| マルチポイント | 対応(最大2台) |
| マルチペアリング | 対応(最大8台) |
| ペアリング接続先の上書き切り替え | 対応 |
| Google Fast Pair | 対応 |
| 新規ペアリングモードの起動コマンド | あり(ケース後面ボタンを5秒長押し) |
LinkBuds Clipはマルチポイント対応あり。最大2台のデバイスを同時接続できます。
また、ペアリング接続先の上書き切り替えにも対応ありますね。Bluetooth設定画面でイヤホン名をタップするだけで当該デバイスにペアリング接続先が切り替わります。都度、現在のペアリング接続を解除する必要ありません。
マルチポイント接続外の3台目〜のデバイスにペアリングを切り替える場合でもストレスありません。
イヤホンタップの感度よし、操作コマンドの割り当て枠は少ない

側面のブリッジ部分がもろもろタッチセンサー仕様に。タップでオーディオ操作や通話対応できます。
タップ感度は安定。複数回タップもきちんとカウントされます。タップ都度、確認音が鳴るのでタップ確認しやすいです。
ただ、誤タップ操作を防ぐためか「1回タップ」枠は提供なし。自ずと操作できる項目も少なめですね。
操作コマンド(デフォルト仕様、変更可)
| 左イヤホン | 右イヤホン | |
| 2回タップ | リスニングモード変更 | 再生/一時停止 |
| 3回タップ | ー | 次の曲へ進む |
| 3回タップ(変更不可) | 着信対応・通話終了 | |
| 4回〜タップ(変更不可) | 音量を下げる | 音量を上げる |
操作コマンドは専用アプリ上から変更こそできますが、2回タップ・3回タップ操作が一括りになったテンプレ設定ごと入れ直す必要あり。
リスニングモード(音漏れ低減モードへの切り替えほか)を使わない人であれば左イヤホンの操作枠が空きますが、使う予定ある人だと「前の曲に戻る」「音声アシスタント起動」など他の操作コマンドを割り当てる枠が事実上ないので勝手悪いです。
そのほか確認しておきたい点(あるいは欠点)
イヤホンの左右指定あり

昨今のイヤーカフ型イヤホンはイヤホンの左右指定がない、右耳・左耳に関係なく好きな方に装着&利用できる製品が増えていますが、LinkBuds Clip はイヤホンの左右指定あり。
イヤホン装着するときはもちろん、イヤホンをケースに戻すときも左右指定に合わせて戻す必要あって面倒です。
ケースのワイヤレス充電(Qi)は非対応
LinkBudsシリーズはいずれもワイヤレス充電に対応しませんが、例にもれずLinkBuds Clipもワイヤレス充電に対応せず。都度、有線ケーブルで充電する必要あります。
ノイズキャンセリングや外音取り込み機能は非対応
イヤーカフ型イヤホンということもあり、いずれの機能も非対応です。
LDACコーデックは非対応
製品価格に照らして意外にも対応なし。
LDACはソニーが開発したBluetoothコーデックとあり、ソニーのハイエンド帯ワイヤレスイヤホンだともれなく対応してますが、LinkBuds Clip はハイエンド帯ではない...?とのことでしょうか。
LC3コーデックは非対応
LE Audio(およびLC3コーデック)には非対応。
ただ、他のLinkBudsシリーズが追加アップデートでLC3対応したので LinkBuds Clip も将来的に対応する可能性はあります。
まとめ

Podcast市場の拡大に伴う"ながら聴き"イヤホンブームの昨今ですが、LinkBuds Clip は「いや音楽を聴くのに"ながら聴き"したいんだよ」と言う人に向けた音質重視のイヤーカフ型イヤホンですね。
低音域〜中音域の音の厚みが普通のイヤホンそのもの。イヤーカフ型あるいはオープンイヤー型ならではの音の悪さがないですし、長時間と音楽を聴いててもストレスありません。
逆に音質をそこまで重視していない人だとShokzやファーウェイのイヤーカフ型イヤホンでも十分かも。市場一般的なPodcastを聴くのに特化したボーカルくっきりした音作り。価格もそこまで変わらず、これでも十分な人も多そうです。
LinkBuds Clip は後発組とあってかPodcastよりも音楽の"ながら聴き"を重視して差別化した感じ。音楽を楽しむための音質重視のイヤーカフ型イヤホンを探している人なら有力な検討候補になるかと思いますよ。
ソニー「LinkBuds Clip」のおすすめ代替候補
Shokz OpenDots ONE(価格2.7万円)
骨伝導イヤホンブランド「Shokz」が展開するイヤーカフ型イヤホン。ボーカルくっきりしててPodcast聴取と相性よし(レビュー記事を見る)
AirPods Pro(価格39,800円)
業界No.1と名高い外音取り込み性能あり。周囲の音が10割近く聞き取れる機械的な"ながら聴き"イヤホン筆頭です(レビュー記事を見る)
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