日本のオタク文化に造詣が深い中華オーディオ・ブランド「水月雨」(MOONDROP)からカプセル型ワイヤレスイヤホン「Moondrop Pill」が登場です。
流行りのイヤーカフ型イヤホン。耳の軟骨部分に噛ませて装着します。
イヤホン装着しても耳穴を完全にふさがず、音楽を聴きながら周囲の環境音も聞き取れます。
水月雨ならではのスケルトン筐体ケースが目を引くほか、やっぱし音質も高音質なんですよね。クリアですっきりしてて定価6,750円のワイヤレスイヤホンとは思えぬ仕上がり。
イヤーカフに興味ある人、デザイン買いしたい人、あるいはU1万円でできるだけ高音質なワイヤレスイヤホンを探している人におすすめの1品です。
この記事では、水月雨 Moondrop Pill をレビュー。実機でその使い勝手を見ていきます。
この記事の目次(タッチで移動)
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水月雨 Moondrop Pill の製品概要
スペックシート
発売時期 | 2025年8月 |
直販価格 | 6,750円 |
販売元メーカー | 水月雨(中国) |
Bluetoothバージョン | 6.0 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC |
ノイズキャンセリング | ー |
外音取り込み機能 | ー |
マルチポイント | 対応(最大2台) |
マルチペアリング | 対応(最大?台) |
ペアリング接続先の上書き切り替え | ー |
イヤホンの着脱検出 | |
防水性能 | IPX4(イヤホン本体のみ) |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体8時間 |
ケース併用で最大28時間 | |
ケース充電方法 | USB Type-C(有線)のみ |
製品概要
製品概要
水月雨 Moondrop Pill は、中国のオーディオ・ブランド「水月雨」(すいげつあめ、Moondrop)が展開する完全ワイヤレスイヤホン。
耳の軟骨部分に噛ませて装着するイヤーカフ型イヤホンとして展開されます。
耳穴を完全にふさがないため、オーディオ再生しながら周囲の環境音も聞き取れます。俗に言う"ながら聴き”イヤホンの一種です。
充電ケースは半スケルトンのカプセル筐体を採用。透明部分をくるくる回してイヤホンを取り出すギミックあります。
カラーリングは「赤白」「黒」の2色展開。公式サイトには緑色のモデルもありますが、これはまだ販売ない?...ようです。
Amazon直販などで購入すれば購入後1年間の製品保証も付きます。
水月雨 Moondrop Pill の外観デザイン・使い勝手
イヤホンデザイン
レビュー
耳の軟骨部分に挟むための独特なイヤホン形状を採用。
スピーカー部分(丸い玉の部分)を耳穴に入れ、重り部分を耳の後ろにまわして装着します。
骨伝導イヤホンというわけではなく、あくまでもスピーカー穴から音が流れるワイヤレスイヤホンの位置付けです。
ワイヤー部分はチタン合金を採用。ちょい硬めですね。寝ホンとして横になって使う場合だと耳に圧迫感あります。
イヤホン装着感
レビュー
通常のイヤーカフのように耳の軟骨部分に噛ませて装着します。
挟み込む力が弱めですが、45度くらいの角度で止めておけばズレ落ちることもありませんし、音の質感も丁度いいです。
イヤホン重量は片側6gと相場同等。数時間とイヤホン付けっぱなしにしてても耳が疲れにくいです。
耳穴は完全にふさいでおらず、イヤホン装着したままでも周囲の環境音が聞き取れます。
音漏れ具合
レビュー
音漏れはイヤーカフ型イヤホンとして考えれば普通。
イヤーカフ型イヤホンは耳穴をふさがないイヤホンとあり、場所やシチュエーションによっては通常のワイヤレスイヤホンよりも音漏れが気になります。
とはいえ、図書館や自習室のような無音に近い環境を除けば音漏れが目立つことはありません。
電車やバスで使う場合でも多少なりに音量を下げた方がいいかも知れませんが、それでも音量20%〜30%くらいであれば音漏れが気になることもないかと(iPhoneの音量準拠)。
極端に静かな環境を除けばごくごく普通に使っていけるイヤーカフ型イヤホンです。
操作性
レビュー
耳の後ろ側の重り部分にタッチセンサーあり。タッチ操作でオーディオや着信が操作できます。
イヤホンの着脱検出は非対応。イヤホン着脱と連動したオーディオの自動再生/停止機能はありません。
イヤホン本体の防水等級はIPX4と相場水準。雨や汗なら気にする必要なし。
左イヤホン | 右イヤホン | |
1回タップ | 任意(初期割り当てなし) | |
2回タップ | 再生/停止 | |
3回タップ | 前の曲に戻る | 次の曲に進む |
1秒長押し | 任意(初期割り当てなし) | |
3秒長押し | 任意(初期割り当てなし) |
iOS・Android向けの専用アプリを使えばすべての操作枠の割り当て変更が可能。
以下から選択できます(左右別、重複設定可)。
- 再生/停止
- 次の曲に進む
- 前の曲に戻る
- 音声アシスタント起動
- 反応なし(割り当てなし)
音量操作コマンドは用意なし。
また、取扱説明書には「ゲームモード」の記載ありますが、これは実装してませんね(筆者が確認した限り)。4回タップでゲームモードに切り替わるとのことですが、特に反応ありません。アプリ側にも設定項目は見当たりません。
左イヤホン | 右イヤホン | |
2回タップ | 着信対応・終了 | |
3秒長押し | 着信拒否 |
通話操作コマンドも割り当て変更可能。
充電ケース仕様
レビュー
Moondrop Pill のセールスポイントたるカプセル型ケース。
半透明なデザイン、および球体をくるくる回してイヤホンを取り出すギミックがガジェオタ好みの仕上がりです。
長さ9cm、直径3.5cmと気持ち大きめの充電ケースですが、そのデザインあればこそサイズなど関係ない。いやむしろサイズを気にする人なら選ばない1品かと思います。
デザイン重視のケースを探している人だと Moondrop Pill のカプセル型ケースは見た目からしてどんぴしゃりな1品です。
ワイヤレス充電(Qi)には対応せず。USB Type-Cケーブルを使った有線充電のみ対応です(ケーブル同梱あり)。
水月雨 Moondrop Pill の音質レビュー
音質はクリアですっきり
低音 | (3.5) |
中音 | (4.5) |
高音 | (4+) |
レビュー
全体的にクリアですっきりした音。
中音域〜高音域にかけて音が細かく、きらびやか。音場も広くて音の臨場感があります。
低音域は宣伝しているほど強くありませんが(13mmダイナミックドライバー搭載らしい...)、オープンイヤーならではのスカスカした低音ではないので、まだ頑張ってる方かと思います。
スピーカー部分を耳奥に深く入れるように装着すれば、多少なりに低音らしい低音が楽しめます。正しい装着方法かは微妙ですが。
屋外で低音量で再生した場合であってもボーカルを主として聞き取りやすいので、"ながら聴き"用途イヤホンとして考えると理想的なチューニング具合かと。
補足
LDACやaptX Adaptiveなどハイレゾ・コーデックは非対応。SBC、AACコーデックのみ対応です。
イコライザー調整に対応
レビュー
iOS・Android向けの専用アプリ「MOONDROP」からイコライザー調整が可能。
標準プリセットだと「デフォルト」「低音増強」「低音減少」の3つしか選べませんが、一からチューニングできるカスタム・イコライザーを使えばより細かく調整できます。
あまりチューニングの自由度が高すぎて玄人向けではありますが、こだわりたい人はカスタム・イコライザーを活用あれ。
【✗】空間オーディオは非対応
空間オーディオ(3Dオーディオ再生)は非対応。
【✗】LC3コーデック(LE Audio)は非対応
Bluetooth 6.0のワイヤレスイヤホンですが、LE Audio(およびLC3コーデック)には非対応です。
水月雨 Moondrop Pill の機能レビュー
【✗】ノイズキャンセリング
アクティブ・ノイズキャンセリング機能は非対応。
【✗】外音取り込み機能(ながら聴き機能)
外音取り込み機能は非対応。
補足
外音取り込み機能は、イヤホンマイクを通じて機械的に周囲の音を集音し、イヤホンを装着したままスピーカー経由で周囲の音が聞き取れる機能のこと
とはいえ、もとより”ながら聴き”を目的としたイヤホンとあり、イヤホンを装着したままでも周囲の音は聞き取れます。
通話マイク品質【★3】
通話マイク性能 | (3) |
レビュー
マイク性能はごくごく普通。
ノイズカットできてる印象なし。騒音のある場所だと相応にマイクに騒音が乗ります。
また、風切り音に関してもそのまま残ってますね。屋外で通話マイクとして使いたい人だと辛そうです。
使うにしても屋内でのビデオ通話マイクとしてが妥当なところかと思います。
マルチポイント・ペアリング切り替え勝手【★4】
全体的な勝手のよさ | (4) |
マルチポイント | 対応(最大2台) |
マルチペアリング | 対応(最大?台) |
ペアリング接続先の上書き切り替え | ー |
Google Fast Pair | ー |
新規ペアリングモードの起動コマンド・ボタン | あり |
レビュー
マルチポイント対応あり。最大2台のデバイスを同時接続&オーディオ出力の自動切り替えできます。
ただ、デフォルトだとマルチポイントは機能OFF。iOS・Android向けの専用アプリ「MOONDROP」から機能ONに切り替える必要あります。アプリ上だとマルチポイントのネーミングが「One bring two」表記なので見逃し注意。
ペアリング接続先の上書き切り替えには非対応。マルチポイント接続外の3台目〜のデバイスにペアリングを切り替える場合、先に現在のペアリング接続を解除する必要あって面倒です。
新規ペアリングモードの起動コマンドの用意あり。左右イヤホンのタッチセンサーを同時に3秒押しすると新規ペアリングモードに切り替わります。
バッテリー持ち・充電環境【★4】
バッテリー性能 | (4) |
(イヤホン単体8時間、ケース併用28時間) | |
ワイヤレス充電 | ー |
急速充電 | ー |
レビュー
バッテリー持ちは相場平均的。
イヤホン単体でも8時間使えるので数時間と付けっぱなしにしたい人でも問題ありません。
ワイヤレス充電(Qi)は非対応。充電する場合はUSB Type-Cケーブルが必要です(同梱あり)。
この記事のまとめ
【Good!】水月雨 Moondrop Pill のよかったところ
- 中音域〜高音域を重視したクリアですっきりした音質
- 軽いイヤホン装着感
- 透明ケース&くるくる回して使うガジェオタ好みの仕様
【Bad...】水月雨 Moondrop Pill の気になったところ
- 電車やバスの中での利用だと音量設定が難しい
- 通話マイク性能は低い
- イコライザー調整が玄人向け
水月雨 Moondrop Pill は見てくれの奇抜さが先行しがちですが、イヤホンとしてのクオリティもしっかりしてます。
特に音質。音が細かく、きらびやか。音場も広め。普通のワイヤレスイヤホンと比べても遜色ない高音質オーディオなので驚きます。
耳穴をふさがないイヤホンゆえ、電車やバスの中で使うと相応に音漏れする可能性ありますが、散歩しながらラジオを聞いたり、カフェでBGMがてらオーディオを流しておきたい人だと日常的に重宝するシチュエーションありそうです。
水月雨 Moondrop Pill のおすすめ代替候補
Anker Soundcore C40i(価格12,990円)
Ankerのイヤーカフ型イヤホン。先端キャップの付け替えで装着感を調整可能。よりフィット感重視の人なら検討余地あり(レビュー記事を見る)
SOUNDPEATS UU(価格6,000円)
SOUNDPEATSの入門的イヤーカフ。軽いイヤホン装着感&ボーカル重視オーディオに強みの王道的な仕上がり(レビュー記事を見る)
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