日本を代表する楽器メーカーであるヤマハ(YAMAHA)が手がける完全ワイヤレスイヤホンを比較。
ヤマハは現在、2022年3月に発売開始した「TW-E5B」、そして2020年11月の発売以来ロングセラーを続ける「TW-E3B」の2製品をラインナップ展開している(2022年4月時点)。
この記事では同2製品を比較。何が違うのか、スペック上の違いはあるのか、どういった人におすすめなのかまとめていく。
ヤマハの完全ワイヤレスイヤホンに興味ある人、購入を検討している人は、記事を参考にしてほしい。
この記事の目次(タッチで移動)
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TW-E5B、TW-E3B、そもそも何が違う?
TW-E5Bが上位版モデル、TW-E3Bがエントリーモデル
TW-E5B | TW-E3B | |
製品ポジション | 上位版モデル | エントリーモデル |
市場価格 | 1.5万円前後 | 5,000円前後 |
発売時期 | 2022年3月 | 2020年11月 |
ヤマハ「TW-E5B」
TW-E5Bは価格1.5万円の上位版モデルの位置づけ。aptX Adaptiveや外音取り込み機能に対応している。
エントリーモデルの「TW-E3B」よりも音の解像度が高く、より原音重視、楽曲ありのままの音が堪能できる。オーディオ特化の上位版モデルとして相応しい完成度。
カラーリングはブラウン、ブラック、グレー、ブルーの4色展開。
あわせて読みたい【安定のヤマハ】楽器の音色を丁寧に描く「YAMAHA TW-E5B」レビュー
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ヤマハ「TW-E3B」
TW-E3Bは価格5,000円のエントリーモデルの位置づけ。
ここ数年のワイヤレスイヤホン業界を牽引してきた人気製品。価格に似合わぬ高音質オーディオが評価され、2020年11月の発売からAirPods Proやソニーのワイヤレスイヤホンと並んでロングセールスを記録している。
現在も発売が続いており、上位版モデル「TW-E5B」に対するエントリーモデルとして展開される。
カラーリングはグレー、ブラック、グリーン、ピンク、ブルー、バイオレットの6色展開。
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TW-E5B、TW-E3B、機能面の違い
スペックシート大枠比較
違いは赤字で表記。
TW-E5B | TW-E3B | |
Bluetoothバージョン | 5.2 | 5.0 |
対応Bluetoothオーディオコーデック | SBC、AAC、aptX Adaptive | SBC、AAC、aptX |
ノイズキャンセリング(ANC) | × | |
外音取り込み機能 | 対応 | × |
マルチポイント | × | |
防水性能 | IPX5 | |
充電方法 | USB Type-C(有線) | |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体8.5時間 | イヤホン単体6時間 |
ケース併用30時間 | ケース併用24時間 |
ざっとまとめるとこんな感じ。
この中でも特に検討すべき要素は以下の3つ。
- aptX Adaptiveの対応有無
- 外音取り込み機能の対応有無
- バッテリー駆動時間
【検討項目1】aptX Adaptiveは上位版モデル「TW-E5B」のみ対応
Bluetoothオーディオコーデック「aptX」の上位版たる「aptX Adaptive」。
aptX以上の高音質なオーディオ再生が可能。ハイレゾ相当の情報量をワイヤレス経由で転送&再生できるのでハイレゾ再生できるコーデックとしても知られる。
上位版モデルの「TW-E5B」のみaptX Adaptiveに対応。
aptX Adaptive対応のAndroidスマホならaptX Adaptive接続で、それ以外のAndroidスマホならaptX接続、iPhoneだとAAC接続になる。
エントリーモデルの「TW-E3B」だとaptX接続が限度(iPhoneだとAAC接続)。
もとよりaptX Adaptiveに対応するAndroidスマホを使っている人であれば、上位版モデル「TW-E5B」のaptX Adaptive対応は紛うことなきセールスポイントになる。
なお、aptX Adaptive対応のAndroidスマホだが、XperiaやAQUOS、シャオミの一部スマホのみ。GalaxyやGoogle Pixelは対応しておらず、意外と対応機種が少ない。対応機種は米クアルコムの公式サイト(英語)で探せる。
【検討項目2】外音取り込み機能は上位版モデル「TW-E5B」のみ対応
イヤホンを装着したまま周囲の音が聞き取れる「外音取り込み機能」。
上位版モデル「TW-E5B」のみ機能対応。周囲の音の取り込み精度も高く、さながら骨伝導イヤホンのようにして活用できる。
もっぱら歩行中、運動中などにイヤホンを使いたい人であれば、外音取り込み機能に対応した上位版モデル「TW-E5B」がおすすめ。
ある程度の落ち着いた場所でイヤホンを使うだけであればエントリーモデルの「TW-E3B」でも問題ないだろう。
【検討項目3】バッテリー駆動時間
上位版モデル「TW-E5B」がイヤホン単体8.5時間、ケース併用で最大30時間のバッテリー持ち。
対してエントリーモデル「TW-E3B」はイヤホン単体6時間、ケース併用で最大24時間のバッテリー持ち。
どちらもワイヤレスイヤホンにしては相場以上の優秀なバッテリー水準だが、よりロングバッテリーのワイヤレスイヤホンを狙っている人だと上位版モデルの「TW-E5B」がおすすめ。
TW-E5B、TW-E3B、音質の違い
どちらもに高音質だが、上位版モデル「TW-E5B」の方が音の解像度は高い
どちらもTRUE SOUND、原音重視、楽曲ままの音を再現することを目指したオーディオ製品。
もっぱら丁寧で優しく解像度の高い中音域〜高音域を強みとする。下手な低音増強はなく、長時間のリスニングでも聞き疲れない。
どちらも巷のワイヤレスイヤホンに比べて高音質なのだが、それでも序列を付けるならば上位版モデル「TW-E5B」の方が上だと思う。
細かな楽器の音一つまで丁寧に描写している。また、Bluetothオーディオコーデック「aptX Adaptive」を活用すればさらに高音質になる。上位版モデルこその強みはたしかにある。
とことんまでに音質を求める人だと上位版モデル「TW-E5B」がおすすめだ。
イコライザー調整(音質カスタム)は上位版モデル「TW-E5B」のみ対応
上位版モデル「TW-E5B」ならイコライザー調整に対応。目盛り単位で低音〜高音まで好きなようにチューニングできる。
楽曲の原音再生を指向するオーディオ製品だと、かえって音の強弱、音のメリハリが足りなくて不満を覚える人もいるかもしれない。こうしたメリハリある音を好む人であれば、イコライザー調整できる上位版モデル「TW-E5B」の方がカスタマイズできる余地があって保険になる。
TW-E5B、TW-E3B、共通するデメリット(留意点)は
通話マイク性能はどちらもそこまで高くない
どちらもイヤホン本体に通話マイクを搭載。ビデオ通話やハンズフリー通話のときのスピーカー&マイクとして活用できる。
集音性能こそ問題ないが、周囲の騒音がある場所で使うと周囲の騒音ごと取り込んでしまう。基本的には静かな場所で使った方がいい。
なお、上位版モデル「TW-E5B」は通話時ノイズカットに対応しているが、あくまでcVc仕様のノイズカット。通話音声をクリアに補正するだけ。周囲の騒音の通話転送カットには対応せず。
ペアリング可能台数が最大3台
上位版モデル「TW-E5B」も含めてペアリング情報が記録できるデバイス台数は最大3台。
スマホ、タブレット、PCと1台づつペアリングさせればペアリング枠をすべて使い切る。
昨今のワイヤレスイヤホンだと8台前後のデバイスのペアリング情報が記録できるのが一般的だが、最大3台とありいくらか心もとない。
特にNintendo Switchやスマートウォッチも含めてペアリングしたい人だとペアリング枠が足りなくて辛そうだ。
ワイヤレス充電(Qi充電)非対応
いずれも充電はUSB Type-Cケーブル使った有線充電のみ。ワイヤレス充電(Qi充電)には対応しない。
ワイヤレスイヤホンはスマホと比べて充電する機会が少ないので、そこまでワイヤレス充電(Qi充電)の対応有無を気にする必要もないかと思う。
ただ、Apple製品ユーザーを中心にワイヤレス充電環境が揃ってきている時代とあり、充電リソースが活かせないのは残念なところ。
【まとめ】TW-E5B、TW-E3B、どっちを選ぶべき?
上位版モデル「TW-E5B」をおすすめできる人
- 音の解像度をより重視する人
- aptX Adaptiveを活用できる人
- 高級感あるイヤホン&ケースデザインを評価する人
上位版モデル「TW-E5B」は、まさしくオーディオ性能に特化した上位版モデル。
エントリーモデルの「TW-E3B」よりも音の解像度が高い。aptX Adaptiveと組み合わせればより高音質さ光る。
価格1.5万円のワイヤレスイヤホンながらノイズキャンセリングに対応せず、機能面を重視する人だと割高に感じる側面はあると思う。どちらかと言うとオーディオ製品として評価したうえで価格を捉えたい。
エントリーモデルの「TW-E3B」と比べてイヤホン、ケースともに高級感あるデザインなのでこれも気に入ること違いない。知人友人へのプレゼントとしてもよさそう。
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エントリーモデル「TW-E3B」をおすすめできる人
- 音楽が聞ければ十分、動画が見れれば十分の人
- コスパ重視の人
エントリーモデル「TW-E3B」は、エントリーモデルだけなあってコスパよい。もともとは7,000円前後の製品だったが、昨今では5,000円前後で購入できるとあり、さらにコスパ光る。
なおかつ、コスパで終わらぬ高音質オーディオが捨てがたい。
正直なところ、音質だけで言えば「TW-E3B」でも十分。aptXにも対応しているので特にAndroidスマホユーザーであれば文句ない高音質オーディオが堪能できる。
そのうえでの価格5,000円だ。非常にコスパよい。ここ数年の人気ワイヤレスイヤホンというのもうなずける。はじめてのワイヤレスイヤホンとしてもおすすめしたい。
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