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ワイヤレスイヤホン

Victor HA-A20T レビュー|6000円で買える。紛うことなき王道スタンダードなワイヤレスイヤホン

2023年6月19日

国産老舗オーディオブランド・Victorから登場した新作ワイヤレスイヤホン「Victor HA-A20T」をレビュー。

これまた音楽を聞くための王道スタンダードなワイヤレスイヤホン

ボーカルくっきりしたクリアな音質、軽量コンパクトなイヤホン・デザイン、相場同等の24時間使えるバッテリーを搭載。

ノイズキャンセリングやマルチポイントといった流行りの機能こそ搭載していないが、音楽を聞くためのワイヤレスイヤホンとしては必要十分。価格は6,000円前後とコスパもよい。

ワイヤレスイヤホン入門機としておすすめ。Victorブランド製品とあって知人友人へのプレゼントとしても丁度よさそう。

そきあきら(筆者)
この記事では、Victor HA-A20T をレビューしていきます。

▶ レビュー概略

基本情報

発売時期2022年5月
市場価格6,000円前後
販売元メーカーVictor(JVCケンウッド)(国産)

製品仕様(抜粋)

ノイズキャンセリング×
外音取り込み機能×
ハイレゾ相当再生×
マルチポイント×
ペアリング接続先の上書き切り替え×
防水対応(IPX4)

製品評価

低音(4)
中音(4.5)
高音(4)
イヤホンの装着感(5)
ノイズキャンセリング--
外音取り込み機能--
マイク性能(3)
バッテリー性能(4)
イヤホン単体7時間、ケース併用で最大24時間

ここがGood!!

  • ボーカルくっきり、低音しっかりした高音質オーディオ
  • 簡易なイコライザー調整(音質カスタム)が可能
  • イヤホンの装着感は軽い
  • ケース併用で24時間使える相場同等のバッテリー水準

ここがBad...

  • ノイズキャンセリングやマルチポイントなど流行り機能には非対応
  • ケースカバーが売ってない(2023年6月時点)

こんな人におすすめ

Victor HA-A20T は、音楽を聞くための王道スタンダードなイヤホンを探している人におすすめ。

ボーカルくっきりしたクリアな音質、長時間のイヤホン装着でも疲れにくい軽量コンパクトなイヤホン・デザインが強み。

バッテリー駆動時間もケース併用で24時間と相場同等水準に。音楽を聞くための、普段使いするためのイヤホンとして文句ない仕上がり

はじめてのワイヤレスイヤホンとしてはもちろん、老舗Victorブランド製品とあって知人友人へのプレゼントにもよさそう。

 

製品カラーリングは4色

カラーリングはホワイト、ブラック、グリーン、パープルの4色。レビューモデルはグリーン。

他のVictorワイヤレスイヤホンを探す

 

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▶ レビュー詳細

この記事の目次(タッチで移動)

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Victor HA-A20T の製品概要

スペックシート抜粋

Bluetoothバージョン5.3
Bluetooth対応コーデックSBCのみ
ノイズキャンセリング×
外音取り込み機能×
マルチポイント×
防水性能IPX4
バッテリー駆動時間イヤホン単体7時間
ケース併用で最大24時間
ケース充電方法USB Type-C(有線)のみ
専用アプリ×

 

 

付属品

Victorのシール・ステッカーも付属

イヤーピース、USBケーブル、取扱説明書が付属する。

イヤーピースはXS、S、M、Lの4サイズ用意。

Victorの犬マーク(ニッパーくん)のシール・ステッカーも付属する。

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Victor HA-A20T のペアリング仕様

ペアリング仕様抜粋




Google Fast Pair×
マルチポイント×
マルチペアリング対応(最大?台)
ペアリング接続先の上書き切り替え×
新規ペアリングモードの起動方法イヤホン本体のタッチセンサーを「1回タッチ→3秒長押し」

Google Fast Pair とは?

Google Fast Pairは、Googleが提供するペアリング簡素化システム。

Android OS 6.0以上のスマホであれば、専用のポップアップ画面からワンタッチでペアリング設定できる。

マルチポイントとは?

マルチポイントとは、複数デバイスを同時接続できる機能のこと。

なにかしらオーディオ再生しているデバイスに音声出力先が自動で切り替わる。

関連記事:マルチポイント対応の完全ワイヤレスイヤホンまとめ

マルチペアリングとは?

マルチペアリングとは、複数デバイスのペアリング情報が記録できる機能のこと。

1度記録してしまえば次回以降に再度セットアップする必要がなくなり、ケースふたを開くだけでデバイスと再接続できる。

昨今のワイヤレスイヤホンだとおおよそ5台〜10台のデバイスのペアリング情報が記録できる。

ペアリング接続先の上書き切り替えとは?

複数デバイス間でペアリング接続を切り替える場合、先に現在のペアリングを解除する必要がある。

一部のワイヤレスイヤホンであれば現在のペアリング接続を解除せず、ペアリングを移したいデバイスのBluetooth設定画面でイヤホン名を選択するだけでペアリングを上書きして切り替えられる。

関連記事:スマホ←→PC間のペアリング接続切り替えが簡単な完全ワイヤレスイヤホンまとめ

新規ペアリングモードの起動方法について

初回設定時はケースふたを開くだけで自動で新規ペアリングモードが起動する。

2回目(2台目)以降のペアリングを行う場合は新規ペアリングモードを手動で起動する必要がある。


 

 

新規ペアリングモードの起動方法

初回(1台目)はケースふたを開いて左右イヤホンを取り出せばそのまま起動。

2回目(2台目)以降は、左右どちらかのイヤホンのタッチセンサーを「1回タッチ→3秒長押し」すれば新規ペアリングモードに移行できる。

 

 

複数デバイス間のペアリング切り替え方法

ペアリング接続の上書き切り替え不可。先に現在のペアリングを解除する必要あり。

とはいえ、ペアリング解除のために逐一デバイス側のBluetoothをオフにしなくていい。左右どちらかのイヤホンのタッチセンサーを「1回タッチ→3秒長押し」すればペアリングだけ解除できる。

あとは通常どおりBluetoooth設定画面からイヤホン名を選択。あるいはiOS環境ならAirPlayのショートカットを起動させればペアリング接続先が切り替えられる。

他のカラーリングも含めてAmazonでチェックする

 

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Victor HA-A20T の機能レビュー

バッテリーまわりのこと

バッテリー性能
バッテリー駆動時間イヤホン単体7時間
ケース併用で最大24時間
ケース充電方法USB Type-C(有線)のみ

バッテリー水準は相場同等。イヤホン単体7時間、ケース内充電を含めれば最大24時間使える。

ケース充電は有線充電のみ。ワイヤレス充電(Qi充電)には対応せず

 

 

通話マイク仕様

通話マイク性能
通話時ノイズカット機能
風切り音カット×

通話マイク性能はごく普通。

通話時ノイズカットはさして機能せず(というか搭載してない...?)。周囲の音が通話マイクにそのまま入り込む。

風切り音(通話マイクに風が当たった音)も除去しておらず、屋外で風切りながら通話すると”シュバババ"と音が入り込んでうるさそう。

基本的には在宅で使いたい。

 

 

ボタン操作




ボタン種類タッチセンサー式ボタン
操作コマンドの割り当て変更×
イヤホン装着検出×

イヤホン外側にタッチセンサーあり。

タッチセンサー感度は安定。複数回タッチ操作もきちんと反応する。

スマホ操作コマンド(割り当て変更不可)

左イヤホン右イヤホン
1回タッチ再生/停止
2回タッチ音量1ダウン次の曲へ進む
3回タッチ音量1アップ前の曲へ戻る
長押し音声アシスタント起動イコライザー変更

通話対応コマンド(割り当て変更不可)

左イヤホン右イヤホン
1回タッチ着信対応
(通話中のみ)マイクミュートON/OFF
2回タッチ音量1ダウン
3回タッチ音量1アップ
4回タッチイヤホン通話←→マイク通話の切り替え
長押し着信終了
(着信時のみ)着信拒否

 

 

防水性能

防水性能IPX4(IP4)
防塵性能×

相場一般的なIPX4の防水性能あり。雨や汗が防げる。日常使いで特段に困ることはない。

 

 

専用アプリ

専用アプリなし
イコライザー調整-
操作コマンドの割り当て変更-
低遅延モードON/OFF-
イヤホンを探す-

専用アプリの提供なし。

 

 

iPhoneとの相性

iPhoneとの相性(よい)
AACコーデック×
iOS向け専用アプリ-

iPhoneとの相性はよい。

iPhoneで主流のBluetoothオーディオコーデックである「AAC」は使えないが、「SBC」で接続代替可能。そのままオーディオ再生できる。

もとより「AAC」非対応のワイヤレスイヤホンとあり、Androidスマホで使う場合と比べて条件的にはイーブンだ。

他のカラーリングも含めてAmazonでチェックする

 

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Victor HA-A20T の外観デザイン&イヤホン装着感

イヤホンは業界屈指の軽量コンパクト仕様

イヤホン外側

イヤホン内側

イヤホン横側

イヤホンサイズは非常に小ぶり。一見するとおもちゃのように感じるコンパクトサイズ。

AirPodsらしい王道スタンダードなイヤホン形状とあり、イヤーピースのサイズさえ調整すれば耳の形問わず、違和感なく装着できる。

イヤホン重量も片方4gと軽く、長時間のイヤホン装着でも疲れにくい。

 

 

ケースも丸くてコンパクト

イヤホンサイズに負けず劣らず充電ケースも小さめ。数値で言うと縦4cm、横7cm、厚み2.5cmほど。握りこぶし一つで包めるサイズ感。

男性であればズボンのポケットにしろ胸ポケットにしろ仕舞っておける。

ケース表面の犬のマーク(ニッパーくん)はプリント仕様とあり、経年劣化で禿げそうな気がする。

ケース素材はプラスチック。机にそのまま放置すると擦り傷が付きそうな印象。

できればケースカバーを使いたいが、2023年6月時点で Victor HA-A20T 向けのケースカバーは見当たらず。Amazonどころか楽天市場、ヤフーショッピングにも製品らしい製品ない。この点、人によってはネックとなるかもしれない。

他のカラーリングも含めてAmazonでチェックする

 

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Victor HA-A20T の音質

ボーカルくっきり、低音しっかりした音質

ボーカルくっきりした音質が特徴的。いわゆる”クリア”な音で中音域〜高音域にかけて音が明瞭だ。

Bluetoothオーディオコーデックが「SBC」しか対応しておらず、上位コーデックの「AAC」には対応していないが、一見すると「SBC」とは思えぬ音の明瞭さなので驚く。なにも知らずに使えば「AAC」接続かと勘違いする。

低音域も中音域〜高音域を邪魔しない程度にしっかり出てる。イコライザー設定から低音増強モードに変更できるので、より低音がほしい人はイコライザー変更して使いたい。

 

 

イコライザー変更も可能

右イヤホンのタッチセンサーの長押し操作でイコライザー変更が可能。BASS(低音強め)、CLEAR(高音強め)に変更できる。

デフォルトの音質だと気持ち高音域がシャリシャリしているように感じる人がいるかもしれない。この場合、BASS(低音強め)に変更すると丁度いい塩梅になる。

他のカラーリングも含めてAmazonでチェックする

 

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【比較】他のVictorワイヤレスイヤホンと何が違う?

Victorの現行モデルまとめ

現行モデルに限るとVictorブランドのワイヤレスイヤホンは以下のとおり。

価格製品ポジション
HA-A20T(レビュー品)(Amazonでチェック)
6,000円前後入門スタンダードモデル
HA-A30T(Amazonでチェック)
9,000円前後入門スタンダードモデル(ノイズキャンセリング対応)
HA-FX150T(Amazonでチェック)
1.5万円前後上位モデル(音質特化)
HA-EC25T(Amazonでチェック)
6,000円前後ながら聞きイヤホン(入門モデル)
HA-NP35T(Amazonでチェック)
1万円前後ながら聞きイヤホン(上位モデル)
HA-FW1000T(Amazonでチェック)
3万円前後音質特化フラッグシップモデル

 

 

「HA-A20T」(レビュー品)は王道スタンダードな入門モデル

HA-A20Tは王道スタンダードな入門モデルといったところ。

音質は悪くないし、イヤホン形状は軽量コンパクトで装着感もいい。

ノイズキャンセリングには対応しないが、その分コスパよし。価格6,000円前後で購入できる。

 

 

「HA-A30T」はノイズキャンセリング対応の入門モデル

HA-A30Tはノイズキャンセリング対応の入門モデル。価格9,000円ほどで購入できる。

ただ、ノイズキャンセリング性能は微妙。イヤホンの物理的な遮音性が低いこともあり、あまり静かにならない。ノイズキャンセリング狙いの人だと肩透かし食らいそうな印象ある。

▼ レビュー記事はこちら

【イヌホン】Victor HA-A30T レビュー|音質よし、ノイズキャンセリング普通。

続きを見る

 

 

「HA-FX150T」は音質特化モデル(Tuned by VICTOR STUDIO製品)

現行Victorワイヤレスイヤホンの上位版モデル「HA-FX150T」。価格1.5万円ほど。

ビクタースタジオの音響エンジニアが直々にチューニングした製品を示す「Tuned by VICTOR STUDIO」製品。スタジオで音を聞くような空間重視、音場重視のチューニングに。

ノイズキャンセリングにも対応しているが、主たるセールスポイントはやはり「Tuned by VICTOR STUDIO」製品である点だろう。音質にこだわりたい人ならこれ。

 

 

「HA-EC25T」はカジュアルに使える”ながら聞きイヤホン"

「HA-EC25T」は”ながら聞き”を目的にしたワイヤレスイヤホン。

遮音性の低いイヤーピースを使うことでイヤホンを装着したまま周囲の環境音が聞き取れる。

屋外ランニング中に安全面を考慮しながら音楽を聞きたい人だったり、あるいは通勤・通学中に周囲の音を確認しながら音楽を聞きたい人におすすめ。

 

 

「HA-NP35T」は骨伝導イヤホンに近い”ながら聞きイヤホン"

「HA-EC25T」よりもガチな”ながら聞きイヤホン”こと「HA-NP35T」。

イヤーピースすら使っておらず、耳周りの開放感は抜群。勝手としては骨伝導イヤホンそのものだ。

スピーカー部分を耳元に軽く当てて使うだけなので音漏れリスクはあるが、骨伝導イヤホンの勝手で使えるワイヤレスイヤホンを探している人だと丁度いいチョイスになる。

▼ レビュー記事はこちら

耳をふさがないイヤホン「Victor nearphones」(HA-NP35T)レビュー

続きを見る

 

 

「HA-FW1000T」は木の振動板を採用したオーディオファン向け製品

ガチ・オーディオファン向けのハイエンドモデル「FW-1000T」もあり。価格は3万円前後。

ビクタースタジオの音響エンジニアが直々にチューニングした製品を示す「Tuned by VICTOR STUDIO」製品。ワイヤレスイヤホンながら木の振動板を採用して楽曲の原音再現を目指した。

 

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この記事のまとめ

ここまで Victor HA-A20T をレビューしてきた。

"王道スタンダードなワイヤレスイヤホン”と言うのに相応しい仕上がり。音質、イヤホンの装着感、バッテリー駆動時間、いずれも悪くない。

特に音質はVictor製品とあって価格に照らして完成度が高め。ボーカルくっきりしたクリアな音が聞き心地よい。

ノイズキャンセリングやマルチポイントといった最新機能こそ対応しないものの、音楽を聞くためのイヤホンとして考えれば必要十分すぎるだろう。価格も6,000円とコスパよし。ワイヤレスイヤホン入門機として、あるいは知人友人へのプレゼントとしてもおすすめ。

 

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