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ソニー(SONY)

ソニー「LinkBuds Open」レビュー|耳をふさがない"ながら聴き”イヤホンの本命モデル

2024年12月5日

ここ数年の大ヒット製品「LinkBuds」の2年ぶりリニュアルモデル「LinkBuds Open」が登場です。

LinkBudsは"ながら聴き”を目的にしたオープン型イヤホン(耳をふさがないイヤホン)。イヤホンを装着しても物理的に耳穴をふさがず。そのまま周囲の環境音が聞き取れます。さながら骨伝導イヤホンを思わす耳周りの開放感が注目を集めました。

初代LinkBuds

LinkBuds Open は、初代LinkBudsに続く第2世代モデル。従来の勝手そのままに初代LinkBudsの弱点だった低音域のスカスカ感を改善。より音質重視の製品にリニュアルしました。

LinkBuds Open

オープン型イヤホンは概して音質がよくないイメージありますが、LinkBuds Open はオープン型イヤホンながらも音質にこだわりたい人でも満足できそうな仕上がりです。

この記事では、 LinkBuds Open を実機でレビューしていきます

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ソニー「LinkBuds Open」製品概要

スペックシートを確認

発売時期2024年11月
相場価格2.7万円
販売元メーカーソニー(国産)
Bluetoothバージョン5.3
Bluetooth対応コーデックSBC、AAC、LC3
ノイズキャンセリング
外音取り込み機能
マルチポイント対応(最大2台)
マルチペアリング対応(最大8台)
ペアリング接続先の上書き切り替え対応
防水性能IPX4
バッテリー駆動時間イヤホン単体8時間
ケース併用で最大22時間
ケース充電方法USB Type-C(有線)のみ

LinkBuds Open は、"ながら聴きイヤホン”(耳をふさがないイヤホン)ことLinkBudsの第2世代モデル。

イヤホンを装着しても耳穴を完全にふさがず。機械的な音の取り込みではなく、耳とイヤホンの間に空いた隙間から物理的に周囲の音を聞き取り。さながら骨伝導イヤホンを思わす耳周りの開放感あり。

"ながら聴き”を目的にしたイヤホンなので価格に照らして機能面は地味ですが、マルチポイント機能には対応。また、ペアリング接続先の上書き切り替えにも対応。複数デバイス間で使いまわしやすいワイヤレスイヤホンです

音質に関しては”ながら聴き”関連製品の中ではトップクラスの高音質仕様。ボーカル重視のオーディオなので配信動画やPodcastなどトーク系コンテンツとの相性は抜群です。

オリジナルの販売価格は3万円前後。相場は2.7万円前後。Amazonなどで第三者(業者)が発売している製品だと2.2万円前後で購入できます(2024年12月時点)。

 

 

LinkBuds Fitとの違い

同時発表された兄弟モデル「LinkBuds Fit」あり。

製品コンセプトの違い

  • LinkBuds Open → "ながら聴き”に特化したコンセプトモデル
  • LinkBuds Fit → 万人向けの王道ワイヤレスイヤホン

LinkBuds Open が初代LinkBudsの系譜を継ぐ"ながら聴き”イヤホンなのに対して、LinkBuds Fitは王道スタンダードなワイヤレスイヤホン。通常の密閉型イヤホン(イヤーピースありイヤホン)として展開。ノイズキャンセリングやLDACなど最新機能にも対応します(いずれもLinkBuds Openは非対応)。

そもそもの製品コンセプト自体が異なるので、スペックシートだけで比較すべき2機種ではありませんが、"ながら聴き”にそこまで興味がない人だとLinkBuds Fitで十分かと。スペックシートの豪華さもちろん、なにより無難に使いやすいイヤホン形状なので万人におすすめできます。

価格は相場2.7万円前後。LinkBuds Open とほぼ変わらない価格水準です。

▼ レビュー記事

ソニー「LinkBuds Fit」レビュー|WF-1000XM5と対をなすソニー・フラッグシップ

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LinkBuds Fit・LinkBuds Open、どっちがおすすめ?選ぶべきポイントを実機で解説

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ソニー「LinkBuds Open」の外観・デザイン

イヤホン本体

前作モデルで注目を集めた「穴あきデザイン」を引き続き採用。

通常の密閉型イヤホンのようにイヤホンを耳穴に突っ込んで使用します。

ただ、それでも耳穴を完全にふさがず。イヤホンと耳の間に開いた隙間から周囲の音が聞き取れます。

装着したイメージ。オープン型イヤホンとは思えぬ密閉型イヤホンのようなビジュアルです。

シリコン素材のウイングチップ(フィッティングサポーター)を耳のひだに引っ掛けてイヤホンを保持します。

ウイングチップ(フィッティングサポーター)は取り外し&交換可能

ウイングチップ(フィッティングサポーター)は前作モデルは4サイズ展開でしたが、今作は1サイズ展開に。

ウイングチップは交換こそ対応しますが、あくまでカラーリングの変更を目的にしたもの。サイズ変更できず、耳が大きめの人だとウイングチップの長さが足りなくてイヤホンの装着感が安定しない可能性があります

ちなみに、ソニー公式ストアにてウイングチップ(フィッティングサポーター)のLサイズが購入できる模様。サイズが合わなかった人だとこれも検討したい。

前作モデルに引き続き「ワイドエリアタップ」に対応。イヤホン周辺3cmくらいのエリアをタップしてオーディオ操作や着信対応できます。イヤホン本体にはボタンはありません。

タップの感度はiOS・Android向けの専用アプリから調整可能。タップ反応しにくい人だと「感度:高」に変更して使いたい。

iOS・Android向けの専用アプリを使えば操作コマンドの割り当て変更も可能です。

スマホ操作コマンド(割り当て変更可能)

以下の1〜3の操作コマンドを左右それぞれ1つづつ割り当て可能。左右同じ割り当て、また、割り当てなし(ボタン反応なし)も選択できます。

1. 再生コントロール

2回タップ再生/停止
3回タップ次の曲へ

2. 曲選択

2回タップ次の曲へ
3回タップ前の曲へ

3. 音声アシスト機能

2回タップ音声アシスタント起動
3回タップキャンセル

ほかGoogleアシスタント、Amazonアレクサを設定可能。

X. 左右固定コマンド(変更不可)

(右イヤホン)4回タップ〜音量を上げ続ける
(左イヤホン)4回タップ〜音量を下げ続ける

通話対応コマンド(割り当て変更不可)

左イヤホン右イヤホン
3回タップ着信対応/終了

着信拒否コマンドも用意あるもヘッドジェスチャー経由のみで利用可能。タップ操作では対応不可。

イヤホンの着脱検出にも対応。イヤホン着脱と合わせて自動でオーディオ再生/停止します。

 

 

充電ケース

充電ケースは前作モデルから全面リニュアル。スクエア型のおしゃれデザインになりました。

ケースの上蓋はツヤ仕上げで高級家電感あり。(レビューしているのが)黒色ということもあり、ソニー王道の黒物家電っぽさあって良きです。

ケースの下半分は通常のプラスチック。サラサラした触り心地。ケースカバーを付けずに裸で運用する場合だと擦り傷が付きそうな印象あり。

ケースサイズはコンパクト。握りこぶし一つで包めるサイズ感(数値で言うと縦横4.5cm、厚み3cmほど)。ズボンのポケットやシャツの胸ポケットに入れておいても邪魔になりません。

ケースを開いたイメージ。

ワイヤレス充電(Qi)には非対応。USB Type-Cケーブルを使った有線充電のみ対応します(ケーブル同梱あり)。

ケースカバーはソニー純正品の展開あり。サードパーティ製品も見た感じ多め。ケースカバーを使いたい人だと選り取り見取りです。

なお、充電ケースサイズはLinkBuds Fitとは微妙に異なります。LinkBuds Fit向けのケースカバーは使いまわせません。

 

 

ソニー「LinkBuds Open」の音質レビュー

音質は前作モデルから改善

低音(4-)
中音(4)
高音(3.5)

ボーカルを重視した音質。音場は広め。ボーカルくっきり伸びてるおかげでボーカルが周囲の環境音にかき消されず。ラジオやポッドキャスト、あるいは配信動画などトーク系コンテンツを流し聴きするのに相性いい音です。

リングを囲うようにスピーカー配置

オープン型イヤホンとあり、ちょい音がぼやけたような印象ありますが、前作モデルに比べれば改善。特に低音域はある程度まとまった、質感のある低音に。通常の密閉型イヤホンには敵わずも、オープン型イヤホンの中では低音の迫力のようなものが堪能できる方かと思います。

"ながら聴き”を目的にした、BGM感覚でラフに聴けるオーディオとしては必要十分な音質です

逆にじっくりと音楽を楽しみたい、音の隅々まで聞き取りたい人だとオーディオ相性は悪そう。この場合は通常の密閉型イヤホンであるLinkBuds Fitの方がおすすめ。LinkBuds FitであればLDACにも対応します(LinkBuds OpenはLDAC非対応)。

 

 

ソニー独自の音質補正機能「DSEE」対応

ソニー独自の音質補正機能「DSEE」に対応。iOS・Android向けの専用アプリから機能ONにできます。

機能ONにすると高音域をCD相当の音質にデジタル補正。俗に言う”クリアな音”に近い仕上がりになります

より上位の「DSEE Extreme」に比べると音のクリアさは欠けますが、お気持ち程度に使うくらいならこれでも十分。なお、兄弟モデルのLinkBuds FitだとDSEE Extremeに対応します。

 

 

イコライザー調整に対応

iOS・Android向けの専用アプリを使えばイコライザー調整が可能。

プリセット変更(音質テンプレ変更)や目盛り単位の細かなチューニング変更に対応。AI活用したパーソナライズ・イコライザーも作成できます。

ソニー独自の低音イコライザー機能「CLEAR BASS」も利用可能。通常の低音値(400)をいじるよりもCLEAR BASS経由で低音を引き上げた方が低音が崩れにくく、無理やり鳴らしてる感のないきれいな低音になるのでおすすめです。

イコライザー調整とDSEEは併用不可。どちらか片方しか機能ONにできません。オープン型イヤホンであるLinkBuds Openの音質を考慮するに、イコライザー調整を活用して低音を強めた方がベストかもしれません。

 

 

空間オーディオ再生も対応(実用性は皆無)

ソニー独自の空間オーディオサービス「360 Reality Audio」に対応

特定の音楽アプリの専用音源を再生する場合に限り、空間オーディオ仕様の3Dオーディオ再生が可能です。iPhone・Androidスマホに関係なく使えます。

ただ、対応アプリが致命的に少ない。↑上記の3アプリのみ対応(2024年12月時点)。お試し程度に使うのが限度です。

「360 Reality Audio」は2020年ころから提供を開始したものの、かれこれ今日まで対応アプリが増えず。他社メーカーの空間オーディオ再生が実用水準の性能に向上してきた昨今ですが、ソニーの空間オーディオはまだまだ実用性は低め(というか皆無)です。

 

 

ソニー「LinkBuds Fit」の機能性レビュー

【✗】ノイズキャンセリングは非対応

ノイズキャンセリング機能には対応しません。

"ながら聴き”を目的としたオープン型イヤホンとあり、物理的な遮音性は低め。普通の密閉型イヤホンを使いたい人(ノイズキャンセリングを主として使いたい人)であれば兄弟モデルのLinkBuds Fitの方がおすすめです。

 

 

【△】外音取り込み機能(ながら聞き機能)

イヤホン機能としての「外音取り込み」には対応せず。とはいえ、"ながら聴き”を目的として設計されたオープン型イヤホンとあり、イヤホンを装着したままでも周囲の音が聞き取れます

むしろ機械的な「外音取り込み」機能よりも音はクリア。オーディオ再生中であっても耳穴の隙間から周囲の環境音がそのまま聞き取れます。安全面を考慮しながら、屋外で歩きながら音楽を聴きたいときなど活躍します。

 

 

通話マイク品質

通話マイク性能(5+)

初代LinkBudsの代名詞だった高性能マイクは健在。屋内外で問題なく使えます。

周囲の音のノイズカット、および風切り音カットが明確に機能。通話音声から周囲の音の9割方が除去できてます。

自分の声のピックアップにも対応しており、屋外で風切りながら通話してても一見すると無風かと勘違いする静けさ。周囲の話し声も除去できます。通話マイクデバイスとして考えると最高クラスの製品です。

 

 

マルチポイント・ペアリング切り替え勝手

マルチポイント対応(最大2台)
マルチペアリング対応(最大8台)
ペアリング接続先の上書き切り替え対応

ここらは前作モデル同様に勝手よし。

マルチポイント機能に対応。最大2台のデバイスを同時接続。接続したデバイス間であれば、なにかしらオーディオ再生を開始したデバイス側に自動でオーディオ出力先が切り替わります。

ペアリング接続先の上書き切り替えにも対応。マルチポイント接続外のデバイスにペアリング接続を切り替えるとき、現在のペアリング接続を解除する必要なし。Bluetooth設定画面からイヤホン名を選択すれば当該デバイスにそのままペアリングが切り替わります。

Google Fast Pairにも対応。Androidスマホで使う場合なら初回の接続設定が簡素化。「音声の切り替え」にも対応。Androidデバイス間なら擬似的なマルチポイント接続&切り替えが可能です。

 

 

バッテリー持ち

バッテリー駆動時間イヤホン単体8時間
ケース併用で最大22時間
ケース充電方法USB Type-C(有線)のみ

バッテリー駆動時間は相場水準。昨今のワイヤレスイヤホンだとケース併用で24時間くらい使える製品が一般的です。前作モデルはケース併用17.5時間止まりだったので微妙に向上してます。

ケース充電はUSB Type-Cケーブルを使った有線充電のみ対応(ケーブル同梱あり)。ワイヤレス充電(Qi)には対応せず

 

 

この記事のまとめ

【Good!】ソニー「LinkBuds Open」のよかったところ

  • 潔いまでに"ながら聴き”に特化
  • オープン型イヤホンにしては高音質
  • マルチポイント&ペアリング接続の上書き切り替え対応
  • ケースカバーが多め(純正品も展開あり)

【Bad...】ソニー「LinkBuds Open」の気になったところ

  • イヤホンの装着感の当たりハズレあり
  • ケースのワイヤレス充電(Qi)非対応
  • 空間オーディオ再生は相変わらず使い物にならず

LinkBuds Open は、潔いまでの"ながら聴き”イヤホン。前作モデルの勝手そのままに音質を向上。純然たる第2世代モデルです

ただ、イヤホンの装着感に関しても前作モデル同様に当たりハズレが激しめ。イヤホンの装着感を左右する「フィッティングサポーター」も1サイズ展開となってしまい、同1サイズが合わなかった場合、そもそも使い物になりません。

イヤホンの装着感でハズレを引きやすい人、耳からイヤホンが抜け落ちがちな人だと注意した方がいいかもしれません。逆にイヤホンの装着感で悩んだことがない人なら特に心配する必要なし。純然たる"ながら聴き”イヤホンとして購入検討あれ

イヤホンの装着感に不安ある人だと同時発表されたLinkBuds Fitの方がおすすめ

こっちはごく普通の密閉型イヤホン(イヤーピースありイヤホン)。ほぼ万人向けの製品です。"ながら聴き”コンセプトの製品ではありませんが、「外音取り込み」機能に対応するので擬似的な"ながら聴き"は可能です。

▼ レビュー記事

ソニー「LinkBuds Fit」レビュー|WF-1000XM5と対をなすソニー・フラッグシップ

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ソニー「LinkBuds Open」のおすすめ代替候補

Apple「AirPods 4」(価格2.9万円)

今年9月にリニュアルされたAirPods通常版モデル。ノイズキャンセリング・外音取り込み機能に初対応。特に外音取り込みが高性能。イヤーピースを使わないイヤホンとあり、周囲の音がほぼ10割方聞き取れます。"ながら聴き”目的の人なら検討余地あり(レビュー記事を見る)。

ソニー「LinkBuds Fit」(価格2.7万円)

LinkBuds Openと同時発表された兄弟モデル。イヤーピースを使った王道スタンダードなワイヤレスイヤホン。ノイズキャンセリングやLDACにも対応します。外音取り込み機能も高性能(レビュー記事を見る)。

 

 

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