昨今、続々と登場しているイヤーカフ型イヤホン。
イヤホンを耳の軟骨部分に噛ませて装着。オーディオ再生しながら周囲の環境音も聞き取れる"ながら聴き”イヤホンの位置付けです。
今回レビューするのは、そうしたイヤーカフ型イヤホンの1つ「SOUNDPEATS UU」。
SOUNDPEATSは先にイヤーカフ型イヤホン「SOUNDPEATS CC」を発売していますが、これの兄弟モデルと言ったところ。
軽いイヤホン装着感とボーカルくっきりした音質を兼ね備えた王道の仕上がり。
なおかつ、価格は6,000円とコスパよし。とりあえずでイヤーカフ型イヤホンを試してみたい人でも手が出しやすい価格です。
この記事では SOUNDPEATS UU を実機レビューしていきます。
広告
SOUNDPEATS UU の製品概要
スペックシート
発売時期 | 2025年2月 |
直販価格 | 6,180円 |
販売元メーカー | SOUNDPEATS(中国) |
Bluetoothバージョン | 5.4 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC |
ノイズキャンセリング | ー |
外音取り込み機能 | ー |
マルチポイント | 対応(最大2台) |
マルチペアリング | 対応(最大?台) |
ペアリング接続先の上書き切り替え | ー |
イヤホンの着脱検出 | ー |
防水性能 | IPX5 |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体8時間 |
ケース併用で最大30時間 | |
ケース充電方法 | USB Type-C(有線)のみ |
製品概要
製品概要
SOUNDPEATS UU は、中華オーディオブランド「SOUNDPEATS」(サウンドピーツ)の完全ワイヤレスイヤホン。
耳の軟骨部分に噛ませて装着するイヤーカフ型イヤホンとして展開されます。
イヤホン装着しても耳穴を完全にふさがず。オーディオを聴きながら周囲の環境音も聞き取れます。
カラーリングは4色展開。黒、白だけでなくベージュやパープルも用意あり。
Amazon直販で購入すれば購入後1年間の製品保証も付きます。
イヤホンデザイン
レビュー
イヤーカフをイメージしたリング型のイヤホン形状。製品名の「UU」の由来であろうU字型のワイヤーリングが特徴的です。
ワイヤーリング部分はちょい固め。イヤホン装着したまま枕の上で横になると耳に圧迫感あります。寝ホンとして使いたい人は注意。
イヤホンの丸い玉の部分にスピーカー穴あり。ここからオーディオが流れます(※骨伝導イヤホンではありません)。
イヤホン装着感
レビュー
通常のイヤーカフのように耳の軟骨部分に噛ませて装着します。
見た目の不安定さとは裏腹に装着感は安定。イヤホン前方部分(丸い玉の部分)が耳穴の奥深くまで入り込むため、しっかりとイヤホン保持できてます。
イヤホン重量は片側5gの軽量仕様。長時間のイヤホン装着でも耳が疲れにくいです。
操作性
レビュー
耳の後ろ側の重り部分に物理ボタンあり。オーディオ操作や通話対応に使えます。
イヤホンの着脱検出は非対応。イヤホン着脱と連動したオーディオの自動再生/停止機能はありません。
イヤホン本体の防水等級はIPX5。多少なりに濡れた手で操作しても問題なし。
左イヤホン | 右イヤホン | |
1回押し | 音量1ダウン | 音量1アップ |
2回押し | 再生/停止 | |
3回押し | 音声アシスタント起動 | |
1.5秒長押し | 前の曲に戻る | 次の曲に進む |
iOS・Android向けの専用アプリを使えば、いずれの操作枠も変更可能。以下の操作コマンドが割り当てられます(重複設定可)。
- 再生/停止
- 次の曲に進む
- 前の曲に戻る
- 音量1アップ
- 音量1ダウン
- 音声アシスタント起動
- ゲームモードON/OFF
- 反応なし(割り当てなし)
左イヤホン | 右イヤホン | |
2回押し | 着信対応・終了 | |
1.5秒長押し | 着信拒否 |
通話操作コマンドは割り当て変更不可。
充電ケース仕様
レビュー
ほぼ片手で握り込めるサイズ感(縦5cm、横6cm、厚み3cmほど)。
ボディ外装はプラスチック。あまりにプラスチックすぎて”おもちゃ”っぽく感じる人もいそうです。ここは価格なりでしょうか。
純正ケースカバーは展開なし。Amazonを探すと中華製の1000円くらいのケースカバーがいくらか展開あります(→ Amazonでケースカバーを見てみる)。
ワイヤレス充電(Qi)には対応せず。USB Type-Cケーブルを使った有線充電のみ対応です(ケーブル同梱あり)。
SOUNDPEATS UU の音質レビュー
音質はすっきりクリアで聴き心地よし
低音 | (3.5) |
中音 | (4.5) |
高音 | (4+) |
レビュー
ボーカルを中心に添えたチューニング。オープンイヤー型ですが、意外にも輪郭ある音が鳴ります。
音のスカスカ感、あるいは音がぼやっとした感じがなく、長時間のオーディオ再生でもストレスありません。
低音域に関しては弱めですが、専用イコライザー「ダイナミックEQ」を機能ONにすれば多少なりに低音域の質感がプラスされる...かと。
ドライバーサイズだけで見ると兄弟モデル「SOUNDPEATS CC」よりも小さめ。そこまで低音重視イヤホンという感じではありません。
とはいえ、無駄に強くて汚い低音を鳴らすこともなく、オープンイヤーならではの音の抜けのよさ、すっきりクリアな音あって聴き心地よし。
低音をガンガン鳴らしたいような人を除けば総じて満足できる仕上がりかと思います。
補足
LDACやaptX Adaptiveなどハイレゾ・コーデックは非対応。SBC、AACコーデックのみ対応です。
イコライザー調整に対応
レビュー
iOS・Android向けの専用アプリからイコライザー調整が可能。
「低音重視」「高音重視」など独自のプリセットを用意。また、低音域の質感だけ強める「ダイナミックEQ」も用意あります。
一からチューニングするカスタム・プリセットも用意あり。こだわりたい人はこっち。
屋外で低音量で使う予定の人だとプラスαでボーカル(中音域)を増やしておくと丁度いい塩梅かもしれません。低音量でもボーカルがくっきり聞き取りやすくなります。
空間オーディオ対応
レビュー
空間オーディオこと「ムービーモード」の用意あり。iOS・Android向けの専用アプリ上から機能ON/OFFできます。
アプリの種類に関係なく一律で音が立体化します。
ただ、立体化の効果はあまり感じづらい印象。機能ONにしても「あれ?これ変わった?」と判断に迷います。おまけ機能くらいかな?と。
【✗】LC3コーデック(LE Audio)非対応
Bluetooth 5.4のワイヤレスイヤホンですが、LE Audio(およびLC3コーデック)には非対応です。
SOUNDPEATS UU の機能レビュー
【✗】ノイズキャンセリング
アクティブ・ノイズキャンセリング機能は非対応。
【✗】外音取り込み機能(ながら聴き機能)
外音取り込み機能は非対応。
補足
外音取り込み機能は、イヤホンマイクを通じて機械的に周囲の音を集音し、イヤホンを装着したままスピーカー経由で周囲の音が聞き取れる機能のこと
とはいえ、もとより”ながら聴き”を目的としたイヤホンとあり、イヤホンを装着したままでも周囲の音は聞き取れます。
耳穴をふさいでおらず、周囲の音がそのまま耳に入ってくるため、機械的な音の取り込みよりも遥かにクリアな音です。
通話マイク品質【★4-】
通話マイク性能 | (4-) |
レビュー
マイク性能は実用水準。
自分の声のピックアップ、周囲の音のノイズ除去、風切り音の低減、いずれも機能してます。
ノイズ除去精度がそこまで高くありませんが、除去それ自体は機能。価格に照らして頑張ってる方です。
もとより人混みの多い場所で使うとマイク音声が音漏れしがちなので不便だったりしますが、屋内でのビデオ通話で使うくらいなら問題ない性能かと思います。
マルチポイント・ペアリング切り替え勝手【★4】
全体的な勝手のよさ | (4) |
マルチポイント | 対応(最大2台) |
マルチペアリング | 対応(最大?台) |
ペアリング接続先の上書き切り替え | ー |
Google Fast Pair | ー |
レビュー
U1万円ながらもマルチポイント機能に対応あり。2台のデバイスを同時接続。なにかしらオーディオ再生を開始したデバイス側に自動でオーディオ出力先が切り替わります。
ペアリング接続先の上書き切り替えには非対応。マルチポイント接続外の3台目〜のデバイスにペアリングを切り替えるとき、先に現在のペアリング接続を解除する必要あり。
3台以上のデバイス間でワイヤレスイヤホンを使いまわしたい人だとペアリング切り替えにストレスあります。
新規ペアリングモードの起動コマンド用意あり。充電ケースに左右イヤホンをセットし、充電ケースの上蓋を開いた状態で充電ケース側面にあるペアリングボタンを3秒長押しすれば新規ペアリングモードが起動します。
バッテリー持ち・充電環境【★4】
バッテリー性能 | (4) |
(イヤホン単体8時間、ケース併用30時間) | |
ワイヤレス充電 | ー |
急速充電 | 対応(10分でオーディオ再生2時間分) |
レビュー
バッテリー性能は相場平均的。
イヤホン単体で8時間、ケース併用で最大30時間と使いまわせます。数時間とイヤホンを付けっぱなし、ながら聴きしたい人でも問題ありません。
ワイヤレス充電(Qi)は非対応。充電する場合はUSB Type-Cケーブルが必要です(同梱あり)。
特記
音漏れ耐性【★3】
音漏れ耐性(音漏れの少なさ) | (3) |
レビュー
音漏れは要注意。
昨今のイヤーカフ型イヤホンだと音漏れ低減機能を搭載する機種もありますが、SOUNDPEATS UU は搭載なし。
音量を大きくすればオープンイヤー相応に音漏れします。
そこそこ静かな公共スペースで利用するとなると音量30%くらいが限度でしょうか(iPhoneの音量準拠)。
図書館や自習室のような無音に近い環境だと利用するのは難しそうです。
在宅中に使ったり、ランニング中に音楽を流すようなシチュエーションなら問題ありませんが、人のいる公共スペースだと使いづらいのが実情です。
この記事のまとめ
【Good!】SOUNDPEATS UU のよかったところ
- ボーカル重視の高音質オーディオ
- イヤホンの軽い装着感
- U1万円イヤーカフのほぼ完成形
【Bad...】SOUNDPEATS UU の気になったところ
- 音漏れ防止機能の搭載なし
- なんとも言えぬ安っぽさ(プラスチック感が目立つ)
SOUNDPEATS UU は、U1万円のイヤーカフ型イヤホンとして考えれば教科書的な仕上がり。
ボーカル重視の音質、軽いイヤホン装着感、イヤホン単体8時間使えるバッテリー搭載。普通に使えるイヤーカフ型イヤホンです。
他社製品だと低音域を無理やり強めては、聞くに耐えない汚ない低音が鳴ってたりしますが、そういった悪目立ちなし。
すっきりクリアな音なので思いのほか高音質に感じそうです。
音漏れ防止機能がないので電車やバス内での利用は難しいですが、在宅中に使ったり、散歩中に歩きながら使ったりするには問題ありません。
イヤーカフ型イヤホンを試してみたい。だけど数万円するモデルは価格的にちょっと...という人であれば SOUNDPEATS UU はとりあえずの1台としておすすめです。
SOUNDPEATS UU のおすすめ代替候補
Shokz OpenDots ONE(価格2.7万円)
骨伝導イヤホンブランド「Shokz」が展開するイヤーカフ型イヤホン。音漏れ防止機能あり。音質は中音域〜高音域重視(レビュー記事を見る)
BOSE Ultra Open Earbuds(価格3.6万円)
低音が堪能できるBOSE謹製"ながら聴き"イヤホン。ノイズキャンセリングを活用した音漏れ防止機能も搭載(レビュー記事を見る)
そのほかワイヤレスイヤホンを探す
-
【2025年版】ワイヤレスイヤホンおすすめランキング|価格別・機能別・メーカー別のNo.1製品を一挙紹介!
続きを見る
関連記事
ながら聴きイヤホンを探す
-
イヤーカフ型イヤホンの選び方&価格別のおすすめ製品ランキング(2025年版)
続きを見る
-
ながら聴きイヤホン(オープンイヤーイヤホン)どれがおすすめ?人気ワイヤレスイヤホンまとめ【2025年版】
続きを見る
iPhone向けのおすすめワイヤレスイヤホンを探す
-
iPhoneと相性よし!おすすめのワイヤレスイヤホンまとめ(2025年)
続きを見る
Androidスマホ向けのおすすめワイヤレスイヤホンを探す
-
Androidスマホと相性よし!おすすめワイヤレスイヤホンまとめ(2025年版)
続きを見る
-
Galaxyスマホと相性よし!おすすめワイヤレスイヤホンまとめ(2025年)
続きを見る
-
Google Pixelスマホと相性よし!おすすめワイヤレスイヤホンまとめ(2025年版)
続きを見る
最近のワイヤレスイヤホンを探す
-
【2025年版】ワイヤレスイヤホンおすすめランキング|価格別・機能別・メーカー別のNo.1製品を一挙紹介!
続きを見る
-
【2025年】完全ワイヤレスイヤホンの新製品&人気製品まとめ(発売予定含む)
続きを見る