昨今続々と登場しているイヤーカフ型イヤホン。
軟骨に噛ませて使う新感覚ワイヤレスイヤホン。イヤホンが耳穴を完全にふさがないので音楽を聴きながら、そのまま周囲の環境音も聞き取れます。
今回レビューする「HUAWEI Free Clip」も軽い装着感とクリアですっきりした高音質オーディオに強みを持つイヤーカフ型イヤホンです。
なによりそのラグジュアリなイヤホンデザインが目を引きます。耳元アクセサリーのようにちらりと光る、おしゃれの差し色になります。
この記事では、HUAWEI Free Clip をレビュー。実機でその使い勝手を見ていきます。
この記事の目次(タッチで移動)
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HUAWEI FreeClip の製品概要
スペックシート
発売時期 | 2024年2月 |
直販価格 | 27,800円 |
販売元メーカー | ファーウェイ(中国) |
Bluetoothバージョン | 5.3 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC、L2HC |
ノイズキャンセリング | ー |
外音取り込み機能 | ー |
マルチポイント | 対応(最大2台) |
マルチペアリング | 対応(最大?台) |
ペアリング接続先の上書き切り替え | 対応 |
イヤホンの着脱検出 | 対応 |
防水性能 | IP54(イヤホン本体のみ) |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体8時間 |
ケース併用で最大36時間 | |
ケース充電方法 | USB Type-C(有線)、Qi(無線) |
製品概要
製品概要
HUAWEI Free Clip は、中国ファーウェイが展開する完全ワイヤレスイヤホン。
耳の軟骨部分に噛ませて装着するイヤーカフ型イヤホンとして展開されます。
イヤホン装着しても耳穴を完全にふさがず。オーディオを聴きながら周囲の環境音も聞き取れます。俗に言う"ながら聴き"イヤホンです。
カラーリングは4色展開。ローズゴールド色だったりパープル色だったり、イヤーカフ感覚で使えるラグジュアリーな色合いが揃います(レビュー機はローズゴールド色)。
Amazon直販などでファーウェイ公式品を購入すれば購入後1年間の製品保証もあり。
HUAWEI FreeClip の外観デザイン・使い勝手
イヤホンデザイン
レビュー
イヤーカフをイメージしたリング型のイヤホン形状。
球体部分にスピーカー穴を搭載。ここからオーディオが流れます(骨伝導イヤホンではありません)。
繋ぎのワイヤー部分にはニッケルチタン形状記憶合金を採用。適度に硬くて柔らかめ。寝ホンとして横になって使うときでも耳への圧迫感は少なめです。
イヤホン装着感
レビュー
通常のイヤーカフのように耳の軟骨部分に噛ませて装着。
イヤホン前方部分(丸い玉の部分)が耳穴の奥深くまで入り込むため、しっかりとイヤホン保持できます。
他社イヤーカフ製品に比べると気持ちイヤホンの保持力(軟骨を挟みこむ力)が弱めですが、ジョギング中のようなハードな動作してる状況を除けば装着感に不満ありません。
イヤホン重量は片側6gと軽量仕様。一見するとイヤホンを装着していないかのよう錯覚する軽々さあります。
今回レビューしているのはローズゴールド色。普通のアクセサリーのようなラグジュアリ感あって耳元で映えます。
操作性・利便性
レビュー
ワイヤー部分にタッチセンサーを搭載。タッチ操作でのオーディオ・コントロールや着信に対応。
タッチ長押しで音量調整が可能など利便性の観点からも優秀です。
ただ、タッチセンサーの場所を見極めるのが難しいですね。ワイヤーどこであれタッチすれば反応する...ようですが、いまだにタッチミスあります。音量の長押しも1回では反応してくれない妙な勝手の悪さあり。事前のタッチ練習必須。
イヤホンの着脱検出にも対応。イヤホン着脱と連動したオーディオの自動再生/停止機能はありません。
イヤホン本体の防塵防水等級はIP54。雨、汗くらいであれば問題なし。濡れた手での操作もギリいけます。
左イヤホン | 右イヤホン | |
2回タップ | 再生/停止 | |
3回タップ | 次の曲に進む | |
長押し(変更不可) | (前方部)音量を下げる、(後方部)音量を上げる |
iOS・Android向けの専用アプリを使えば「2回タップ」枠の割り当て変更が可能。以下の操作コマンドから選べます。
- 再生/停止
- 次の曲に進む
- 前の曲に戻る
- 音声アシスタント起動
- 反応なし(割り当てなし)
「3回タップ」枠に関しては「次の曲に進む」「前の曲に戻る」のいずれかのみ指定できます。
左イヤホン | 右イヤホン | |
2回タップ | 着信対応・終了 |
iOS・Android向けの専用アプリを使えば「タップ反応なし」(割り当てなし)に変更可能。
「着信拒否」コマンドは用意ありません。
充電ケース仕様
レビュー
充電ケースはたまご形状。片手で握り込める小さめサイズです(縦5cm、横6cm、厚み2.5cmほど)。
ボディ外装はプラスチック。マットテクスチャ加工が施されており、一見するとステンレスかと勘違いする高級感、ツヤ感あります。
それゆえ、よくも悪くも擦り傷が付きそうな風合い。擦り傷を防ぎたい人だとケースカバーを使いたい。Amazonを探すと中華製の1000円くらいのケースカバーがいくらか展開あります(→ Amazonでケースカバーを見てみる)。純正ケースカバーは展開ありません。
ワイヤレス充電(Qi)にも対応。有線で充電する場合はUSB Type-Cケーブルが必要です(ケーブル同梱あり)。
充電ケースにスピーカーあり。充電開始時など音が鳴ります。専用アプリを使えばサウンドOFFにも変更可。
HUAWEI FreeClip の音質レビュー
音質は中音域重視
低音 | (3.5) |
中音 | (4+) |
高音 | (4) |
レビュー
全体的にフラットな音。低音域が弱く、高音域も潰れ気味なので結果的に中音域が目立つ仕上がりです。
オープンイヤーだと低音域がスカスカ・ぼわぼわした感じになりがちですが、こうしたデメリットは見られず。鑑賞に耐えうる輪郭ある低音なのは評価ポイント。
もとより音楽やラジオのながら聴きを念頭に置いた製品であり、中音域重視のチューニングであれば低音量であっても音が聞き取りやすめ。
チューニング具合も含めて"ながら聴き”イヤホンとして設計されたであろう設計思想は見て取れます。
クリアですっきりした印象の音を好む人だとオーディオ相性は抜群です。
補足
LDACやaptX Adaptiveなどハイレゾ・コーデックは非対応。
L2HCコーデックには対応しますが、これはほぼファーウェイスマホ独自のハイレゾ・コーデックなので実用性の観点から言うと微妙です。当記事でも特に検証レビューできてません(ファーウェイスマホは持ち合わせありません...)。
イコライザー調整に部分的に対応
レビュー
iOS・Android向けの専用アプリからイコライザー調整が可能。
ただ、変更できるイコライザーは「高揚」「高音強調」「ボーカル強調」の3つのみ。手動での目盛り単位でのイコライザー調整には対応しません。
もっぱら低音域がほしい人だと勝手悪そう。
イコライザーを「ボーカル強調」にすれば低音量でもボーカルが聴き取りやすくなるので、ラジオやPodcastなどの"ながら聴き”用途だと丁度いい塩梅かもしれません。
【✗】空間オーディオ非対応
空間オーディオ(3Dオーディオ)機能は提供なし。
【✗】LC3コーデック(LE Audio)非対応
Bluetooth 5.3のワイヤレスイヤホンですが、LE Audio(およびLC3コーデック)には非対応です。
HUAWEI FreeClip の機能レビュー
【✗】ノイズキャンセリング
アクティブ・ノイズキャンセリング機能は非対応。
【✗】外音取り込み機能(ながら聴き機能)
外音取り込み機能は非対応。
補足
外音取り込み機能は、イヤホンマイクを通じて機械的に周囲の音を集音し、イヤホンを装着したままスピーカー経由で周囲の音が聞き取れる機能のこと
とはいえ、もとより”ながら聴き”を目的としたイヤホンとあり、イヤホンを装着したままでも周囲の音は聞き取れます。
通話マイク品質【★4.5】
通話マイク性能 | (4.5) |
レビュー
通話マイクは高性能。
自分の声のピックアップ、周囲の音のノイズ除去、風切り音の低減、いずれも機能してます。
風切り音に関しても8割方カットできてるため、屋外で歩きながら通話したい人でも問題なし。屋内でのビデオ通話くらいなら問題すらありません。
マルチポイント・ペアリング切り替え勝手【★4.5】
全体的な勝手のよさ | (4.5) |
マルチポイント | 対応(最大2台) |
マルチペアリング | 対応(最大?台) |
ペアリング接続先の上書き切り替え | 対応 |
Google Fast Pair | ー |
レビュー
マルチポイント機能に対応するほか、ペアリング接続先の上書き切り替えも対応。
マルチポイント接続外の3台目〜のデバイスにペアリングを切り替えるとき、現在のペアリング接続を解除する必要なし。切り替えたいデバイスのBluetooth設定画面からイヤホン名をタップするだけで上書きで切り替えられます。
もとより複数デバイス間でワイヤレスイヤホンを使いまわしたい人だと切り替えストレスなくて最高です。
新規ペアリングモードの起動ボタンも用意あり。充電ケースに左右イヤホンをセットし、充電ケースの上蓋を開いた状態にして、充電ケース側面にあるペアリングボタンを2秒長押しすれば新規ペアリングモードが起動します。
バッテリー持ち・充電環境【★4.5】
バッテリー性能 | (4.5) |
(イヤホン単体8時間、ケース併用36時間) | |
ワイヤレス充電 | 対応(Qi) |
急速充電 | 対応(10分でオーディオ再生3時間分) |
レビュー
バッテリー駆動時間は相場プラスαの優良水準。
イヤホン単体でも8時間使えるため、数時間とイヤホンを付けっぱなしにしておきたいシチュエーションでも問題ありません。
ケースのワイヤレス充電(Qi)に対応していたり、有線充電時なら急速充電できたりと、全体的に優秀な仕上がりです。
補足
音漏れ耐性【★4.5】
音漏れ耐性(音漏れの少なさ) | (4.5) |
レビュー
イヤーカフ型イヤホンは一般的に音漏れしやすいイヤホン構造ですが、HUAWEI Free Clip は音漏れ少なめ。
独自の逆音波システムを搭載。アクティブ・ノイズキャンセリングを活用して外に漏れ出る音を機械的に中和・低減してます。
それゆえ、図書館や自習室のような無音に近い環境を除けば普通のワイヤレスイヤホン感覚で使っていける音の遮蔽感あり。
電車やバスの中だと多少なりに音量を下げる必要ありますが、音量30%くらいに抑えておけば音漏れらしい音漏れは気になりません(iPhoneの音量準拠)。
Android向けの専用アプリはファーウェイ公式経由でダウンロードする必要あり
レビュー
専用アプリとして「AI Life」を提供。
iOS版アプリはApp Storeからダウンロードできますが(ダウンロードリンク)、Android版アプリはファーウェイ公式アプリストア経由でしかダウンロードできず。ファーウェイ制裁の影響でしょうか?
開封すると『有害なファイルの可能性があります。』等々表示される初見殺し仕様ですが、アプリそれ自体は健全なので安心あれ。
この記事のまとめ
【Good!】HUAWEI FreeClip のよかったところ
- 中音域を重視した、すっきりクリアなオーディオ
- イヤホンの軽い装着感(数時間と装着しても疲れない)
- アクセ感覚で使えるラグジュアリなイヤホン・デザイン
- 音漏れ低減機能が優秀
【Bad...】HUAWEI FreeClip の気になったところ
- タッチセンサーの場所がよくわからない
- 変更できるイコライザーは3つのみ
- Android向けの専用アプリはダウンロードするのに一手間かかる
HUAWEI Free Clip は筆者個人的には好きですね。
ビジュアルが本当にラグジュアリでアクセサリーっぽい。一見すると耳元アクセと勘違いされるおしゃれなワイヤレスイヤホンです。
イヤーカフ型イヤホンとしても文句なし。耳元に付けていることを忘れる軽さありますし、なにより中音域重視なので低音量でも音が聴きやすいです。
散歩中にラジオを聴くときなどに重宝します。
タッチセンサーの場所がよくわからないのがネックですが、これ以外は特に不満らしい不満ありません。
はじめてのイヤーカフ型イヤホンとしても、あるいは勝手知れてる人の2台目としてもおすすめです。
HUAWEI FreeClip のおすすめ代替候補
Shokz OpenDots ONE(価格2.7万円)
骨伝導イヤホンブランド「Shokz」が展開するイヤーカフ型イヤホン。音漏れ少なめ。音質は中音域〜高音域重視(レビュー記事を見る)
BOSE Ultra Open Earbuds(価格3.6万円)
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