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Galaxy Buds

Galaxy Buds3 レビュー|業界屈指の高音質インナーイヤー型イヤホン

2024年9月14日

韓国サムスンが展開する純正ワイヤレスイヤホン「Galaxy Buds」(ギャラクシー・バッズ)。その最新モデルとなる「Galaxy Buds3」の発売が始まりました。

前作モデルからイヤホン・デザインを全面刷新。ほぼAirPodsです。なにをいまさら感のあるAirPodsです。プライドどうしたサムスン?と言いたくなる人も多いかもしれません。

ただ、使ってみると悪くない。特に音質が劇的に向上してて驚きました。流行りの空間オーディオ再生の完成度も高く、歴代のGalaxy Budsシリーズのなかで1位2位を争う高音質モデルとしておすすめできてしまうのが悔しいところ。

この記事では、Galaxy Buds3 を実機レビュー。前作モデルと比べて何が変わったのか、実際の使い勝手はどうなのか、レビューしていきます。

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Galaxy Buds3の製品概要

スペックシートを確認

発売時期2024年8月
直販価格27,500円
販売元メーカーサムスン(韓国)
Bluetoothバージョン5.3
Bluetooth対応コーデックSBC、AAC、Samsung Seamless
ノイズキャンセリング対応
外音取り込み機能
マルチポイント△(Galaxyデバイス間のみ)
マルチペアリング対応(最大?台)
ペアリング接続先の上書き切り替え対応
防水性能IP54
バッテリー駆動時間イヤホン単体6時間
ケース併用で最大30時間
ケース充電方法USB Type-C(有線)、Qi(無線)

前作モデル「Galaxy Buds2」からの主だった変更点は以下のとおり

  • 「Samsung Seamless」コーデック対応
  • 防水性能がIPX2→IP54に向上
  • 価格が1.7万円前後→27,500円に値上げ

Galaxyスマホ専用のBluetoothコーデック「Samsung Seamless」に初対応。これまで上位版モデル「Galaxy Buds2 Pro」の専売特許でした。

Samsung Seamlessコーデックは、One UI 4.0以上のGalaxyスマホとして接続している場合に限り、ハイレゾ同等の24bit/96kHzの音域でオーディオ再生できます。転送する情報量は88kbps〜512kbps止まりですが、通信環境に合わせて適時もっとも高音質な状態でオーディオ再生できる強みあり。

防水性能はIP54。防水ほか防塵に初対応しました

価格は直販27,500円と値上げGalaxy Buds2は相場1.7万円前後。上位版モデル「Galaxy Buds2 Pro」がだいたい3万円くらいの製品でした。Galaxy Buds3はGalaxy Buds2の後継機、あくまで通常版モデルの位置付けとあり、明確な値上げです。

 

 

上位版モデル「Galaxy Buds3 Pro」との違い

上位版モデル「Galaxy Buds3 Pro」も同時に発売開始。Galaxy Buds2 Proの後継機の位置付け。直販価格は38,500円。

とはいえ、イヤホンの土台の部分はGalaxy Buds3まま。プラスアルファでノイズキャンセリング機能に特化。Galaxy Buds3と異なりイヤーピースを搭載しており、しっかりと遮音できます。

後述しますが、Galaxy Buds3はイヤーピースを使わないインナーイヤー型イヤホンとあり、そこまで遮音性は高くありません。ノイズキャンセリング機能こそ対応しますが、そこまで静かにならず(というか静けさを感じづらく)、ノイズキャンセリング狙いで購入する製品ではないかと思います。

もとよりノイズキャンセリング狙いの人であれば上位版モデル「Galaxy Buds3 Pro」がおすすめです

 

 

Galaxy Buds3のデザイン

イヤホンデザインは全面刷新、ほぼAirPodsに

よくも悪くもAirPods。安定した使い勝手が強みのステムデザイン(筒が伸びたイヤホンデザイン)に変更となりました。

↓ AirPodsと比較すると瓜二つ(写真左がAirPods、写真右がGalaxy Buds3)

見た目こそAirPodsですが、なんだかんだで使い勝手はいいですし、装着感も安定します。耳の形状を問わずに使えるため、イヤホンの装着感の当たり外れは少ないです。

AirPodsと同じくイヤーピースを使わないインナーイヤー型イヤホンとして展開。イヤーピース装着による耳穴への締め付け感なし。長時間のイヤホン装着でも耳が疲れにくく、夏場なら蒸れにくい。装着感も軽めです。

(AirPodsと同じく...)ステム側面に感圧ボタンを搭載。オーディオ再生を操作したり、上下スワイプで音量調整できます

感圧ボタンなのでイヤホン着脱時などに指腹が触れて誤反応することもありません。少しばかり力を入れないと反応しません。これまたAirPods様々です。

見た目まんまAirPodsですが、なんだかんだで使い勝手はいいのです(悔しながらも)。

 

 

ケースデザインも全面刷新

従来のスクエア型ケースは廃止。AirPodsケースを思わすオーソドックスなケースデザインに刷新されました。

せめてもの意地でしょうか。ケースの上蓋部分のみ透明に。ガジェット界隈でプチブーム中のスケルトン仕様です。

ケースふたには「SAMSUNG」のロゴあり

ケースはワイヤレス充電(Qi)に対応。スマホ向けのワイヤレス充電器を使っている人ならそのまま使いまわせます。

 

 

Galaxy Buds3の音質レビュー

音質は従来モデルよりも劇的に向上

低音(4)
中音(4.5)
高音(4)

音質は従来モデルよりも劇的に向上。ボーカルくっきり、バックミュージックは力強く、音場も広め。イヤーピースを使わないインナーイヤー型イヤホンとあり、音の力強さのわりに音こもった感じなし。

インナーイヤー型イヤホンだと低音がスカスカになりがちですが、Galaxy Buds3は思いのほか低音がしっかりしてます。

一見するとイヤーピースありのイヤホンかと勘違いする音の厚みあり。だけどもイヤーピースによる音こもりなく、非常にクリアで聞きやすい音です。聞く曲のジャンルに関係なく、大方80点以上の点数が出せる優等生モデルといってしまって問題ないかと思います。

Samsung Seamless Codecにも対応

Galaxyスマホ(One UI 4.0以上)と接続して使う場合なら「Samsung Seamless Codec」(サムスン・シームレス・コーデック)が利用可能。ハイレゾ同等の24bit/96kHzの音域でオーディオ再生。転送する情報量は88kbps〜512kbps止まりですが、通信環境に合わせて適時もっとも高音質な状態でオーディオ再生できる強みあり。

 

 

イコライザー調整にも対応

Android向けの専用アプリ「Galaxy Wearable」からイコライザー調整が可能(iOS向けにはアプリ配信なし)。

従来モデルは簡易なプリセット変更しかできませんでしたが、Galaxy Buds3は目盛り単位で細かくチューニングできます。

 

 

空間オーディオ再生はようやく実用水準に

Galaxyスマホと接続した場合に限り、サムスン独自の空間オーディオ再生が利用可能(正式名称は"360オーディオ")。アプリ関係なくオーディオ再生そのものを空間オーディオ仕様に変更できます。

空間オーディオの完成度は従来モデルよりも向上。音の広がりこそ控えめですが、高音域が劣化してカサつくこともなく、常時機能ONで使ってても気持ち悪くない。前作モデルの取ってつけたような空間オーディオ再生が嘘のよう。

Galaxyスマホだと本体機能の「Dolby Atmos」を機能ONにすれば空間オーディオっぽいオーディオ再生が可能ですが、Galaxy Buds3の空間オーディオはこれといい勝負。実用水準の空間オーディオ再生かと思う。

 

 

Galaxy Buds3の機能レビュー

ノイズキャンセリング

ノイズキャンセリング性能(3.5)

ノイズキャンセリングはおまけ。イヤーピースを使わないインナーイヤー型イヤホンとあり、物理的な遮音性は高くない。それゆえ機械的なノイズキャンセリング効果も感じにくい。静かな室内であれば扇風機の音がトーンダウンする程度の効果です。屋外だとよくも悪くも周囲の音が聞こえるので安全。少なからずノイズキャンセリング狙いで選ぶ製品ではありません...

ノイズキャンセリング狙いの人であれば、イヤーピースありの上位版モデル「Galaxy Buds3 Pro」がおすすめです。

 

 

外音取り込み機能は非対応

イヤホンを装着したまま周囲の音が聞き取れる「外音取り込み」機能には対応せず。イヤーピースを使わないインナーイヤー型イヤホンとあり、もとより搭載する必要性がなかったものと思われます。上位版モデル「Galaxy Buds3 Pro」であれば機能対応します。

 

 

通話マイク品質

通話マイク性能(4.5)

Galaxy Budsシリーズの代名詞たる通話マイク性能は健在。自分の声のノイズ除去、周囲の音のノイズ除去ともに機能してます。風切り音(というか風切り音の打ち消し音)が少しばかり目立ちますが、屋内でビデオ通話する分には問題ありません。

 

 

マルチポイント・ペアリング切り替え勝手

マルチポイント△(Galaxyデバイス間のみ可)
マルチペアリング対応(最大?台)
ペアリング接続先の上書き切り替え対応

従来モデル同様にGalaxyデバイス間に限ったマルチポイントに対応。他社メーカーのデバイスはマルチポイントに組み込めない。

ペアリング接続先の上書き切り替えには対応。違うデバイスにペアリングを切り替える際、現在のペアリング接続を解除したり、イヤホンの電源を落とす必要なし。Bluetooth設定画面からイヤホン名を選択するだけで当該デバイスにそのまま切り替わります。

 

 

バッテリー持ち・充電環境

バッテリー性能(4)
(イヤホン単体6時間、ケース併用30時間)
ワイヤレス充電対応(Qi)

バッテリー駆動時間はほぼ従来モデルまま。相場よりもちょい優秀なバッテリー持ち。充電環境もそのまま。ワイヤレス充電にも対応する。なお、通常どおり有線ケーブルで充電する場合はUSB Type-Cケーブルで充電できる。

 

 

まとめ

【Good!】Galaxy Buds3のよかったところ

  • 聞きやすい音質(聞き疲れにくい音質)
  • Galaxyスマホとセットで使えばより高音質になる
  • インナーイヤー型イヤホンならではの装着感の軽さ

【Bad...】Galaxy Buds3の気になったところ

  • 見た目はAirPodsのパチモン感あり
  • ノイズキャンセリングはおまけ
  • マルチポイントはGalaxyデバイス専用

Galaxy Buds3は悪くない。悪くないんだけど、AirPodsのパチモン感が多分にあり。この点が気になる人がいるかもしれません。

インナーイヤー型イヤホンなので装着感もいいですし、なにより音がすっきりしてて聞き取りやすい。Galaxyスマホで使う場合なら「Samsung Seamless」コーデックが使えるのでLDACやaptX Apdaptiveがしょぼく見えてくる高音質モデルに化けます。

今回レビューしたのがホワイト色なのでAirPodsのパチモン感ありますが、シルバー色なら多少なりにAirPodsのパチモン感が緩和されるかもしれません。

Galaxyスマホユーザーはもちろんのこと、高音質なインナーイヤー型イヤホンを探している人にもおすすめしたい製品です。気になっている人はぜひお試しあれ。

ノイズキャンセリングを主として使いたい人なら上位版モデル「Galaxy Buds3 Pro」がおすすめ。こっちはイヤーピースを使った、しっかり遮音するタイプのイヤホンです。

 

 

Galaxy Buds3のおすすめ代替候補

ソニー「LinkBuds」(価格2万円)

インナーイヤー型イヤホン(イヤーピースなしイヤホン)としての完成度を求めている人ならLinkBuds。骨伝導イヤホン感覚で使える”ながら聞き”イヤホンとして人気です(レビュー記事を見る)。

 

BOSE QuietComfort Ultra Earbuds(価格3.3万円)

ノイズキャンセリングと空間オーディオ再生を重視している人ならこれ。業界No.1と名高い遮音性能あり。空間オーディオ再生の完成度も高く、さながら防音室で爆音鳴らしてる錯覚あるワイヤレスイヤホンです(レビュー記事を見る)。

 

 

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