スマートウォッチ「Fossil Sport」(FTW4019)を購入したのでレビューしたい。
Fossil SportはGoogleのスマートウォッチ向けOS「Wear OS」を搭載したスマートウォッチ。NFCを内蔵しており、NFC決済が使えるのでは...?と巷で注目を集める1台だ。
ーーーとはいえ、試してみるとNFC決済は使えない。ただのNFCを搭載したスマートウォッチだ。NFC決済狙いの人だと残念な結果だろう。ここらの検証結果も含めて以下レビューしていく。
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レビュー対象製品
Fossil Sport 概要レビュー
Fossil Sport(FTW4019)は米ファッションブランド「Fossil」が手掛けるスマートウォッチ。2019年に発売された現行モデルとなる。
Googleのスマートウォッチ向けOS「Wear OS」を搭載した主力モデルであり、Google FitなどGoogle系のフィットネスアプリとの相性は抜群によい。
そのうえで、Fossil Sport はFossilスマートウォッチの中のスポーツモデルに位置付けられる。スペック的にはローエンドであり、ベルトもシリコンなので販売価格は2万円前後に落ち着いている。
基本スペック(抜粋)
Fossil Sportの基本スペックは以下のとおり。
OS | Wear OS by Google |
CPU | Snapdragon Wear 3100 |
本体ストレージ | 4GB |
バッテリー駆動時間 | 公称24時間以上 |
充電方法 | 専用ケーブルによるワイヤレス充電(Qi充電器には非対応) |
防水(耐水) | 5気圧仕様 |
本体重量 | 43g(初期シリコンベルト含む) |
Bluetoothバージョン | 4.2 |
互換性 | iOS 10.0以降、Android 6.0以降 |
搭載センサー | NFC、GPS、心拍、加速度計、高度計、ジャイロスコープ |
そのほか | マイクあり、スピーカーなし |
型番一覧
「Fossil Sport」シリーズの型番がわかりにくかったので軽くまとめておく。
メンズモデル(43mm、ベルト22mm)
型番 | 色 | 関連リンク |
FTW4019 | ブラック | 製品サイト |
FTW4021 | スモーキーブルー | 製品サイト |
FTW4033 | レッド | 製品サイト |
FTW4035 | グリーン | 製品サイト |
FTW4036 | ブルー | 製品サイト |
レディースモデル(41mm、ベルト18mm)
型番 | 色 | 関連リンク |
FTW6022 | ブラッシュ | 製品サイト |
FTW6024 | ブラック | 製品サイト |
FTW6025 | グレー | 製品サイト |
FTW6051 | ブルー | 製品サイト |
FTW6052 | レッド | 製品サイト |
FTW6053 | イエロー | 製品サイト |
FTW6056 | ブラッシュ | 製品サイト |
FTW6057 | ミント | 製品サイト |
FTW6058 | ホットピンク | 製品サイト |
FTW6059 | ブルー | 製品サイト |
FTW6060 | イエロー | 製品サイト |
外観・使用感
かつてのmoto 360を思わすサークル型デザインを採用しており、見た目は非常にシンプル。ほどよく磨き上げられたメインフレーム、さりげないザラザラ感、竜頭のディテールなど製品へのこだわりが見て取れる。
ただ、少しガジェット感、おもちゃ感が強い印象も受ける。シルバーフレーム部分がステンレスよりかはプラスチックのような風合いなので、近くで見るとスマートウォッチっぽさが強くにじみ出る。スーツなどフォーマルな服装に合わせるとちゃちい感じになりそうな印象はある。
本体は5気圧防水(耐水)仕様。ベルトもシリコンなので多少なりに濡れても問題ない。なお、公式説明には「泳げる防水」とあるが、公称スペックは5気圧であり、せいぜい耐水が限度だ。実際に腕に付けたまま泳いで大丈夫なのか不安がある。
重さは43g。一般的な腕時計同等の重量感であり、着けていて違和感ない。
充電には専用ケーブル必須
Fossil Sport は専用の充電ケーブル(ワイヤレス充電ケーブル)でしか充電できない。
公称24時間以上のバッテリー持ちなので気持ち1日〜2日くらいなら充電せずに行けそうだが、旅行などの際にはほぼ充電ケーブル必須だろう。
ちなみに、専用ケーブルは直販4,950円とバカ高い。サードパーティの代替品も見つからなかったので予備の充電ケーブルを購入する場合は直販一択だ。
試しにQi充電器に置いてみたが反応しなかった。
VISAタッチ決済(NFCタッチ決済)への対応状況
Fossil Sport(FTW4019)はNFCを内蔵しており、「Google Pay」アプリと連携させることでVISAタッチ決済(NFCタッチ決済)が利用可能ーーーのはずだったが、2020年4月時点において日本では使えないよう。
すでにスマートウォッチ上に「Google Pay」アプリをインストールすることはできる。「Google Pay」アプリを開いてパスコード設定も行えたが、肝心の決済自体は対応せず。
現状では迂回策なども見当たらず。期待していただけに残念だ。
ほかFossil Sportの使い道など
基本操作
竜頭がホームボタン。上下2つの小さいボタンはショートカットボタンで、あらかじめ登録しておいたアプリが起動できる。
ホーム画面でホームボタンを押すとアプリ一覧画面に移動。画面タッチ、あるいは竜頭を回してスクロール操作できる。
ホーム画面で横スワイプすると情報タイル表示。天気予報やカレンダーの予定が確認できる。
情報タイルは全部で7種類のみ。外部アプリをウィジェットのように追加することはできないので、現状7種類で我慢する必要がある。
情報タイル一覧(全7種類)
ウォッチフェイスは変更できる。こちらはサードパーティが提供するウォッチフェイスをダウンロードして使えるので、こだわりたい人はお試しあれ。
スマートウォッチとしての使い道は...
Fossil Sport のスマートウォッチとしての主な使い道、機能だが、だいたい以下4つに集約されるかと思う。
- フィットネス機能(Google Fitなど)
- 音声操作(Googleアシスタント、Google Keep、SMS返信など)
- 通知確認(LINE、メールなど)
- 音楽アプリ操作
昔ながらのスマートウォッチユーザーだと代わり映えしない内容かと思う。かくいう筆者も今回、数年ぶりにWear OSのスマートウォッチを購入したのだが、あまりに環境が変わっておらず驚いた。
唯一、せめてもの進歩としてフィットネス機能だろうか。Fossil Sport はスマホと連携していない状況でも心拍情報やGPS情報(ジョギング記録)を保持でき、スマホと連携したタイミングでデータがスマホアプリ側に吐き出される。なので、ジムやジョギングなどスマホを持ち歩かないシチュエーションで使えば便利だと思う。
なお、最近流行りの睡眠トラッキングには対応してない。睡眠トラッキング目的ならAppleWatchやシャオミのMi スマートバンド 4などを選ぶべきだろう。
この記事のまとめ
Fossil Sport(FTW4019)をレビューした。
正直なところ、現時点で主だった使い道は見当たらず、かろうじてフィットネス機能が及第点といったところだろうか。本命たるVISAタッチ決済(NFCタッチ決済)が使えなかったので、存在価値の7割くらいが消失しているよう思える。
筆者は決済機能の検証のために Fossil Sport を購入した口なので、しばらくは同スマートウォッチとともに検証を続けたい。VISAタッチ決済(NFCタッチ決済)が対応したあかつきには記事を書く予定なので続報を乞ご期待。
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