国産ワイヤレスイヤホンを探している人におすすめしたい機種No.1「Technics EAH-AZ80」。
パナソニックの高級オーディオブランドとして知られる”Technics”のワイヤレスイヤホン。その最上位モデルとなるのが Technics EAH-AZ80 です。
同社の有線イヤホン(EAH-TZ700)の技術を転用したオーディオ特化モデルとして展開。ホームスピーカーを思わすクリアで力強く臨場感のあるサウンドを強みとします。
さりげなく業界初となるマルチポイントの3台接続に対応。3台のデバイスを同時接続&自動切り替えできます。もとよりワイヤレスイヤホンを複数デバイス間で使いまわす予定の人であればマルチポイント3台接続が紛うことなきセールスポイントです。
この記事では、Technics EAH-AZ80 を実機レビュー。実際の使い勝手はどうなのかレビューしていきます。
この記事の目次(タッチで移動)
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パナソニック「Technics EAH-AZ80」の製品概要
スペックシートを確認
発売時期 | 2023年10月 |
直販価格 | 36,630円 |
販売元メーカー | パナソニック(日本) |
Bluetoothバージョン | 5.3 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC、LDAC |
ノイズキャンセリング | 対応 |
外音取り込み機能 | 対応 |
マルチポイント | 対応(最大3台) |
マルチペアリング | 対応(最大10台) |
ペアリング接続先の上書き切り替え | 対応 |
防水性能 | IPX4 |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体7時間 |
ケース併用で最大24時間 | |
ケース充電方法 | USB Type-C(有線)、Qi(無線) |
Technics EAH-AZ80 は、Technicsワイヤレスイヤホンの最上位モデル。従来モデルだと存在しなかった型番「EAH-AZ80」に相当。
LDACコーデックに対応するほか、ノイズキャンセリング、外音取り込み、マルチポイントなど網羅。マルチポイントは業界初となる3台同時接続が可能です。
スペックシートだけ見ると同時発売された下位モデルとそこまで変わりませんが、Technics EAH-AZ80 はプラスアルファで音質を重視。Technicsの高級イヤホン(有線イヤホン)「EAH-TZ700」のハード設計を転用したオーディオ特化モデルとして展開されます。
機能性はもちろんのことオーディオ性能も重視している人だと Technics EAH-AZ80 を選ぶ理由になります。
カラーリングはシルバーとブラックの2色展開。シルバーの方が高級オーディオ感あっておすすめです。
通常版モデル「Technics EAH-AZ40M2」との違い
通常版モデル「Technics EAH-AZ40M2」も同時発売。価格は1.5万円ほど。
LDAC、ノイズキャンセリング、外音取り込み、マルチポイントなど対応。Technics EAH-AZ80 と同じくマルチポイントは3台同時接続が可能です。
スペックシートだけ見ると Technics EAH-AZ80 と似たような感じですが、音質や使い勝手の面では以下のような違いあり。
- 音の迫力・臨場感はやや控えめに
- ケースのワイヤレス充電(Qi)非対応
- バッテリー駆動時間がケース併用18時間と少し短め
(後述しますが...) Technics EAH-AZ80 はホームオーディオを思わす音の迫力と臨場感あり。なおかつ、高精細でクリアな音を両立。音の情報量の観点から見ると Technics EAH-AZ80 は圧倒的に優秀です。
対して Technics EAH-AZ40M2 は高精細でクリアな音こそあるものの、音の迫力や臨場感はちょい控えめ。ホームオーディオのような音の迫力と臨場感がほしい人だと Technics EAH-AZ80 を選んだ方がいいです。
▶ EAH-AZ40M2のレビュー記事を見る
パナソニック「Technics EAH-AZ80」のデザイン
イヤホンデザインは高級感あり
ひと目見て惚れる。高級オーディオ筐体を思わす輝かしさ。ワイヤレスイヤホンとは思えぬ高級感があります。
カナル型イヤホンとあり、装着感も安定。イヤホンを耳穴にねじこんで、イヤーピースでしっかりとホールドできます。イヤホン重量は片側6gと軽め。長時間のイヤホン装着でも疲れにくいです。
イヤーピースは全6サイズが付属。XSサイズのみ2種類用意(微妙に形状が異なる)。
イヤホン外側(Technicsのロゴ部分)にタッチセンサーを内蔵。タッチだけでもろもろオーディオ操作できます。オーディオ操作の内容はiOS・Android向けの専用アプリからカスタマイズ可能。
↓タッチ操作の内容はいずれも初期仕様。いずれの項目も割り当て変更できます(タッチ反応OFFの割り当ても可)。
ケースデザインも高級オーディオ筐体そのもの
ケースも非常に高級感あり。磨き上げたステンレスが高級オーディオ筐体そのものです。なでたくなる手触りあり。
Technicsのロゴは刻印仕様。しっかり彫ってあるので経年劣化でロゴが剥げることもありません。
ケースを開いたイメージ。
ケースはワイヤレス充電(Qi)に対応。スマホ向けのワイヤレス充電器を使っている人ならそのまま使いまわせます。
パナソニック「Technics EAH-AZ80」の音質レビュー
音質は業界トップの美音サウンド
低音 | (5) |
中音 | (5+) |
高音 | (5) |
完全ワイヤレスイヤホンとは思えぬ美音サウンド。力強く、なおかつクリアで高精細な音。音場も広くて臨場感あり。さながらホームスピーカーでオーディオ再生しているような音の迫力、臨場感、クリアで高精細な音が同時に楽しめます。
YOASOBIはじめとした女性ボーカル曲を聞くと、これもうボーカルのきらびやかさがたまりません。バックサウンドのシンセサイザー音もひとつひとつが音の粒として描写され、しっかり聞き取れる。音の情報量が圧倒的に多く、「音を聴く楽しさ」が文字どおりの意味で理解できます。
LDACコーデックにも対応。大方のAndroidスマホで使う場合ならハイレゾ同等の24bit/96kHzの音域でオーディオ再生可能(情報量は最大990kbps)。なお、LDAC接続時はマルチポイントの最大接続台数が2台に制限されるので注意。
イコライザー調整にも対応
iOS・Android向けの専用アプリ「Audio Connect」からイコライザー調整が可能。目盛り単位で細かくチューニングできます。
デフォルト設定で十分にオーディオとして完成してて、あえてイコライザーを使って音質に影響を与える必要性もないかと思いますが、とにかく自分でいじくり回したい人であればイコライザー調整を活用したい。
パナソニック「Technics EAH-AZ80」の機能レビュー
ノイズキャンセリング
ノイズキャンセリング性能 | (5) |
音質ばかり注目される同機ですが、ノイズキャンセリングもすごいです。機能ONにするだけで明確に周囲の音がトーンダウン。低周波音は擦り減り、人の話し声など高周波音は低減されます。オーディオを流している状態ならほぼ周囲の音が聞こえなくなる。
なおかつ、ノイズキャンセリングらしい鼻や耳が詰まる気持ち悪さがなく、長時間のノイズキャンセリング利用も問題ありません。
ノイズキャンセリング利用に伴うホワイトノイズもゼロ。オーディオ再生を止めた状態なら無音そのもの(場所にもよるが)。デジタル耳栓として活用したい人にもおすすめです。
外音取り込み機能(ながら聴き機能)
ノイズキャンセリング性能 | (5) |
イヤホンを装着したまま周囲の音が聞き取れる「外音取り込み機能」にも対応。ノイズキャンセリング同様に高性能。 Technics EAH-AZ80 のセールスポイントの一つです。
機能ONにすると周囲の音の9割方を取り込み。取り込みに伴うノイズも全くなし。イヤーピース装着による物理的な音こもり感こそ残りますが、機械的な音の取り込みに関してはほぼ100点満点の完成度。
屋外で安全を考慮しながら音楽を聞きたいときなど常時機能ONにしておけば、音楽と一緒に周囲の音も聞き取れて安心です。
通話マイク品質
通話マイク性能 | (5) |
通話マイクも高性能。ノイズキャンセリング・外音取り込みに使うマイク性能が優秀とあってか、通話マイクとして使う場合でも文句ない性能です。
通話マイクから離れた場所にある周囲の音を除去。なおかつ自分の声だけを抽出。Technics独自機能「JustMyVoice」によりクリアな音に加工して通話転送できます。風切り音も除去してくれるので屋外で通話したい人でも問題なし。
マルチポイント・ペアリング切り替え勝手
マルチポイント | 対応(最大3台) |
マルチペアリング | 対応(最大10台) |
ペアリング接続先の上書き切り替え | 対応 |
Technicsシリーズの隠れたセールスポイントたるペアリング勝手のよさ。
マルチポイントは業界初となる3台接続に対応。接続したデバイス間で、なにかしらオーディオ再生を開始したデバイスに自動でオーディオ出力先が切り替わります。オーディオ出力先を切り替えるためだけにペアリング切り替えをする必要はありません。
なおかつ、ペアリング接続先の上書き切り替えにも対応。違うデバイスにペアリングを切り替える際、現在のペアリング接続を解除したり、イヤホンの電源を落とす必要なし。Bluetooth設定画面からイヤホン名を選択するだけで当該デバイスにそのまま切り替わります。
マルチポイントで3台接続できるので、もはやペアリング切り替えするシチュエーションすら少ないですが、4台〜のデバイスを使いたい人でもペアリング切り替えが簡単なので重宝します。
なお、LDAC接続時はマルチポイントの最大接続台数が2台に制限されるので注意。3台接続したい場合はAAC接続にする必要あり(とはいえAAC接続でも高音質なので、そこまで気にする必要なし)。
バッテリー持ち・充電環境
バッテリー性能 | (4) |
(イヤホン単体7時間、ケース併用24時間) | |
ワイヤレス充電 | 対応(Qi) |
バッテリー駆動時間はほぼ相場水準。昨今のワイヤレスイヤホンだとケース併用24時間〜30時間くらいが相場です。
ワイヤレス充電に対応するため、スマホ向けのワイヤレス充電器を使っている人ならそのまま使い回せます。なお、通常どおり有線ケーブルで充電する場合はUSB Type-Cケーブルで充電できます。
まとめ
【Good!】パナソニック「Technics EAH-AZ80」のよかったところ
- 圧倒的な高音質オーディオ
- ノイズキャンセリング・外音取り込みも優秀クラス
- マルチポイントで3台接続が可能(業界初)
【Bad...】パナソニック「Technics EAH-AZ80」の気になったところ
- バッテリー駆動時間は相場水準(デメリットかどうかはさておき...)
音質ばかり注目される Technics EAH-AZ80 ですが、機能面も圧倒的に優秀。ノイズキャンセリング、外音取り込み(ながら聴き)ともに業界トップクラスの完成度。なおかつ、マルチポイントにも対応します。
特にマルチポイントは業界初となる3台接続に対応。日常的にペアリング切り替えする機会ある人だと重宝します。というか、もはや"ペアリング切り替え”なる概念を喪失します。
音質は言わずとしれた高音質仕様。力強くてクリアで臨場感あるホームスピーカーを思わすサウンド。音質にこだわる人、機能性を重視する人、Technics EAH-AZ80 はいずれにもおすすめできる優良ワイヤレスイヤホンです。
パナソニック「Technics EAH-AZ80」のおすすめ代替候補
パナソニック「Technics EAH-AZ40M2」(価格1.5万円)
Technics EAH-AZ80 と同時発売されたTechnicsの通常版モデル。マルチポイントの3台接続に対応。オーディオハード設計のみ上位版と異なり、音の迫力や臨場感はちょい控えめ(レビュー記事を見る)。
ソニー「WF-1000XM5」(価格3.3万円)
国産メーカーの音質特化ハイエンドモデルとしておすすめ。ソニー独自機能「DESS Extreme」が使って音質をハイレゾ同等に高音質補正。音の粒が細かい、きらびやかな高音質サウンドが堪能できます(レビュー記事を見る)。
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