商品提供:SOUNDPEATS JAPAN
U1万円では数少ないマルチポイント対応ワイヤレスイヤホン「SOUNDPEATS Air4」をレビュー。
2台のデバイスを同時接続できるマルチポイント機能。接続したデバイス間ならペアリング切り替えの必要なし。もっぱらスマホ・PC間でワイヤレスイヤホンを使いまわそうと考えている人だと重宝する機能だ。
SOUNDPEATS Air4 はU1万円モデルながらマルチポイントに対応。数万円するマルチポイント対応モデルが多い中、そのコスパのよさが際立つ。
イヤーピースを使わないインナーイヤー型イヤホンとあり、長時間のイヤホン装着でも疲れにくい。"ながら聞き”のために付けっぱなしにできるワイヤレスイヤホンを探している人にもおすすめ。
▶ レビュー概略
基本情報
発売時期 | 2023年7月 |
直販価格 | 8,990円 |
販売元メーカー | SOUNDPEATS(中国) |
製品仕様(抜粋)
ノイズキャンセリング | 対応 |
外音取り込み機能 | × |
ハイレゾ相当再生 | 対応(aptX Adaptive) |
マルチポイント | 対応(最大2台) |
ペアリング接続先の上書き切り替え | × |
防水 | 対応(IPX4) |
製品評価
低音 | (3.5) |
中音 | (4) |
高音 | (3.5) |
イヤホンの装着感 | (4) |
ノイズキャンセリング | (1) |
外音取り込み機能 | -- |
マイク性能 | (3.5) |
バッテリー性能 | (4) |
イヤホン単体6.5時間、ケース併用で最大26時間 |
ここがGood!!
- マルチポイント対応、2台のデバイス間でペアリング切り替えの必要なし
- インナーイヤー型イヤホンならではの軽い装着感
- ノイズキャンセリング併用で低音の質感が生まれる
- 音質のイコライザー調整可能
ここがBad...
- ノイズキャンセリングの遮音効果は皆無
- 「aptX Lossless」対応も活用できるスマホ少ない
こんな人におすすめ
SOUNDPEATS Air4 はマルチポイント狙いの人におすすめ。
U1万円でマルチポイントに対応するコスパのよさが何よりの魅力。スマホ・PC間でワイヤレスイヤホンを使いまわしたい人だと重宝する。
イヤーピースを使わないインナーイヤー型イヤホンとあり、装着感も軽め。インナーイヤー型イヤホンの弱点たる低音もしっかりしてる。ノイズキャンセリングと併用することで低音の質感が得られる不思議な仕上がりに。
ノイズキャンセリングが不要なら廉価版の「SOUNDPEATS Air4 Lite」も検討余地あり。こっちでもマルチポイントは使える。価格は6,200円前後とコスパよし(参考情報:Air4・Air4 Liteの比較)。
製品カラーリングは2色
カラーリングはブラック、ホワイトの2色展開。
▶ レビュー詳細
この記事の目次(タッチで移動)
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SOUNDPEATS Air4 の製品概要
スペックシート抜粋
Bluetoothバージョン | 5.3 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC、aptX Adaptive、aptX Lossless |
ノイズキャンセリング | 対応 |
外音取り込み機能 | × |
マルチポイント | 対応(最大2台) |
防水性能 | IPX4 |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体6.5時間 |
ケース併用で最大26時間 | |
ケース充電方法 | USB Type-C(有線)のみ |
イヤホンの装着検出機能 | × |
専用アプリ | あり(iOS、Android) |
付属品
USBケーブル、取扱説明書が付属する。
インナーイヤー型イヤホン(イヤーピースなしイヤホン)のためイヤーピースは付属せず。
SOUNDPEATS Air4 のペアリング・マルチポイント仕様
ペアリング仕様抜粋
Google Fast Pair | × |
マルチポイント | 対応(最大2台) |
マルチペアリング | 対応(最大?台) |
ペアリング接続先の上書き切り替え | × |
新規ペアリングモードの起動方法 | ケース表側のボタンを3秒長押し |
Google Fast Pair とは?
Google Fast Pairは、Googleが提供するペアリング簡素化システム。
Android OS 6.0以上のスマホであれば、専用のポップアップ画面からワンタップで初回のペアリング設定できる。
マルチポイントとは?
マルチペアリングとは?
マルチペアリングとは、複数デバイスのペアリング設定情報が記録できる機能のこと。
1度記録してしまえば次回以降に再度セットアップする必要がなくなり、ケースふたを開くだけでデバイスと再接続できる。
昨今のワイヤレスイヤホンだとおおよそ5台〜10台のデバイスのペアリング設定情報が記録できる。
ペアリング接続先の上書き切り替えとは?
違うデバイスにペアリング接続先を切り替える場合、先に現在のペアリングを解除する必要がある。
他方、一部メーカー品であれば現在のペアリング接続を解除せず、ペアリングを移したいデバイスのBluetooth設定画面でイヤホン名を選択するだけでペアリングを上書きして切り替えられる。
新規ペアリングモードの起動方法について
初回設定時はケースふたを開くだけで自動で新規ペアリングモードが起動する。
2回目(2台目)以降のペアリングを行う場合は新規ペアリングモードを手動で起動する必要がある。
新規ペアリングモードの起動方法
左右イヤホンをケースに入れ、ケースふたを開いた状態にして、ケース表側にあるペアリングボタンを3秒長押しで新規ペアリングモードに切り替えられる。
複数デバイス間のペアリング切り替え方法
ペアリング接続先の上書き切り替え不可。接続先の切り替え都度、先に現在のペアリングを解除する必要あり。
ペアリングを解除するには新規ペアリングモードを起動、あるいは現在のペアリングデバイスのBluetoothをオフにする。
なお、新規ペアリングモードを起動した場合、マルチポイント接続しているデバイスが2台ともペアリング解除されるので注意。
マルチポイント仕様
マルチポイント接続可能台数 | 最大2台 |
オーディオ再生中の音声出力先の切り替え | 対応 |
マルチポイント機能に対応。オーディオ再生中・停止中に関係なく、なにかしらオーディオ再生を開始するだけで当該デバイス側に自動で音声出力先が切り替わる。
着信通知も問題なし。着信デバイス側に自動で音声出力先が移動。そのままイヤホンのボタン操作で着信対応も可能だ。
マルチポイント接続可能台数
マルチポイントで同時接続できるデバイスの台数のこと。もっぱら2台接続できる製品が一般的。
オーディオ再生中の音声出力先の切り替え
マルチポイントには、現在のオーディオ再生状態に関係なく音声出力先が切り替わるもの、現在のオーディオ再生が停止している場合のみ音声出力先が切り替わるものの2種類あり。
SOUNDPEATS Air4 の機能レビュー
バッテリーまわりのこと
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体6.5時間 |
ケース併用で最大26時間 | |
ケース充電方法 | USB Type-C(有線)のみ |
バッテリー駆動時間は相場同等。昨今のワイヤレスイヤホンだとケース併用で24時間使えるのがスタンダード。ケース併用26時間は可もなく不可もなく。
ケース充電はUSB Type-Cケーブル使った有線充電のみ対応。ワイヤレス充電(Qi)には非対応。
通話マイク仕様
通話時ノイズカット機能 | 対応 |
風切り音カット | × |
通話マイクは価格なり。基本的には室内など静かな場所で使いたい。
通話時の周囲の音のノイズカット(トーンダウン)は機能しているが、”ゴニョゴニョ”っとした打ち消し音が多分に残ってる。クリアな通話音声とは言いがたい。
風切り音カット(通話マイクに当たった風の音の除去機能)は搭載せず。屋外で使うと風の音が入り込んでうるさい。
ボタン操作
ボタン種類 | タッチセンサー |
操作コマンドの割り当て変更 | × |
装着装着 | × |
イヤホン外側にタッチセンサーボタンあり。音楽コントロール、通話対応、音声アシスタント起動などひととおり操作可能。
専用アプリを使えばタッチ操作を一律OFFに変更できるが、部分的な操作コマンドの割り当て変更には対応せず。
スマホ操作コマンド(割り当て変更不可)
左イヤホン | 右イヤホン | |
1回タッチ | 音量ダウン | 音量アップ |
2回タッチ | 再生/停止 | |
3回タッチ | ゲームモード起動 | 音声アシスタント起動 |
1.5秒長押し | ノイズキャンセリングON/OFF | 次の曲へ進む |
通話対応コマンド(割り当て変更不可)
左イヤホン | 右イヤホン | |
2回タッチ | 着信対応 | |
着信終了 | ||
1.5秒長押し | 着信拒否 |
防水性能
防水性能 | IPX4(IP4) |
防塵性能 | × |
相場相当のIPX4の防水性能あり。雨や汗が防げる。日常使いなら大方問題ない。
専用アプリ
専用アプリ | あり(iOS、Android) |
イコライザー調整 | 対応 |
操作コマンドの割り当て変更 | × |
低遅延モード(ゲームモード) | 対応 |
イヤホンを探す | × |
iOS・Android向けの専用アプリ「SOUNDPEATS」が利用可能。
アプリは使わなくても問題ないが、イコライザー調整したい人だとアプリ必須。
SOUNDPEATS
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iPhoneとの相性
iPhoneとの相性 | (非常によい) |
AACコーデック | 対応 |
iOS向け専用アプリ | あり |
iPhoneとの相性は非常によい。
iPhoneで主流のBluetoothオーディオコーデックである「AAC」に対応。Androidスマホで使う場合と比べて音質面の相性は悪くない。
マルチポイントに関してもiPhoneでも利用できる(マルチポイントに組み込める)。
SOUNDPEATS Air4 の外観デザイン&イヤホン装着感
イヤホン重量4gの軽い付け心地
イヤホン重量は片側4gと業界最軽量クラス。おまけにイヤーピースを使わないインナーイヤー型イヤホンとあり、装着感は非常に軽い。
耳の入り口部分にイヤホンを引っかけるだけなので耳元の締め付けが全くない。
”ながら聞き”イヤホンとして長時間とイヤホンを付けっぱなしにしたい人だと相性よし。インナーイヤー型イヤホンの構造上、音量を下げれば周囲の音が聞こえやすいので”ながら聞き”運用は現実的だ。
ケースも小さめ、ズボンのポケットに入るサイズ
充電ケースはコンパクト。数値で言うと縦6cm、横5.5cm、厚み2cmほど。握りこぶし一つで包めるサイズ感。
男性であればズボンのポケットにしろ胸ポケットにしろ仕舞っておける。
ケース素材はプラスチック。マット加工が施されており、触り心地よし。ビジュアルの高級感もある。他社メーカー品のような、むき出しのプラスチックケースに比べると擦り傷も付きにくそうな印象だ。
SOUNDPEATS Air4 の音質
ノイズキャンセリングONで完成する不思議なイヤホン
デフォルトの音質は中音寄り。
13mmの大型ドライバーを搭載しているものの、やはりインナーイヤー型イヤホンとあってか低音は弱め。低音の弱さが結果として中音域を目立たせてる。
一転、ノイズキャンセリングを機能ONにすると不思議と低音にまとまりが生まれる。中音域〜高音域の無駄なシャカシャカ音がカットされ、低音の質感、低音のドコドコ感が表立つように。
概してインナーイヤー型イヤホンだと低音の弱さがネックとなるが、SOUNDPEATS Air4 はノイズキャンセリングと組み合わせることで低音カバー(※意図した設計かはわからないが)。
低音がしっかりしてるインナーイヤー型イヤホンを探している人だと SOUNDPEATS Air4 は有望な選択肢になりそうだ。
イコライザー調整にも対応
iOS、Android向けに配信している専用アプリ「SOUNDPEATS」を使ったイコライザー調整に対応。
デフォルトの音質だと中音寄りだが、イコライザー調整を「低音強調」に変更しつつノイズキャンセリングを機能ONにすればインナーイヤー型とは思えぬ低音イヤホンに化けるので試してみてほしい。
一部Androidスマホであれば「aptX Adaptive」接続が可能
SOUNDPEATS Air4 はBluetoothオーディオコーデック「aptX Adaptive」に対応。Snapdragon系CPUを搭載した一部Androidスマホと接続すればaptX Adaptive接続になる。
補足
aptX Adaptiveは下位互換性あり。aptX Adaptive非対応のAndroidスマホだとaptX接続になる(iPhoneはaptX Adaptive、aptXともに非対応)
ハイレゾっぽい高音質なオーディオ再生が可能になるが、あくまでスペックシート上の高音質。ロッシー再生(オリジナル音源から音質が劣化する非可逆圧縮)でビットレートは最大990kbps止まりなので耳でわかるレベルの明確な音質の向上は見られない。
正直セールスポイントと言えるかは微妙だ。
ノイズキャンセリングの実力は?
ノイズキャンセリングはオマケ機能だが、低音補強には役立つ
SOUNDPEATS Air4 はイヤーピースを使わないインナーイヤー型イヤホンでは珍しくノイズキャンセリング機能に対応。
機能ONにすると周囲の音を低減・中和できる... と言いたいところだが、イヤホンの物理構造によるもともとの開放感が勝ってしまい、機能ONにしても全く静かにならない。潔いまでのオマケ機能。
一転、ノイズキャンセリングを機能ONにすると低音にまとまりが生まれるメリットあり(詳細:音質レビュー)。遮音調整よりかは音質調整のための機能として割り切って使いたい。
【比較】兄弟機「SOUNDPEATS Air4 Lite」と何が違う?
SOUNDPEATS Air4 の兄弟モデルとして「SOUNDPEATS Air4 Lite」あり。
デザイン外観、基本的なスペックシートともにほぼ同じ。双方ともにマルチポイント対応するほか、イヤーピースを使わないインナーイヤー型イヤホンとして展開される。
数少ない違いは以下のとおり。
SOUNDPEATS Air4 (レビュー品) | SOUNDPEATS Air4 Lite | |
基本価格 | 8,990円 | 7,380円 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC、aptX Adaptive、aptX Lossless | SBC、AAC、LDAC |
ノイズキャンセリング | 対応 | × |
バッテリー駆動時間 | ケース併用で最大26時間 | ケース併用で最大30時間 |
(イヤホン単体6.5時間) | (イヤホン単体7時間) | |
ケース外装加工 | マット加工 | ツルテカ |
先のレビューどおり、SOUNDPEATS Air4 はノイズキャンセリング対応だが、遮音効果は全くない。
一転、ノイズキャンセリングを機能ONにすることで低音の質感が生まれ、インナーイヤー型イヤホンとは思えぬ低音イヤホンに化ける。この点を評価すればノイズキャンセリングに対応した SOUNDPEATS Air4 を選ぶのは十分ありだ。
また、ケース外装の質感は天と地ほど違う。SOUNDPEATS Air4 Lite はツルテカしてて安っぽさは否めない。対して SOUNDPEATS Air4 はマット加工で高級感あり。
どちらも似たような価格だが、ビジュアル的な、心象的な高級感がほしい人だと SOUNDPEATS Air4 を選ぶべきだろう。
SOUNDPEATS Air4 Lite はマルチポイント対応ワイヤレスイヤホンとしてのコスパを評価すれば検討余地あり。
基本価格は7,380円だが、Amazon直販だと常時6,200円前後で購入できる。マルチポイント対応のワイヤレスイヤホンとしては業界最安級。コスパとマルチポイントの2点を何より評価する人なら選んで損なし。
SOUNDPEATS Air4 の気になったところ(あるいはデメリット)
「aptX Lossless」対応だが、活用できる人は少なそう
人によっては一番のセールスポイントかもしれない「aptX Lossless」対応。
2023年現在、aptX Losslessはワイヤレス環境(Bluetooth環境)でロスレス再生できる唯一無二のBluetoothオーディオコーデックとして知られる。
ワイヤレス転送できるビットレートは最大1.2Mbps止まりだが、可逆圧縮を採用しておりオリジナル音源から劣化しない。あくまで情報量だけが削られる。
オリジナル音源から劣化する非可逆圧縮のaptX AdaptiveやLDACに比べるとaptX Losslessはよほど高音質なBluetoothオーディオコーデックになる。
ただ、aptX Losslessに対応するスマホはまだまだ少ない。Snapdragon 8 Gen1・Gen2のCPUを搭載しているAndroidスマホが対応機種となるが、メーカーによってはaptXの上位コーデックを潰しているところもあり、一様に対応が担保されるわけではない。
現状だとaptX Lossless対応をメリットと感じられる人は少なさそう...
この記事のまとめ
ここまで SOUNDPEATS Air4 をレビューしてきた。
U1万円でマルチポイントが使えるのが何よりの評価ポイント。
また、イヤーピースを使わないインナーイヤー型イヤホンとありイヤホンの装着感も軽い。”ながら聞き”イヤホンのようにして長時間とイヤホン装着したい人とも相性よし。
(特に使い道がないと思われた)ノイズキャンセリングを機能ONにすることで低音の質感も生まれる。この点も評価したい。
”SOUNDPEATS"なるブランド知名度が低いのが欠点だが(SOUNDPEATSは中国のオーディオ専門ブランド)、物自体は悪くない。マルチポイント狙いの人、インナーイヤー型イヤホン狙いの人なら SOUNDPEATS Air4 を試してみては。
レビュー対象製品
廉価版の「SOUNDPEATS Air4 Lite」はこちら
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