BOSE初の"ながら聴き”イヤホンが登場。「Bose Ultra Open Earbuds」。
昨今、耳の軟骨部分に噛ませて装着するイヤーカフ型イヤホンがワイヤレスイヤホン業界を席巻してますが、Bose Ultra Open Earbuds もまさしくイヤーカフ型イヤホンとして展開。
イヤーカフ型イヤホンならではの軽い装着感、そしてなによりBOSEの低音サウンドを強みとする1品です。
この手の耳穴をふさがない製品だと低音がぼやっとしがちですが、Bose Ultra Open Earbuds なら不思議と低音の輪郭あり。普通のワイヤレスイヤホンと区別がつかぬ高音質サウンドが楽しめます。
この記事では、Bose Ultra Open Earbuds をレビュー。実機でその使い勝手を見ていきます。
この記事の目次(タッチで移動)
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Bose Ultra Open Earbuds の製品概要
スペックシートを確認
発売時期 | 2024年3月 |
直販価格 | 39,600円 |
販売元ブランド | BOSE(米国) |
Bluetoothバージョン | 5.3 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC、aptX Adaptive |
ノイズキャンセリング | ✗ |
外音取り込み機能 | ✗ |
マルチポイント | 対応(最大2台) |
マルチペアリング | 対応(最大?台) |
ペアリング接続先の上書き切り替え | 対応 |
防水性能 | IPX4 |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体7.5時間 |
ケース併用で最大27時間 | |
ケース充電方法 | USB Type-C(有線)のみ |
製品概要
Bose Ultra Open Earbuds は、2024年3月に発売開始したBOSE初のイヤーカフ型イヤホン。
大枠の製品ジャンルで言うと「ながら聴きイヤホン」「オープンイヤーイヤホン」に属する製品。
イヤホンを装着しても耳穴をふさがず。オーディオ再生しながら周囲の環境音も聞き取れます。
通常のオープンイヤー型イヤホンに比べるとイヤホンの装着感は軽め。イヤーカフ感覚で長時間と耳に付けっぱなしにしておけます。
音質はBOSEの低音サウンドそのもの。
耳穴をふさがないイヤホンにありがちな音のぼやぼやっとした感じなく、きちんと輪郭が残った低音サウンドが鳴ります。
BOSE独自の空間オーディオ再生機能と組み合わせることで、これもうBOSEの通常版ワイヤレスイヤホンと変わらぬ勝手。
イヤーカフ型イヤホン、あるいはオープンイヤーイヤホンとして考えると異色の低音重視イヤホンです。
直販価格は39,600円。相場は3.6万円前後。
カラーリングは全8色展開。いずれもメタリック仕様のパーツを採用しており高級感あります。
製品保証は1年。Amazonで展開されるヤマト運輸の追加保証(1,820円買い切り)を使えば最大5年に延長できます。
Bose Ultra Open Earbuds の外観・デザイン
【イヤホン本体】イヤーカフ型
イヤーカフをモチーフにしたイヤーカフ型デザインを採用。
耳の軟骨部分に挟んでイヤホン装着します。
ワイヤー部分(イヤホンのつなぎ部分)がバネのように挟まるのでイヤホンの装着感・ホールド感も安定。
イヤホン揺れもほぼなし。ジョギング中やジムでの運動中に使いたい人も問題ありません。
骨伝導イヤホンというわけではなく、あくまでスピーカーそのものを耳元に当ててオーディオを聞き取ってます(俗に言う空気伝導イヤホン方式)。
耳の後ろ側の重り部分に物理ボタンあり。所々オーディオ操作できます。
↓こんなポージングでボタン操作します。
iOS・Android向けの専用アプリを使えば操作コマンドがいくらか変更可能。
オーディオ操作コマンド
「長押し」コマンドのみ変更可能
左イヤホン | 右イヤホン | |
1回押し | 再生/停止 | |
2回押し | 次の曲に進む | |
3回押し | 前の曲に戻る | |
2回押してから長押し | 音量ダウン | 音量アップ |
長押し | カスタマイズ用 |
「長押し」コマンドのみ以下5つから指定可能。左右別々に割り当てられます。
▼ 割り当て可能内容
- モード(イコライザー)を切り替える
- 空間オーディオの設定を切り替える
- 接続先デバイスを切り替える
- 音声アシスタント起動
- 割り当てなし(反応なし)
通話コマンド
通話コマンドは一切の変更不可
左イヤホン | 右イヤホン | |
1回押し | 着信対応 | |
2回押し | 着信終了・着信拒否 | |
長押し | 着信拒否 |
イヤホンの着脱検出は非対応。イヤホン着脱と連動したオーディオ再生・停止は機能しません。
防水はIPX4仕様。雨や汗くらいであれば多少なりに濡れても問題なし。
【充電ケース】ワイヤレス充電(Qi)の対応なし
充電ケースは幅広・薄型サイズ。
数値で言うと縦4.5cm、横6.5cm、厚み2cmほど。
ズボンのポケット、あるいはシャツの胸ポケットに入れておいてもモッコリしないサイズ感です。
ケース表面に「BOSE」の印字あり。ラメ仕様(キラキラ仕様?)でおしゃれ。
ただ、プリント印字なので経年劣化で剥げそうな印象あります。
ケース外装素材はプラスチック。
そこまで傷は付きにくそう。ケースカバーなしでも使っていける剛性あり。
Amazon探すと1,000円くらいのケースカバーがちらほら展開あります(→ Amazonでケースカバーを見てみる)。BOSE純正のケースカバーも定価3,850円と割高ですが存在します(→ AmazonでBOSE純正ケースカバーを見てみる)。
イヤホンはそのまま掴んで真上に取り出せます。
ケースのワイヤレス充電(Qi)は非対応。充電する場合にはUSB Type-Cケーブルが必要です(ケーブル同梱あり)。
BOSE恒例?のワイヤレス充電(Qi)に対応した純正ケースカバーは用意あり。これを使えばワイヤレス充電も使えるようになります。
ただ、ケースカバーの価格は7,150円とちょい割高ですね...
ケースは防水対応なし。濡れるの厳禁です(イヤホン本体側のみIPX4の防水対応あり)。
Bose Ultra Open Earbuds の音質レビュー
音質は低音重視
低音 | (4.5) |
中音 | (4) |
高音 | (4) |
イヤーカフ型、あるいはオープンイヤー型イヤホンの中ではNo.1級の低音イヤホン。
耳をふさがないため、どうしても音が抜けがちなジャンルの製品帯ですが、Bose Ultra Open Earbuds は輪郭を残した低音が鳴ります。
音がボワつくこともなく、下手なワイヤレスイヤホンよりも音の質感・量感あって音を聴く満足度は高いです。
これにくわえてのオープンイヤー型イヤホンならではの音の抜けのよさ、音場の広さと相まり、低音イヤホンながらもすっきり聴きやすい音になってます。
オープンイヤー型イヤホンだと低音を捨てて、どちらかと言うと中音域〜高音域を重視した製品が多いですが、Bose Ultra Open Earbuds は紛うことなき低音イヤホン。
低音を楽しみたい人なら選んで間違いなし。
aptX Adaptive対応あり
ハイレゾ・コーデックたる「aptX Adaptive」に対応あり。
一部Androidスマホで使う場合ならハイレゾ音域での高音質オーディオ再生が可能です。
Snapdragon Sound認証機種でもあり、aptX Lossless相当のロスレス再生にも一部対応します。
ただ、Snapdragon Sound対応スマホは少なめ。GalaxyやGoogle Pixelは対応せず。もっぱらXperia、AQUOS、Xiaomiあたりのフラッグシップモデルのみ対応です。
イコライザー調整に対応
iOS・Android向けの専用アプリからイコライザー調整が可能。
初期4つのデフォルト・イコライザーを用意するほか、一からチューニングするカスタム・イコライザーも作れます。
デフォルトでもほぼ完成してますが、BOSE製品ということもあり「低音増強」を選ぶと丁度よさそう。イヤーカフ型イヤホンとは思えぬ音の力強さが堪能できます。
逆に屋外での音漏れ対策であれば中音域あたりを引き上げるのがおすすめ。低音量でもボーカル中心に音がくっきり聞き取れるので公共スペースでも億劫なく使えます。
空間オーディオ対応
BOSE独自の空間オーディオ再生こと「イマーシブオーディオ」に対応。iOS・Android向けの専用アプリ上から機能ON/OFFできます。
機能ONにすると音場が広くなり、横一直線ではなく多方面から音が鳴るようにカスタムされます。
ボーカルよりかはバックミュージックをメインにしてBGM感覚で音楽を聴きたい人だと相性いいです。
ただ、屋外などで低音量で使ってるシチュエーションだと音が散り散りになってしまい、音が聞き取りにくくなるかもしれません。
【✗】LC3コーデック(LE Audio)非対応
次世代Bluetoothオーディオコーデック「LC3」には対応せず。
Bose Ultra Open Earbuds の機能レビュー
【✗】ノイズキャンセリングは非対応
ノイズキャンセリング機能は非対応。
【✗】外音取り込み機能(ながら聴き機能)は非対応
外音取り込み機能は非対応。
補足
外音取り込み機能は、イヤホンマイクを通じて機械的に周囲の音を集音し、イヤホンを装着したままスピーカー経由で周囲の音が聞き取れる機能のこと
もとより”ながら聴き”を目的としたイヤホンとあり、イヤホンを装着したままでも周囲の音は聞き取れます。
むしろ機械的な音の取り込みよりも遥かにクリアな音。
耳穴をふさいでおらず、周囲の音がそのまま耳に入ってきます。
音漏れ耐性【★4.5】
音漏れ耐性(音漏れの少なさ) | (4.5) |
オープンイヤー型イヤホンですが、音漏れは意外にも少なめ。
BOSE独自機能「OpenAudioテクノロジー」を搭載。音漏れを擬似ノイズキャンセリングで低減させることで音漏れ総量を低減させる変態仕様あり。
図書館や自習室のような無音に近い環境を除けば音量45%くらいでも音漏れせずに使えます(iPhoneの音量基準)。
同製品が価格3.6万円と割高ですが、ほぼほぼ「OpenAudioテクノロジー」を搭載するがゆえの割高価格ですね。
オープンイヤー型イヤホンであっても屋外で億劫なく音量を上げたい人だと Bose Ultra Open Earbuds の音漏れ耐性はセールスポイントになります。
通話マイク品質【★4+】
通話マイク性能 | (4+) |
通話マイクは実用水準。
自分の声のピックアップ、周囲の音の除去、風切り音の低減ともに機能してます。
他のBOSEワイヤレスイヤホンと比べると気持ちノイズ除去が弱めかな...?と思うところはありますが、それでも実用水準のノイズ除去はできてるので合格ラインかと。
マルチポイント・ペアリング切り替え勝手【★5】
全体的な勝手のよさ | (5) |
マルチポイント | 対応(最大2台) |
マルチペアリング | 対応(最大?台) |
ペアリング接続先の上書き切り替え | 対応 |
Google Fast Pair | 対応 |
ペアリングまわりは文句なしの完成形。
マルチポイントに対応するほか、ペアリング接続先の上書き切り替えにも対応。複数デバイス間でワイヤレスイヤホンを使いまわしたい人でも勝手いいです。
ペアリング接続先の上書き切り替えに対応
マルチポイント接続外の3台目〜のデバイスにペアリングを切り替えるとき、Bluetooth設定画面からイヤホン名を選択すればそのままペアリング接続先が切り替わります(あるいはコントロールパネル経由も可)。都度、現在のペアリング接続を解除する必要はありません。
3台以上のデバイス間でワイヤレスイヤホンを使いまわしたい人でもストレスない仕様です。
新規ペアリングモードの起動方法
左右イヤホンをケースに仕舞った状態で、ケース蓋を開き、ケース背面のボタンを5秒前後長押しすると新規ペアリングモードに切り替わります。
バッテリー持ち・充電環境【★4】
バッテリー性能 | (4) |
(イヤホン単体7.5時間、ケース併用27時間) | |
ワイヤレス充電 | ✗ |
バッテリー駆動時間は相場水準。
イヤホン単体7.5時間とまずます。数時間と付けっぱなし・オーディオ再生しっぱなしにしたいシチュエーションでも問題ありません。
ケースのワイヤレス充電(Qi)は非対応。充電する場合はUSB Type-Cケーブルが必要です(ケーブル同梱あり)。
ちなみに、BOSE純正のケースカバーを装着すればワイヤレス充電できるようになります。ケースカバーは定価7,150円。
日常的な充電ストレスを減らしたい人だと純正ケースカバーの検討余地ありです(価格がいくらか高いですが...)。
急速充電にも対応(有線充電時のみ)
バッテリー残量が少ないときに限り、10分の充電でオーディオ再生2時間分の急速充電が可能です。
この記事のまとめ
【Good!】Bose Ultra Open Earbuds のよかったところ
- 普通のワイヤレスイヤホンと変わらぬ低音の迫力あり
- 音漏れ低減機能が結構ガチなやつ
- イヤホンの装着感は軽め(数時間の装着でも余裕)
【Bad...】Bose Ultra Open Earbuds の気になったところ
- ワイヤレス充電(Qi)非対応
- 価格が高い(相場3.6万円)
Bose Ultra Open Earbuds は、低音重視のイヤーカフ型イヤホン、あるいはオープンイヤー型イヤホンとして考えると唯一無二に近い1品。
一見すると普通のワイヤレスイヤホンでオーディオ再生しているような低音の迫力あり。
音の輪郭がきちんと残っており、音の質感・量感ともにオープンイヤー型イヤホンの比ではありません。
いかんせんオープンイヤー型イヤホンだと音がぼやけたり、特に低音域がスカスカな音になりがちですが、そういった音質面のデメリットがないのは純粋に驚きました。
価格3.6万円と割高だったり、価格のわりにワイヤレス充電(Qi)に標準対応していなかったり、もっぱら費用対効果の観点からのマイナス点はあるものの物自体は本当に良いですね。
BOSE製品として価値を見いだせる人なら選んでもいいかもしれません。全8色展開なので気になる色が見つかるはずです。
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