(ほぼ)世界初の折りたたみスマホとして一般販売が開始されたGalaxy Fold。
ガジェオタから大いに注目を集め、かくいう筆者も興味がてら大枚はたいて購入した口だ(20万円くらい...?)。かれこれ半年近くGalaxy Foldを日常ユースしていたのだが、つい先日売りに出した。
以下、その”お別レビュー”としてGalaxy Foldを手放した理由、主にGalaxy Foldの弱点についてまとめていく。中古のGalaxy Foldの購入など検討されている人がいたら参考にしてほしい。
この記事の目次(タッチで移動)
広告
僕がGalaxy Foldを手放した理由
主な理由としては以下3点。
- スマホとしての使い勝手は最悪だった
- タブレットとしては中途半端だった
- 「折りたたみ」以上のコンセプト不在で飽きた
1. スマホとしての使い勝手は最悪だった
Galaxy Foldは「折りたたみスマホ」として宣伝されるものの、正直なところスマホとしての使い勝手は最悪だった。
折りたたんだ状態ならスマホ用途に適していると思っていたのだが、あまりにサイズが大きく、分厚く、そして重い。特に重さはケース込みで300g近くになるので、これもう明らかに片手でちゃちゃっと操作できる範疇にない。無理すると重量バランスを崩して落下させそうになる。
かといって両手で使うのは本末転倒感ある。そもそも両手が使えるシチュエーションであれば折りたたみを開けばいいのだが、とはいえメール一つ確認するのに都度都度折りたたみを開くのは面倒くさい。
(人にもよるが)スマホは片手でちゃちゃっと使うものだと思う。この”ちゃちゃっと”した使い勝手がGalaxy Foldには存在しないのだ。
Galaxy Foldはスマホとして使えるだけで、スマホとして使うことを前提に設計されているようには思えない。なかなか普段使いのスマホとして採用するには勝手の悪さが拭えなかった。
2. タブレットとしては中途半端だった
Galaxy Foldは開けば7.3インチのディスプレイが売りだ。ただ、これが思いのほか小さい。従来からiPad miniをヘビーユースしている人であれば問題ないサイズかもしれないが、筆者はiPad Proユーザーだったこともあり、ディスプレイが小さく感じた。
4:3比のディスプレイなので電子書籍との相性は良い。電子書籍を表示したときに昨今の縦長スマホのように上下に白い余白が入り、縮小表示されることもなく、ほぼほぼフルサイズで表示される。この点、大いに評価すべきだし、普段からスマホで電子書籍を読んでいる人であれば真の意味でのズルトラの後継機として運用できると思う。
ただ、やはりタブレット用途とはいえ、スマホサイズのデバイスなので、さして何が変わるわけではないというのは強く感じた。
所詮は7.3インチ。小さい文字はズームしないと視認するのが難しいし、日経電子版あたりを読むとこれもう本当に辛い。筆者はもともとGalaxy Foldはタブレットとしての使いみちがあるとレビューしていたのだが、ごめんなさい。タブレットとして使うにはやはりディスプレイが小さいです。
3. 「折りたたみ」以上のコンセプト不在で飽きた
Galaxy Foldは、そのギミック、折りたたみ要素も含めてハネムーンデバイスとしては評価されるべきだと思う。ただ、目新しさだけで半年も使えば否応にも存在感は減ってくる。その主たる理由が「折りたたみ」以上のコンセプト不在という点だ。
言うならGalaxy Foldは「折りたためるGalaxyスマホ」に過ぎない。中身は普通のAndroidだし、折りたたみを活かした独自機能があるわけでもない。せめてものアピールポイントとして挙げられるマルチタスク機能、複数アプリの同時操作なんて苦肉の策にしか思えない、それくらい個性がない、コンセプト不在のデバイスとの印象を持ってしまった。
ガジェオタ界隈の格言?として「新しいスマホ買ってもtwitterしかやることない」というものがあるが、この格言が皮肉にならない。いくらディスプレイが折りたためようと中身はAndroid。コンセプトの上限値は他のAndroidデバイスと変わらない。
Galaxy Foldをあくまでスマホの延長として位置付けたのは一種のサムスンのマーケティング施策だとは思う。ただ、そのわりにスマホとして使いづらく、タブレットとしては中途半端で、取って付けたような「折りたたみ」コンセプト止まりの”スマホ”となると、いかんせん先が見えてしまったのが正直なところだ。
まとめ
そんなわけで僕はGalaxy Foldを手放した。そこまで資産価値が残存していない製品であればコレクションとして保管していたかもしれないが、Galaxy Foldはまだまだ現役クラスの製品で買取価格も10万円だったので売却してきた。
Galaxy Foldとは正味半年ほどのお付き合いだったが、ガジェオタ的には非常に面白いガジェットだったことは否定しようがない。一時レビューで終わらせず、半年かけてじっくり日常ユースして、Galaxy Foldのメリット、デメリットが学べたのは良い収穫だった。
なにより懸念された折りたたみギミックは非常に堅牢で安定感があり、半年使っても故障しなかったのは評価に値する。
すでに中古価格だと10万円〜13万円くらいで購入できるのでガジェオタであれば1度は試してみてほしい。
関連記事
Galaxy Fold(2019)レビュー|折りたためる電子書籍タブレットを試す
続きを見る
折りたたみスマホ「Galaxy Z Flip」(SCV47)購入レビュー
続きを見る
Galaxy Z FlipとGalaxy Foldを徹底比較|折りたたみスマホ、買うならどっち?
続きを見る
【型落ち良品】中古Galaxyスマホの選び方&おすすめスマホをランキング紹介(2024年)
続きを見る