ついに登場したノイズキャンセリング対応のAnkerワイヤレスイヤホン「Soundcore Liberty Air 2 Pro」。
ノイズキャンセリング対応のワイヤレスイヤホンというと、AirPods Proはじめとした高性能だが価格が高いモデル、あるいは効果薄めのなんちゃってノイズキャンセリングを搭載する格安品の2択しかなかった。
そうした中で同製品はわりと本格仕様のノイズキャンセリングを実現。そのうえ価格1.3万円とコスパよく抑えた。
ワイヤレスイヤホンはワイヤレスイヤホンでもノイズキャンセリング対応モデルを探している人におすすめできる。以下ひととおりレビューしていきたい。
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【レビュー対象製品】Anker Soundcore Liberty Air 2 Pro
発売時期 | 2021年2月 |
直販価格 | 12,960円(税込) |
カラーリングはブラック、ホワイト、ネイビー、ピンクの4色。レビューはブラックで行う。
Anker Soundcore Liberty Air 2 Pro の製品概要
Anker Soundcore Liberty Air 2 Pro は、2021年2月より発売開始になったAnkerのワイヤレスイヤホン。
従来の主力モデルであった「Anker Soundcore Liberty Air 2」の実質的な後継機に該当。Ankerの完全ワイヤレスイヤホンでは初めてノイズキャンセリング(ANC、アクティブノイズキャンセリング)に対応した。
直販価格は12,960円(税込)。カラーリングはブラック、ホワイト、ネイビー、ピンクの4色展開。
Anker Soundcore Liberty Air 2 Pro の製品特徴
機能ONで騒音が半減。主に低周波音(濁音ノイズ)を静音化できる。
iPhone、Androidスマホ、どちらで使う場合でも安定したワイヤレス接続。屋外でも通信が途切れにくい。
イヤホン単体7時間、ケース併用で最大26時間。ノイズキャンセリング常時ONだと最大19時間に。
ビデオ通話やハンズフリー通話のイヤホン&マイクとして利用可能。通話時のノイズカットあるも効果薄め。
雨、汗など問題なし。イヤホンの水洗いは不可(非推奨)。
アップデート追加(2021年10月)
ソフトウェア・アップデートで対応。もっぱらAndroidスマホであればLDAC接続によるハイレゾ再生が可能。
Bluetoothバージョン | 5.0 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC、LDAC |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体7時間、ケース併用で最大26時間 |
(ノイズキャンセリング利用時)イヤホン単体6時間、ケース併用で最大21時間 | |
充電方法 | USB Type-C(有線)、Qi(無線) |
防水性能 | ○(IPX4) |
通話マイク | ○(ノイズカットあり) |
外音取り組み機能 | ○ |
ノイズキャンセリング(ANC) | ○ |
ペアリング仕様
マルチペアリング | 対応(最大?台) |
マルチポイント | × |
複数デバイス間のワンタッチでのペアリング切り替え | ×(先に現在のペアリングを解除する必要あり) |
付属品
充電ケーブル(USB Type-C to A)、替えのイヤーピースが付属。替えのイヤーピースはサイズがXXXS〜XLまで8種類用意。
イヤホンサイズ・外観はAirPodsを踏襲
イヤホン本体はAirPods Proライクなうどん形状。サイズ、重量感ともにAirPods Proなので無難で使いやすい。
ロゴマーク部分はメタル仕様とさりげないおしゃれ。
ホールド感も悪くない。うどんを耳外に垂らすスタイルだが、イヤーピースのサイズさえ調整すればイヤホンの抜け落ちリスク、紛失リスクも軽減できる。
充電ケースは高級感あり
ケースサイズは直径6cm、厚み3cmほど。男性ズボンのポケットに入れておいても邪魔にならず、もっこりしないサイズ感。
丸みを帯びていることもあり、手で握ると実際のサイズよりもコンパクトに感じる。
ケース素材はラバー。触り心地がヌメヌメ?していてクセになる。爪を立てると跡が付きそう。
レビューしているのはブラックカラーだが、光の当て方によって青みががったブラックにも見える。ロゴマーク(d)のメタリック仕様と相まって多分に高級感がある。
ケース蓋はスライドで開けられる。
充電はUSB Type-C、ワイヤレス充電にも対応
USB Type-Cケーブルを使った有線充電、およびワイヤレス充電(Qi充電)に対応。今日のワイヤレスイヤホンでは最強・最適解と言える組み合わせなので文句なし!
ペアリングの使い勝手
Anker Soundcore Liberty Air 2 Proの主なペアリング仕様
マルチペアリング | 対応(最大?台) |
新規ペアリングモードの起動方法 | ケース背面のペアリングボタンを3秒長押し |
マルチポイント | × |
複数デバイス間のワンタッチでのペアリング切り替え | ×(先に現在のペアリングを解除する必要あり) |
2回目(2台目)以降のペアリング方法はかんたん
初回の新規ペアリングはケース蓋を開けばスタート。
2回目(2台目)以降の新規ペアリングはケース側面にあるペアリングボタンを3秒長押しすれば起動する。マルチペアリング対応なので複数デバイスとのペアリング情報が保持できる。
ただ、複数デバイス間でペアリングを切り替える場合、先に現在のペアリングを解除する必要がある。他社製品のようにBluetooth設定画面からのワンタッチでのペアリング切り替えには対応せず。
【Tips】Anker Soundcore Liberty Air シリーズのペアリング先デバイスを切り替える方法
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Anker Soundcore Liberty Air 2 Proを実際に使ってみた感想とレビュー
ノイズキャンセリングは実用レベル
Anker Soundcore Liberty Air 2 Pro のセールスポイントたるノイズキャンセリング(ANC)。
いざ使うと、予想以上にノイズカットできていて驚いた。
低周波音を中心に除去しており、電車の中で使うとガダゴト音が気持ち半減する。ホワイトノイズ(サーッという機械音)も発生しておらず、オーディオ止めての耳栓利用も十分可能だ。
高周波音(人の話声など)や風切り音(イヤホン露出部にあたった風の音)は残っているが、オーディオ再生している状態であれば、ほぼほぼオーディオだけに集中できる空間が作れる。ノイズキャンセリング狙いで購入する価値は十分にあると思う。
外音取り込み機能も実用レベルを維持
イヤホン・スピーカーを通じて周囲の音が聞き取れる「外音取り込み機能」。
いざ使ってみると、きちんと周囲の音が聞き取れてる。ホワイトノイズ(サーッといった音)が多めに入っているが、下手な製品よりも断然静か。実用範疇で使いまわせる外音取り込み機能だと評価できる。
ホワイトノイズがあるので常用するのは微妙だが、使いたいときに使う程度であれば文句ないクオリティだと思う。イヤホン本体のタッチセンサーを2秒長押しで機能ON/OFFできるので使い勝手も悪くない。
音質はフラット、従来のAnkerワイヤレスイヤホンよりも下手な低音増強なし
オーディオは従来モデルから堅実に進歩。
Ankerのワイヤレスイヤホンと言うと典型的なドンシャリ・オーディオだった。低音ドーピングと高音シャンシャンで耳をバグらせるストロングゼロもどきの酔いどれオーディオだ。
一転、Anker Soundcore Liberty Air 2 Pro は落ち着いた印象。ドンシャリっぽさは残っているのだが、全体としてはフラットで聞き心地がよい。そのうえボーカル音声はクリアに聞こえるのでクセなく楽しめる。
専用アプリを使ったイコライザー調整にも対応しているのでプラスアルファで低音、高音と味付けできる。とはいえ、スタンダードの状態で使っても十分に満足できるレベルなので、あえてイコライザーで崩さなくてもいいと思う。
aptX非対応だがワイヤレス接続は非常に堅牢
Anker Soundcore Liberty Air 2 Pro は意外にもaptXコーデックに非対応。スペックシートだけ見ると接続具合に不安を感じていたが、いざ使ってみて問題らしい問題はなかった。
屋外で使っていても音飛び、ブツ鳴り、接続切れに遭遇することはない(少なからず筆者環境では)。電車の中でも問題なく音楽が聞けた。動画視聴時の音ズレもほとんど確認できず。aptXコーデックがなくてもここまで使えるのかと逆に驚いた。
タッチセンサー感度は安定
タッチセンサーの反応処理は安定していてストレスなくタッチ操作できる。
ワイヤレスイヤホンのタッチセンサーは今なお動作不安定な製品も多いが、Anker Soundcore Liberty Air 2 Pro は2回タッチをきちんと2回タッチと認識してくれる。極めて優秀だ。
タッチ操作コマンドは割り当て変更可能
タッチ操作コマンドは業界一般的。1回タッチで再生/停止、2回で曲送り、曲戻し。2秒長押しで「ノイズキャンセリング←→外音取り込み」の切り替え。
着信応答は2回タッチ。着信終了/着信拒否は2秒長押し。
着信操作を除き、専用アプリから割り当て変更(コマンド変更)できる。邪魔な場合は機能OFFにすることも可能。他社のワイヤレスイヤホンよりも多分にカスタマイズ性がある。
Anker Soundcore Liberty Air 2 Proの気になったところ(あるいはデメリット)
通話マイクは普通、あまり雑音カットの精度は高くない
通話マイクを搭載しており、ビデオ通話やハンズフリー通話の際のイヤホン&マイクとして利用可能。
通話時の雑音カット機能に対応しており、口元以外の音を極力除去して通話音声を拾ってくれる。
とはいえ、あまり雑音カットの精度はよくない。口元の音は拾えているが、周囲の音も入り込みがちだ。
屋内テレワークのための通話マイクとしては余裕かと思う。騒音のある場所での利用も無理ではないが、積極的に使おうとは思わない。
複数デバイス間のペアリング切り替えが面倒くさい
Anker Soundcore Liberty Air 2 Pro はマルチペアリングこそ対応しているが、複数デバイス間でペアリングを切り替える場合、先に現在のペアリングを解除する必要がある。
他社ワイヤレスイヤホンのように切り替えたいデバイスのBluetooth設定画面からワンタッチでペアリングを切り替えることはできない。
これは同製品に限らずAnkerワイヤレスイヤホンすべてに言える欠点なのだが、いまだに改善されず。普段からスマホやPC間で同一のワイヤレスイヤホンないしイヤホンを使いまわしている人だと勝手が悪そうだ。
【Tips】Anker Soundcore Liberty Air シリーズのペアリング先デバイスを切り替える方法
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【まとめ】総じて優秀、プチ贅沢がてら購入しても損はない
Ankerの新作ワイヤレスイヤホン「Soundcore Liberty Air 2 Pro」をレビューしてきた。
致命的な欠点がなく、「総じて優秀」との評価が相応しい。欠点と言っても通話マイクのノイズカット具合が微妙、複数デバイス間のペアリング切り替えが面倒、せいぜいここらへん。人によっては全く意識する必要のない欠点かもしれない。
プラスアルファでノイズキャンセリングも使えるし、価格も1.3万円となると非常にコスパよい。はじめて使うワイヤレスイヤホンとしてはもちろん、安物ワイヤレスイヤホンからの乗り換え候補としてもおすすめだ。
レビュー対象製品
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