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スマートウォッチ

ソニー「wena 3」レビュー|Suica初対応したwena新作スマートウォッチを試す

2020年12月6日

ソニーのスマートウォッチ「wena」(wena wrist)シリーズの第3世代モデルとなる「wena 3」が11月27日より発売開始となった。

第3世代モデルにして、ようやく、ようやく、ようやくのSuica対応を果たし、今まで以上に注目を集めている。wenaオタクにしてキャッシュレスガチ勢の筆者もさっそく購入してきたので以下ひととおりレビューしたい。

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レビュー対象製品

※当記事でレビューするのはレザーバンド

wena 3 メタルバンド

価格3.3万円。シルバーとブラックの2色展開。

 

wena 3 レザーバンド

価格3万円。ブラウンとブラックの2色展開。

 

wena 3 ラバーバンド

価格2.4万円。ブラック1色のみの展開。

 

 

wena 3 レビュー

製品概要

wena 3はソニーのスマートウォッチシリーズ「wena」の第3世代モデル。2020年11月27日より発売開始。

販売価格はバンドが最安26,400円から、ヘッドは最安1万円前後から購入できる。従来シリーズ同様に他社の腕時計のヘッドが付けられるので、wena純正のヘッドをからなずしも購入する必要はない。

バンド幅(ラグ幅)は基本22mmだが、オプションアクセサリーを使えば18mm〜24mmまで1mm単位で調整できる。

▼ wena 3のバンドのみの販売価格一覧

metal(メタルバンド)
メタルシルバー(WNW-B21A/S)税込36,300円Amazon】で確認する
メタルブラック(WNW-B21A/B)税込38,500円Amazon】で確認する
leather(レザーバンド)
ブラウン(WNW-C21A/T)税込33,000円Amazon】で確認する
ブラック(WNW-C21A/B)税込35,200円Amazon】で確認する
rubber(ラバーバンド)
ブラック(WNW-A21A)税込26,400円Amazon】で確認する

※すべてAmazon直販価格を掲載、2020年12月時点

 

 

実機を見る

今回、筆者はレザーバンドのブラウンカラーを購入した。

こげ茶の色合い、レザーの質感はもちろんよいのだが、それ以上に軽さに感動おぼえる。重量を測ってみたところ、32gしかなかった。

従来の軽量モデルである「wena wrist active」でも40g(バンドのみの重さ)だった。wena 3はディスプレイ搭載しての32gとあり、非常に軽い。

wena 3はレザーバンドとラバーバンドに限り、従来「wena wrist active」のようにスマートバンドとしても使える(ヘッドを付けずに使える)。

いざ、ここまで軽いとヘッドを付けて重くしてしまうのがもったいない。筆者は当面スマートバンドとして運用する予定だ。

筐体はカーブデザインを採用しており、横から見ると丸みを帯びている。腕の丸みに沿って形状が馴染むので、心拍センサーなど”ぴたり”と吸い付くように使える。

 

 

ディスプレイ表示

液晶には有機ELディスプレイを採用。公称1週間のバッテリー持ちを実現している。カラー表示には対応せずモノクロ表示のみとなる。

タッチディスプレイはゴリラガラスなのでちょっとやそっとでは傷が付かない。

ディスプレイ表示は横表示のみで縦表示には対応せず。

腕時計ポーズ(体と平行に腕を伸ばした状態)で画面を覗くと何とも言えぬ視認性の悪さがある。スマートバンド利用を考えている人は注意あれ。

 

 

 

防水性能あり

筐体全体に最大5気圧の防水性能ほか、耐衝撃性能も備えているので、少し濡れたり、スポーツ中に雑に扱っても故障とまではいかないだろう(多分)。

 

 

充電仕様

充電端子

充電は独自コネクタ経由で行う。

従来シリーズだとクリップを挟んで充電していたが、wena 3では充電端子の上からキャップを被せて充電する方法に改められた。

充電コネクタ&充電ケーブル

独自コネクタはwena 3専用で従来wenaシリーズとの互換性はない。単体で購入すると直販2,000円なので紛失時は出費がつらそう(参考:WNW-CC21)。

充電ケーブルはUSB Type-Cケーブルを代用可能

 

 

初期セットアップに必要なアプリについて

wena 3の初期セットアップには以下2つのアプリが必要となる。

  1. wena 3(iOS/Android双方に提供)
  2. おサイフリンク(iOS版のみ提供)

1. wena 3

wena 3の全般設定のための基本アプリ。従来のwenaアプリとは別物でwena 3専用アプリとなる。

Suica発行やSuica残高チャージも同アプリから行う。

wena 3

wena 3

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2. おサイフリンク

従来のwenaシリーズでも使っていたおサイフケータイ設定アプリ。

楽天Edy、iD、QUICPayなどSuica以外の電子マネーの初期設定で必要となる。今なおアプリはiOS版しか配信されず、Androidユーザーだと初期設定の段階で詰む。

おサイフリンク

おサイフリンク

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wena 3の電子マネー機能を見る

wena 3で使える電子マネー、ポイントカード一覧

wena 3では以下の電子マネー、ポイントカードが利用できる(2020年12月時点)。

  • Suica
  • 楽天Edy
  • iD
  • QUICPay
  • dポイントカード
  • ヨドバシゴールドポイント
  • ANA(ANAスキップサービス)

 

 

【注意】モバイルスターバックスは追加できず

以前はwenaシリーズにモバイルスターバックスが追加できる裏技があったのだが、今はもうその手段が封じられており、モバイルスターバックスは追加できない(2020年12月時点)。

 

 

【注意】QUICPayに「Kyash」や「LINE Pay」など登録できず

wenaシリーズのQUICPayは、あくまでAndroidアプリ「おサイフケータイ」に準拠したQUICPay。Google Pay経由でQUICPayとして登録できるKyash、LINE Pay、メルペイなどは登録できない。

 

 

Suicaの仕様&使い勝手

SuicaはiPhone、Androidスマホ、どちらからでも設定&利用可能

wenaシリーズ初となるSuica対応を果たしたwena 3。

Suica対応スマートウォッチというとApple Watchが有名だが、Apple WatchはiPhoneユーザーしか使えなかった。

対してwena 3は専用アプリ「wena 3」からSuica設定を行う。専用アプリはiOS、Android双方に配信されるため、iPhoneユーザーもちろんAndroidスマホユーザーでもSuicaが利用できる。この点、Apple Watchでは得られぬ明確な強みだ。

 

 

Suica残高チャージはGoogle Pay経由で、現金チャージも可能

wena 3のSuicaは、Google Payを通じたクレジットカードチャージに対応。Google PayはGoogleアカウントにクレジットカード情報を登録するだけで使えるのでiPhoneユーザーでも問題ない。

2回目以降のチャージであれば駅券売機やコンビニレジで現金チャージが可能だが、Suica発行時の初回チャージのみ、Google Payでのクレジットカードチャージが必須となる。クレジットカードを持っていない人だとSuica発行できないので注意。

 

 

チャージ上限金額は2万円(※Suica発行後は5000円制限あり)

本家モバイルSuicaと変わらずチャージ上限金額は2万円。

なお、Suicaの新規発行から2週間前後は5000円までしかチャージできない。

 

 

残高オートチャージには非対応

クレジットカードを活用した駅改札での残高オートチャージには対応せず。すべて手動でチャージする必要あり。

 

 

Suica定期券は使えず

wena 3のSuicaは、Suica定期券に対応せず。あくまで駅券売機で発券できる無記名Suicaの扱いだ。

スマートウォッチでSuica定期券に対応するのは今日なおApple Watchのみ。どうしてもSuica定期券を使いたい人だとApple Watchを検討あれ。

 

 

Suica ID番号は発行される

wena 3のSuicaにも「JE」から始まるSuicaID番号が発行される。

通常のSuicaと同じくSuica ID番号が発行されるので、「新幹線eチケット」や「スマートEX」の入場用Suicaとして、また、JR東日本のポイントサービス「JRE POINT」とも紐付けられる。

 

 

そのほかwena 3の機能レビュー

健康管理機能

wena 3は光学式心拍センサーを使って以下のような健康データが取得できる。

  • 歩数
  • 心拍数
  • 消費カロリー
  • 睡眠時間
  • VO2max
  • ストレス度合い

光学式心拍センサー搭載

流行りの睡眠測定にも対応しており、「浅い眠り」「深い眠り」「レム睡眠」「覚醒」など睡眠時間を分析できる。

ただ、あまり動作が安定しておらず、完成度は低いよう思える。1週間試してみたが、レム睡眠と覚醒の判定が曖昧で、やけに覚醒時間の割合が多い印象を受けた。ソフトウェア不調なのか、日によっては睡眠データが記録されないこともあった。

やけに覚醒(Awake)時間が多い

1週間のうち3日しか睡眠データが記録されず

なお、外部アプリとのデータ連携には対応しておらず、iPhoneのヘルスケアアプリ、AndroidのGoogle Fitなどとデータ共有できない。将来的なアップデート対応をアナウンスしているが、対応時期がいつになるかは不明。

 

 

アラーム(スマートアラーム)

wena 3のバイブ機能を活用したアラームに対応。サウンドは鳴らない(※wena 3はスピーカー非搭載)。

バイブの振動の大きさは「大」「中」「小」から選択できる。バイブ「大」だと結構な振動具合なのでアラーム活用できそうだが、慣れてしまうとアラームをスルーしてしまうかもしれない(筆者談)。

また、睡眠測定機能を活用した「スマートアラーム」にも対応。アラーム時刻前でも眠りの浅い状態であればアラームが起動する。スマートアラームは、アラーム設定時刻の最大60分前から1分刻みの猶予幅で設定できる。

 

 

簡易タイマー

バンド単体でタイマーの設定&起動できる。最大で99分59秒まで。音は鳴らないがバイブが振動する。

 

 

アレクサ音声操作

wena 3の内蔵マイクを使ってアレクサを遠隔操作できる。

 

 

Qrio Lock解錠

ソニー子会社が手がけるスマート鍵ロック・サービス「Qrio Lock」の解錠デバイスとして登録できる。

 

 

天気確認

あらかじめ登録しておいた地点の天気情報が確認できる。天気アイコンが意識高すぎてパッと見で天気を確認するのが難しいが、とりあえず格好いい。

 

 

通知確認

上下スクロールで最大60文字ほど表示可能

メール、着信、カレンダーはじめ、「wena 3」アプリ上で認可したアプリの通知が受けられる。サウンドは鳴らず、すべてバイブ通知となる。特定の時間帯(主に深夜帯)に通知が来ないようサイレント設定することも可能。

 

 

「スマートフォンを探す」機能

wena 3をスイッチにしてペアリング中のスマホのバイブ&サウンドを鳴らせる。スマホがマナーモードだとバイブしか振動せず。

 

 

この記事のまとめ

wena 3をレビューしてきた。念願のSuica対応とあり、wenaオタクの筆者としては100点満点をあげたいところなのだが、客観的に点数を付けるとなると70点くらい

主なマイナスポイントとして以下3点を挙げたい。

  • Suica定期券が使えない
  • 「おサイフリンク」アプリ改善されず
  • 全体的に動作不安定(特に睡眠測定)

Suicaはあくまで簡易版SuicaなのでモバイルSuica同等機能が使えず。特にSuica定期券が使えないのは通勤/通学者からすると残念なところ。

また、全体的にソフトウェア動作が不安定な側面あり、正直なところ、まだまだ万人向けの製品とは言いがたい。

どちらと言うと勝手を理解している人が広い心を持って遊ぶためのデバイスだ。動作の安定感や使い勝手を重視するのであれば、最初からApple Watchを選びたい。

wena 3はよくも悪くもガジェオタ向けのガジェットであって遊びがいはある。勝手を理解している人ならおすすめだ。

 

 

レビュー対象製品

wena 3 メタルバンド

価格3.3万円。シルバーとブラックの2色展開。

wena 3 レザーバンド

価格3万円。ブラウンとブラックの2色展開。

wena 3 ラバーバンド

価格2.4万円。ブラック1色のみの展開。

 

 

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