Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)は、Bluetoothイヤホンことワイヤレスイヤホンに対応。
AirPodsからノンブランドの格安ワイヤレスイヤホンまで使えるには使えます。
ただ、普通のワイヤレスイヤホンを使うと遅延(音ズレ)が目立ちます。有線イヤホン感覚で遅延なく使いたい人だと低遅延に強みを持つ「LC3対応ワイヤレスイヤホン」を選ぶ必要あり。
この記事では、こうしたNintendo Switch向けの低遅延ワイヤレスイヤホンの選び方を解説。おすすめのワイヤレスイヤホンも紹介します。
この記事の目次(タッチで移動)
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Nintendo Switch向けのワイヤレスイヤホンの選び方
1. ワイヤレスイヤホン(Bluetoothイヤホン)なら大方使える
Nintendo SwitchシリーズはBluetooth接続に対応。市販のBluetoothイヤホンことワイヤレスイヤホンなら大方問題なく使えます。
ただ、Nintendo SwitchシリーズはBluetooth接続できるとはいえ、対応するBluetoothコーデックは最低グレードの「SBC」のみ。否応にも100ms〜200ms(音ズレ0.1秒〜0.2秒)の遅延が発生します。
オープンワールドゲームやFPSのようなリアルタイムでの音の反応が求められるゲームだと、0.1秒を超える遅延だと明確な音ズレあって気持ち悪い...
この遅延をなくすためには低遅延ワイヤレスイヤホン、より具体的に言えば「LC3対応ワイヤレスイヤホン」を使う必要があります。
2. 遅延を減らしたいなら「専用ドングルありのLC3対応ワイヤレスイヤホン」を選ぶ
昨今では遅延が少ないBluetoothコーデック「LC3」が登場。遅延性能は30ms(音ズレ0.03秒)と限りなくゼロに近い遅延性能です。
また、LC3の上位版コーデックである「LC3plus」でれば遅延10ms(音ズレ0.01秒)とほぼ有線イヤホンと変わらぬ勝手あり。
Nintendo Switchシリーズは「LC3」「LC3plus」ともに対応しませんが、専用ドングル経由でLC3接続できるワイヤレスイヤホンを使えば事実上のLC3対応化できます。
専用ドングルはUSB Type-Cポートに装着できるものが一般的。Nintendo Switchシリーズは充電ポートとしてUSB Type-Cポートを使っているため問題ありません。
3. 「専用ドングルが使えないLC3対応ワイヤレスイヤホン」はNintendo Switchだと使えないので注意
Nintendo Switchシリーズが対応するBluetoothコーデック「SBC」のみ。
ワイヤレスイヤホン側だけ「LC3」に対応していたところで、そもそものNintendo Switch側が「LC3」に対応しておらず、LC3接続できません。
昨今ではLC3に対応するワイヤレスイヤホンが登場していますが、Nintendo Switchで使う場合はあくまでも「ドングル経由でLC3接続できるワイヤレスイヤホン」を選ぶのが絶対条件です。
ちなみに、現行のNintendo Switchシリーズ(通常版、有機EL版、Lite)が将来的に「LC3」対応する可能性は限りなくゼロ。
LC3対応はBluetoothバージョン5.2以上を仕様要件としており、Bluetooth 4.1止まりのNintendo Switchシリーズだと物理的に対応する術がありません。
2025年にも登場予定の後継機(Nintendo Switch 2)でのLC3解禁を期待したいところ。
Nintendo Switch向けのおすすめ低遅延ワイヤレスイヤホン、本命は次の3機種
1. Anker Soundcore VR P10(価格14,990円)
スペックシート抜粋
Bluetoothバージョン | 5.2 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC |
(ドングル接続時のみ)LC3 | |
ノイズキャンセリング | ✗ |
外音取り込み機能 | ✗ |
マルチポイント | 対応(最大2台) |
防水性能 | IPX4 |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体5.5時間(ドングル接続時は6時間) |
ケース併用で最大22時間(ドングル接続時は24時間) | |
ケース充電方法 | USB Type-C(有線)のみ |
モバイルバッテリー大手・Ankerが展開するゲーミングイヤホン「Soundcore VR P10」。
VRデバイス対応どうこう宣伝していますが、さておき物自体はLC3対応ワイヤレスイヤホン。付属の専用ドングル経由でLC3接続できます。
専用ドングルはUSB Type-Cポートに装着可能。Nintendo Switchシリーズでも問題なく装着&LC3接続できます。
ドングルを奥まで差し込む都合上、ぶ厚めのSwitchケースの上から装着する場合はドングルとケースが干渉する可能性あり。充電ポートの周囲1cm✗3cmくらいはスペースを空けておきたい。
ドングル経由でのNintendo Switchの充電に対応。
ドングルにパススルー充電に対応したUSB Type-Cポートあり。ドングル経由でNintendo Switch本体が充電できます。充電のために都度ドングルを外す必要はありません。これ地味なセールスポイントです。
iOS・Android向けの専用アプリを使えばイコライザー調整も可能。ゲームSE特化の音にカスタマイズしたい人でも問題なし。
カスタマイズ設定はイヤホン本体に反映。Nintendo Switchでドングル接続で使う場合でもそのまま設定が引き継げます。
価格14,990円とちょい高めですが、ドングル経由でLC3接続できるワイヤレスイヤホンとして考えると破格のコスパ。Amazonセール期だと1万円前後で買えるので、さらにコスパよし。
2. AKG N5 Hybrid(価格38,500円)
スペックシート抜粋
Bluetoothバージョン | 5.3 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC、LDAC |
(ドングル接続時のみ)LC3plus | |
ノイズキャンセリング | 対応 |
外音取り込み機能 | 対応 |
マルチポイント | 対応(最大2台) |
防水性能 | IP54 |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体8時間(ドングル接続時は4.5時間) |
ケース併用で最大40時間(ドングル接続時は18時間) | |
ケース充電方法 | USB Type-C(有線)、Qi(無線) |
LC3の上位版コーデック「LC3plus」に対応した(ほぼ)業界初のワイヤレスイヤホン「AKG N5 Hybrid」。
LC3plusは10ms台(音ズレ0.01秒台)の圧倒的な低遅延性能を実現したBluetoothコーデック。もはや有線イヤホンの勝手そのものです。
AKG N5 Hybrid は、専用ドングルを噛ませて接続することでNintendo Switch含めたあらゆるデバイスをLC3plus対応化。専用ドングルはUSB Type-Cポートに装着できます。
ドングル端子がちょい長め。おかげで厚めのSwitchケースの上から装着する場合でもドングルとケースが干渉しにくいです。本当に地味ですが、考えられてます。
ドングル介したNintendo Switch充電には非対応(パススルー充電非対応)。Nintendo Switch本体を充電する場合、都度ドングルを外す必要あり。
専用のUSB Type-A変換アダプターも同梱あり。ドックで使う場合なら(TVモードで使う場合なら)USB Type-Aポートに挿しておけます。この場合でもLC3plus接続になります。
AKGはモニターヘッドホンで有名なオーディオ・ブランド。モニターヘッドホンならではの音場が広く、くっきり明瞭な音の作りが奇しくもゲーミングイヤホンらしさ演出してます。
価格が定価38,500円と割高ですが、価格さえ許容できるのであればLC3plusに対応した AKG N5 Hybrid は間違いなくおすすめ。モニターヘッドホンらしさある音の作りと相まってゲーミングイヤホンそのものです。
3. ソニー「INZONE Buds」(価格2.7万円)
スペックシート抜粋
Bluetoothバージョン | 5.3 |
Bluetooth対応コーデック | LC3のみ |
ノイズキャンセリング | 対応 |
外音取り込み機能 | 対応 |
マルチポイント | ✗ |
防水性能 | IPX4 |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体12時間 |
ケース併用で最大24時間 | |
ケース充電方法 | USB Type-C(有線)のみ |
ソニーのゲーミングブランド「INZONE」のワイヤレスイヤホン「INZONE Buds」(型番WF-G700N)。
LC3コーデックに対応。専用ドングル(USB Type-C)を噛ませて接続すればNintendo SwitchでもLC3接続が可能です。
ドングル接続状態であってもバッテリー駆動時間がそのまま。イヤホン単体12時間使えるスタミナ仕様。この点も評価ポイント。
ドングル端子がちょい長め。厚めのSwitchケースの上から装着する場合でもドングルとケースが干渉しにくいです。
ドングル経由の本体充電(パススルー充電)には対応せず。Nintendo Switch本体の充電都度、ドングルを1度外す必要あり。
全体として悪くない製品ですが、LC3以外のコーデックに対応しない玄人向け仕様あるので注意。
INZONE Buds は、ドングル接続時もちろん通常のBluetooth接続(イヤホンとデバイスの直接接続)の場合でもLC3コーデックしか使えず。「SBC」「AAC」といった従来コーデックは完全非対応です。
LC3対応デバイスがそこまで普及してない2025年現在だと、おおよそドングル経由で接続する羽目になります。
もとよりNintendo Switch専属のイヤホンとして使うなら問題ありませんが、スマホやPCでもワイヤレスイヤホンを使いまわしたい人だと都度ドングルごと装着し直す必要があって面倒です。
この点さえ問題なければ「ドングル付きLC3対応ワイヤレスイヤホン」の観点から INZONE Buds はおすすめ。
この記事のまとめ
ここまでNintendo Switch向けのおすすめ低遅延ワイヤレスイヤホン、LC3対応ワイヤレスイヤホンをまとめてきました。
コスパ重視で選ぶならAnkerの「Soundcore VR P10」(価格14,990円)がおすすめ。LC3対応ワイヤレスイヤホンとして考えると破格のコスパ。Amazonセール期なら1万円前後で買えます。
クオリティ重視で選ぶなら「AKG N5 Hybrid」(価格38,500円)。ほぼ業界初となるLC3plus対応ワイヤレスイヤホンです。ワイヤレス再生ながらも遅延10msの世界が堪能できます。
玄人向けですが、ソニーの「INZONE Buds」(価格2.7万円)も検討余地あり。LC3以外のコーデックに完全非対応。とはいえ、Nintendo Switch専属イヤホンとして使う人なら問題ありません。
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