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JBL TOUR PRO 3 レビュー|LDAC・LC3plusコーデックにW対応!音質特化のフラッグシップモデル

2023年度の業界ベストセラー製品たる「JBL TOUR PRO 2」の後継機「JBL TOUR PRO 3」が登場です

前作モデル同様に「音質」「機能性」「スマートディスプレイ」の3点セットで攻めた同作。プラスαでLDACコーデックに対応したほか、JBLワイヤレスイヤホンで初となるBAドライバー(バランスドアーマチュア・ドライバー)を搭載するなど音質面に磨き。

さらに今作は充電ケースを媒介にしたBluetoothトランスミッター機能にも対応。Bluetoothトランスミッター接続時のみLC3plusコーデックが使えます。

LC3plusコーデックはハイレゾ音域での高音質オーディオ再生が可能なBluetoothコーデック。なおかつ、iPhoneでも利用できる唯一無二のハイレゾ・コーデック。iPhoneユーザーで音質重視のワイヤレスイヤホンを探している人だと JBL TOUR PRO 3 を選んでよし!

ノイズキャンセリングやスマートディスプレイ狙いの人だと前作モデルでも十分かもしれませんが、音質をより重視している人であれば「LDAC」「LC3plus」にW対応する JBL TOUR PRO 3 は魅力的な選択肢となるはずです

この記事では、 JBL TOUR PRO 3 を実機レビュー。実際の使い勝手はどうなのか、LC3plusどんな感じなのか、ひととおりレビューしていきます。

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JBL TOUR PRO 3 の製品概要

スペックシートを確認

発売時期2024年10月
価格相場3.9万円
販売元メーカーJBL(アメリカ)
Bluetoothバージョン5.3
Bluetooth対応コーデックSBC、AAC、LDAC、LC3plus
ノイズキャンセリング対応
外音取り込み機能対応
マルチポイント対応(最大2台)
マルチペアリング対応(最大?台)
ペアリング接続先の上書き切り替え対応
防塵・防水IP55
バッテリー駆動時間イヤホン単体11時間
ケース併用で最大44時間
ケース充電方法USB Type-C(有線)、Qi(無線)

 

 

製品概要・前作モデル「JBL TOUR PRO 2」との違い

JBL TOUR PRO 3 は、2024年10月に発売開始したJBLの最新ワイヤレスイヤホン。JBLフラッグシップモデル「JBL TOUR PRO 2」の後継機の位置付けです。

前作モデルと比べた主な違いは以下のとおり

  • LDACコーデック対応
  • BAドライバー搭載(JBL初)
  • Bluetoothトランスミッター機能を搭載(LC3plus対応)
  • スマートディスプレイの機能強化
  • 価格は2.8万円→3.9万円に値上げ

スペックシート上の進化点はLDAC対応くらい(意外にも前作モデルは非対応でした)。大方のAndroidスマホであればハイレゾ音域(24bit/96kHz)での高音質なオーディオ再生が可能です。

また、BA型ドライバー(バランスドアーマチュア・ドライバー)もJBLワイヤレスイヤホンで初搭載。高音域の描写を強化。よりクリアで丁寧な音が鳴らせます。

JBL TOUR PRO 3 の一番のセールスポイントとなりうるのがBluetoothトランスミッター機能(およびLC3plusコーデック)

充電ケースと有線接続したデバイスからBluetoothオーディオ出力。イヤホン本体側にオーディオ転送&再生できます。

Bluetoothトランスミッター接続時に限り「LC3plus」コーデックが利用可能。「LC3plus」コーデックはハイレゾ音域でのオーディオ再生が可能なBluetoothオーディオコーデック。AndroidスマホユーザーもちろんiPhone・iPadでも利用できます。

LDACが使えないiPhone・iPadからすると現状「LC3plus」コーデックがワイヤレス経由でハイレゾ再生できる唯一無二の方法となります。iPhone・iPadでハイレゾ再生したい人だと「LC3plus対応」が紛うことなきセールスポイントになるはずです

BluetoothトランスミッターはUSB Type-Cポート接続ほか、3.5mmイヤホンジャック経由でも接続できます

価格は3.9万円とかなり値上げ。前作モデルは2.8万円前後でした。

ノイズキャンセリングやマルチポイント、スマートディスプレイといった機能は前作モデル「JBL TOUR PRO 2」でも利用可能。音質はそこまで重視しておらず、Bluetoothトランスミッター機能にも興味ない人だと前作モデル「JBL TOUR PRO 2」で十分かもしれません。現在も公式販売が続いており、価格も2.8万円ままです。

JBL TOUR PRO 3は、より音質重視の人におすすめ。iPhoneユーザーならLC3plusで、AndroidスマホユーザーならLDACで、いずれもハイレゾ再生が可能です。BA型ドライバーと相まって高音域の精細さが際立ちます。

もちろん純粋なBluetoothトランスミッターとして使うのもあり。ビジネスホテルあたりのテレビに充電ケースを挿しておけば、そのままテレビの音がイヤホン側に流せます。

Bluetoothトランスミッター利用時でも空間オーディオ再生が使えるので、そこらの野良テレビでも一転してリッチなオーディオが楽しめます。

 

 

JBL TOUR PRO 3 の外観デザイン

イヤホンデザイン・装着感

イヤホン形状はJBL伝統のショートスティック型。短めの筒が伸びたスティック形状のイヤホンデザインです。

装着すると見た目すっきり収まります。外側に飛び出てる感なく、マスク紐にも干渉ありません。

イヤーピースのサイズさえ調整すれば大方の耳に合うかと。イヤーピースは5サイズが付属します(Mサイズのみ2種類あり)。

Mサイズに限りフォームイヤー仕様のイヤーピースを用意。ゴムよりかはスポンジのような触り心地。通常のイヤーピースよりも遮音性に優れます。ノイズキャンセリングの遮音性能を物理的に強化したい人だと使いたい。

右側がフォームイヤー仕様のイヤーピース

イヤホン側面にはタッチセンサーボタンを搭載。オーディオや音声アシスタントが操作できます。タッチ感度は安定、複数回タッチもきちんとカウントされます。

iOS・Android向けの専用アプリを使えば操作コマンドの割り当て変更が可能。音量調整コマンドやタッチ反応OFFコマンドも用意あり。

操作コマンド

以下3パターンから左右それぞれ1つづつ設定可能。「割り当てなし」(タッチ反応OFF)も選べます。

1. 再生コントロール

操作コマンド
1回タップ再生/停止
2回タップ次の曲に進む
3回タップ前の曲に戻る
1回タップ → 長押し音声アシスタント起動

2.音量コントロール

操作コマンド
1回タップ音量+1
2回タップ音量ー1
1回タップ → 長押し音声アシスタント起動

3. アンビエントサウンドの操作

操作コマンド
1回タップノイズキャンセリング切り替え
2回タップトークスルーON/OFF
1回タップ → 長押し音声アシスタント起動

(左右固定)通話コマンド ※変更不可

操作コマンド
2回タップ着信対応/終了
1回タップ → 長押し着信拒否
(通話中のみ)マイクミュートON/OFF

イヤホンの着脱検出にも対応(JBLいわくのスマートオートメーション)。イヤホンを外すとオーディオ再生が自動停止。イヤホンを装着し直すとオーディオ再生が自動で開始します。

 

 

ケースデザイン

JBL TOUR PRO 3 の代名詞たる「スマートディスプレイ」を搭載した充電ケース。スマートディスプレイ(というか液晶パネル)を装着することもあり、他社メーカーの充電ケースよりもサイズは大きめ。

充電ケースは片手で握り込めるサイズ感ですが、厚みが結構あり。他社メーカーだと指1本くらいの厚みなのに対して JBL TOUR PRO 3 は指2本分くらいの厚みあり。男性ズボンのポケットに入れておくと厚みでモッコリします。

背面はラバー仕様。机に置いたときの吸着感はしっかり。背面部の擦り傷の防止にもなります。

ケースの上蓋を開いたイメージ。

ケースはワイヤレス充電(Qi)に対応。スマホ向けのワイヤレス充電器がそのまま使いまわせます。有線で充電する場合はUSB Type-Cケーブルが必要です(ケーブル同梱あり)。

 

 

スマートディスプレイで操作できる内容について

JBL TOUR PRO 3 のセールスポイントたるスマートディスプレイ。充電ケースに搭載された1.57型タッチディスプレイから所々イヤホン操作できます。

主たる操作内容は以下のとおり

  • オーディオ再生/停止
  • オーディオの先送り・前戻し
  • 音量調整
  • 空間オーディオ再生の機能ON/OFF
  • Bluetoothペアリング管理
  • イヤホンを探す(イヤホンから音を鳴らす)

今作にて「オーディオ再生タイトルの取得」に対応。現在再生中のオーディオの楽曲タイトル(&アーティスト名)が表示されます。スマホ使わずにザッピングするときに便利。

日本語表記も問題ありません

「Bluetoothペアリング管理」機能にも新対応。ペアリング接続先デバイスをワンタッチで解除&接続切り替えできます。普段からワイヤレスイヤホンの接続先を切り替える機会が多い人だと重宝すること間違いなし。都度スマホやPCのBluetooth設定画面を開く必要ありません。画面上からの新規ペアリングモードの起動にも対応します。

画面右上のBluetoothマークをタップすると新規ペアリングモードが起動します

空間オーディオ再生(空間サウンド)の機能ON/OFFにも対応Bluetoothトランスミッター接続時でもスマートディスプレイ経由で切り替えられるため、事実上あらゆるテレビや映像デバイスを空間オーディオ化できます。これ隠れたセールスポイントです。

メッセージ(メール)のプレビュー機能にも新対応。ただ、件名が途切れて表示されるだけ。本文は表示できません。実用性は限りなく低め。

文字スクロールしません...

ロック画面は全面リニュアル。イヤホン&ケースのバッテリー残量が常時表示されるように。また、時刻も小っちゃいですが右上に表示されます。前作モデルだと壁紙しか表示できず、よくも悪くもフォトディスプレイ止まりでしたが、今作は実用性重視です。

ロック壁紙は変更可能。iOS・Android向けの専用アプリから任意の写真・画像がアップロードできます。

ロック画面の表示項目が多いので前作モデルよりも壁紙の視認性は低めですが、フォトディスプレイ代わりに使いたい人、オタ活アイテムとして使いたい人だとカスタマイズしがいあります。

 

 

JBL TOUR PRO 3 の音質レビュー

音質はフラット

低音(4.5+)
中音(4.5)
高音(4.5+)

音質は低音域〜中音域重視。ちょい低音強めで、だけどもボーカルも負けじと存在感アピールしてます。

高音域も明瞭で聴き応えあり。JBL初となるBAドライバー搭載とあり、細かな楽器の音の描き分けが秀逸。明瞭かつ丁寧な音で前作モデルとは違った音の趣向あり。

低音域はドンドン鳴らして、中音域はしっかり描き、高音域も明瞭。総じて迫力あるフラットな音質といったところ。聞く曲のジャンルに関係なく楽しめます。

LDACコーデックにも対応。大方のAndroidスマホであればハイレゾ音域(24bit/96kHz)での高音質オーディオ再生が可能です。iPhoneはLDAC非対応ですが、Bluetoothトランスミッター接続時であれば「LC3plus」コーデックで接続可能。iPhoneで使う場合でもハイレゾ音域での高音質オーディオ再生になります。

 

 

イコライザー調整にも対応

iOS・Android向けの専用アプリ「JBL Headphones」からイコライザー調整が可能。

プリセット変更ほか目盛り単位の細かなオーディオ・チューニングにも対応。また、各々の聴覚に合わせたJBL独自のパーソナライズ・イコライザー(Personi-Fi)も作成できます。

イコライザー「VOCAL」(ボーカル重視)あたりに変更すると、これまたデフォルトの音質とは異なる雰囲気が出るのでおすすめ。

 

 

空間オーディオ再生にも対応

JBL独自の空間オーディオ再生機能「空間サウンド」に対応。iOS・Android向けの専用アプリから、あるいは充電ケース操作で機能ON/OFFできます。機能ONにするとアプリ関係なくオーディオ再生そのものが一律で空間オーディオに変更されます。

空間オーディオ再生の完成度は高め。通常オーディオ再生時と比べて音が劣化せず、ただただ音の鳴り方だけが変わります。いかにも感ある音の反響もなく、耳とイヤホンの間に距離ができたように錯覚する音場の広さが再現できてます。

ヘッドトラッキング機能にも対応。ASMRのような360度から鳴るコンテンツを楽しみたい人でも丁度よし。

前作モデルはオマケ程度の性能でしたが、今作は実用水準の性能あり。常時機能ONで使うのもおすすめ。

なお、空間オーディオ再生とLDACは併用できず。音質重視の人ならLDAC、音楽体験重視の人なら空間オーディオ再生を選びたい。

 

 

JBL TOUR PRO 3 の機能レビュー

ノイズキャンセリング

ノイズキャンセリング性能(5)
遮音強度の調整対応(自動 or 手動)

ノイズキャンセリングは高性能。機能ONにすると明確に周囲の音を中和・低減できます

周囲の音を中和し低減するマイルドなノイズキャンセリング。長時間のノイズキャンセリング利用でも耳が詰まる(鼻が詰まる)感じがありません。かといって遮音効果が弱いわけではなく、低音域〜中音域にかけて8割〜9割方の音がすり減ります。

人の話し声など高周波音は完全には消せませんが、フォームイヤー仕様のイヤーピースを使えば物理的に低減可能。防音室(あるいは音楽室)の壁のようなスポンジ素材のイヤーピースなので、人の話し声など高周波音を吸音・低減できます。

黒い方がフォームイヤー仕様のイヤーピース

 

 

外音取り込み機能(ながら聴き機能)

外音取り込み性能(4.5)
取り込み音の調整対応(手動のみ)

イヤホンマイクで周囲の音を集音。イヤホンを装着したままスピーカー経由で周囲の音が聞き取れる「外音取り込み」機能に対応。

実用水準の性能あり。機能ONにすると周囲の音が明確に明るくなります。イヤーピース装着による物理的な音こもり感こそ残りますが、機械的な音の取り込み性能だけで言えば優秀クラス。機能ONにしつつオーディオ停止(あるいは小音量)しておけば"ながら聴き"イヤホンとしても活用できるレベルです。

 

 

通話マイク品質

通話マイク性能(5)

通話マイクは変わらず高性能。自分の声の抽出、周囲の音のノイズ除去(トーンダウン)、風切り音カットともに機能してます。屋内外で問題なく通話できます。屋内でビデオ通話するくらいなら不満すらありません。

 

 

マルチポイント・ペアリング切り替え勝手

マルチポイント対応(最大2台)
マルチポイントとLDACの併用対応
マルチペアリング対応(最大?台)
ペアリング接続先の上書き切り替え対応

ペアリングまわりは非常に優秀。マルチポイント機能に対応するほか、マルチポイントとLDACの併用も可能です。マルチポイントとLDACの併用は意外と他社メーカーだと対応していない製品が多く、JBL TOUR PRO 3 の地味だが堅実なセールスポイントです。

ペアリング接続先の上書き切り替えにも対応。マルチポイント接続外のデバイスにペアリング接続先を切り替えるとき、Bluetooth設定画面からイヤホン名を選択するだけで当該デバイスにペアリングが切り替わります。都度、現在のペアリング接続を解除する必要はありません。

これにくわえ、今作はスマートディスプレイ操作を通じた接続先の切り替えにも対応。1タップで接続先が解除&切り替えできます。

「Google Fast Pair」にも対応。Androidスマホで使う場合なら初回のペアリング設定が簡素化されます。「音声の切り替え」(Audio Switch)にも対応。Androidデバイス間であれば擬似的なマルチポイント接続&自動切り替えできます。

 

 

バッテリー持ち・充電環境

バッテリー性能(5+)
(イヤホン単体11時間、ケース併用44時間)
ワイヤレス充電対応(Qi)

バッテリー駆動時間は業界トップクラス。イヤホン単体で11時間、ケース併用で最大44時間と使いまわせます。昨今だとケース併用24時間〜30時間くらいの製品が相場です。

ケースのワイヤレス充電(Qi)にも対応。スマホ向けのワイヤレス充電器で置くだけ充電できます。なお、通常どおり有線ケーブルで充電する場合はUSB Type-Cケーブルが必要です(ケーブルの同梱あり)。

 

 

【独自機能】Bluetoothトランスミッター機能について

Bluetoothトランスミッター機能とは

JBL TOUR PRO 3 はBluetoothトランスミッター機能に対応。充電ケースと有線接続したデバイスのオーディオをBluetooth出力。イヤホン本体側にワイヤレス転送&再生できます。

使うのにBluetoothペアリングの必要なし。Bluetooth接続に対応しないデバイスからもオーディオ出力できるため、たとえばビジネスホテルのテレビと接続しておけば、そのままテレビの音がイヤホン本体側に流せます。

有線接続は「USB Type-C」あるいは「3.5mmイヤホンジャック」経由で可能。いずれのケーブルも初期パッケージに同梱あり(ケーブルの長さはともに75cmくらい)。

USB Type-C経由だけでなく「3.5mmイヤホンジャック」経由でも接続できるので汎用性は高め。ビジネスホテルあたりのテレビ(モニターディスプレイ)だとUSB Type-CやHDMIがふさがってる場合が多いですが、3.5mmイヤホンジャックならおおよそ問題なし。有線イヤホン感覚で挿しておけます。

「イヤホン←→ケース」間の接続にはLC3plusコーデックを利用

LC3plusコーデックは、高音質・低遅延に強みを持つBluetoothオーディオコーデック。理論値10ms〜20msでの低遅延通信が可能です。テレビ番組を見てても音ズレなく、ほぼリアルタイムで通信できてます。

なんならゲーム用途で使うのもあり。プレイしてて目にわかるような遅延なく、Nintendo Switchゲームやスマホゲーム向けの低遅延イヤホンとしてもおすすめです。

Bluetoothトランスミッター接続時であっても空間オーディオ再生は利用可能。スマートディスプレイ操作から機能ON/OFFできるため、事実上あらゆるテレビを空間オーディオ仕様にカスタムできます。

それこそビジネスホテルあたりのテレビであっても途端にリッチなオーディオ・コンテンツに化けます。ビジネスホテル出張が多い人だと地味に重宝しそうです。

スマートディスプレイ操作で空間オーディオの機能ON/OFF可能

 

 

iPhoneでもハイレゾ再生が可能

「充電ケース←→イヤホン」間の接続コーデックには「LC3plus」を利用。LC3plusはBluetoothオーディオコーデックの一つ。LDACと同じくハイレゾ音域での高音質オーディオ再生が可能です(2022年にハイレゾ認証も取得済み)。

iPhoneはLDACやaptX Adaptiveなどハイレゾ・コーデックが利用できず、現状だとワイヤレスイヤホン(Bluetoothイヤホン)経由でハイレゾ再生する手段がありません。

ただ、JBL TOUR PRO 3 のBluetoothトランスミッター経由でオーディオ再生すれば「LC3plus」接続となり、iPhoneでも事実上のハイレゾ再生が可能になります。iPhoneユーザーでできるだけ高音質なオーディオを楽しみたい人だとLC3plusに対応するBluetoothトランスミッター機能が隠れた本命機能になるかもしれません。

なお、iPhoneと接続する場合は「USB Type-C」ケーブルでつなぐ必要あり。Lightningポートの古いiPhoneに変換ケーブル経由で接続してもアクセサリーとして認識しませんでした。そのため、iPhoneはiPhoneでもUSB Type-Cポートを搭載したiPhone 15以降のiPhoneが対応機種となるかと思います。この点のみ注意。

 

 

まとめ

【Good!】JBL TOUR PRO 3 のよかったところ

  • LDAC・LC3plusにW対応
  • Bluetoothトランスミッターとして利用可能
  • ノイズキャンセリングやマルチポイントなど最新機能はもろもろカバー
  • LDACとマルチポイントは併用可能
  • "スマートディスプレイ”なるガジェオタ好みのギミック

【Bad...】JBL TOUR PRO 3 の気になったところ

  • 価格が高い(相場3.9万円)

JBL TOUR PRO 3 、3.9万円という割高価格さえ許容できるのであれば選んで問題ないかと思います

昨今のハイエンド・ワイヤレスイヤホンだと相場3.5万円前後ですが、そこから1割くらい積み上げ。その1割の根拠となりうるのが「Bluetoothトランスミッター機能」「LC3plusコーデック」「スマートディスプレイ」あたり。

iPhoneユーザーでハイレゾ再生したい人だったり、ビジネスホテル出張時にテレビイヤホンとして使いたい人(&空間オーディオ再生)が主たるターゲットになるかと思います。

また、LC3plusの低遅延コーデックとしての側面を評価すればスマホゲームやNintendo Switch向けの低遅延ワイヤレスイヤホンとして使いたい人も潜在的なターゲットになるかと思います。

単なるハイエンド・ワイヤレスイヤホンとして使いたいだけなら前作モデル「JBL TOUR PRO 2」でも十分。言ったところで2023年仕様のフラッグシップモデル。ノイズキャンセリング、マルチポイント、スマートディスプレイの3点セットが揃ってます(LDACは非対応)。現在も公式販売が続いており、相場2.8万円前後で購入できます。

JBL TOUR PRO 3 は、「Bluetoothトランスミッター機能」「LC3plusコーデック」「スマートディスプレイ」あたりに興味を持つ人が選びたい。価格も使い勝手も含めてガチ玄人向けのハイエンド・ワイヤレスイヤホンです。

 

 

JBL TOUR PRO 3 のおすすめ代替候補

JBL TOUR PRO 2(価格2.8万円)

JBLの一世代前のフラッグシップモデル。2023年度の業界ベストセラー商品。スマートディスプレイを初採用(レビュー記事)。

JBL LIVE BUDS 3(価格1.4万円)

JBL準フラッグシップ。もともと2.6万円くらいの製品でしたが、 現在は1.4万円に値下げ(※2024年販売モデル)。スマートディスプレイを主にいじりたい人だこれでも十分かもしれません。ノイズキャンセリング、マルチポイント、LDACなど主要な機能はもろもろ対応します。

 

 

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