Ankerが手がける高出力モバイルバッテリー「Anker PowerCore III 19200 60W」をレビュー。
Ankerのモバイルバッテリーでは数少ない60W出力に対応した同製品。60WあればスマホやタブレットだけではなくMacBook AirやMacBook ProといったノートPCもフル出力で充電できる。ノートPC用のモバイルバッテリーを探している人には丁度いい製品だ。
ノートPCユーザーで購入を検討している人などレビューを参考にしてほしい。
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【レビュー対象製品】Anker PowerCore III 19200 60W
発売時期 | 2020年12月 |
直販価格 | 6,990円(税込) |
カラーリングは黒のみ。
○ Anker PowerCore III 19200 60Wの評価ポイント
・業界数少ない60W出力できるモバイルバッテリー
・MacBook Airを1回フル充電できる大容量バッテリー(19200mAh)
× ダメなところ
・本体重量が重い(410g)
Anker PowerCore III 19200 60W レビュー
製品概要
Anker PowerCore III 19200 60W は、Ankerが2020年12月に発売開始したモバイルバッテリー。直販価格は6,990円。
充電出力は最大60W。急速充電規格「USB PD」準拠の60Wなので、MacBook Air、MacBook Pro 13などUSB PD充電に対応しているノートPCが問題なく充電できる。MacBook Pro 16に関しても充電速度が遅くなるが、とりあえずの充電が可能。
スマホやタブレットも充電できるが、本命はノートPCの充電だろう。MacBook Air、MacBook Proユーザーで出先で使えるサブバッテリーを探している人などに購入をおすすめしたい。
同梱品
製品本体ほか、専用ポーチ、USB Type-Cケーブル(50cm)、USB Type-Aケーブル(50cm)が同梱される。
USB Type-Cケーブルは、3Aまでの通電に耐えられる通常のUSB Type-Cケーブル。60W以上の充電には使えないが、同モバイルバッテリーの最大出力は60Wなので特に問題ない。
専用ポーチはAnkerモバイルバッテリーでおなじみのペラペラ仕様。本体の擦り傷、線傷は防げるが、クッションがほぼ無いに等しいので落下時の衝撃は防げないと思う。
充電スペック
写真右のUSB Type-Cポートから最大60W出力できる。急速充電規格「USB PD」準拠の60WなのでMacBookシリーズはじめとしたUSB PDに対応したノートPCも充電できる。
USB Type-Aポートは1ポートあたり最大12W。USB Type-Aポートの2ポート同時充電時は合計15Wで分岐する。
USB Type-Cポート、USB Type-Aポート同時充電時は、USB Type-Cポートが最大45W、USB Type-Aポートが最大15Wに分岐する。MacBookなどフルスピードで充電したい場合は、できる限り1ポートで充電した方がいいだろう。
バッテリー容量
バッテリー容量は19200mAh。だいたいMacBook Airを1回フル充電できる容量だ。
スマホだと気持ち4回のフル充電が可能。モバイルバッテリーとしては大容量なので、災害時にはスマホ充電に特化させた予備電源としても活用しそうだ。
なお、Wh換算で96Whなので国内線の機内にも持ち込める。
サイズ・重量感
本体サイズは縦17cm、横8cm、厚み2cm。
サイズ的には少し大きいスマホといったところ。丁度iPhone 12 Pro Maxと同じくらいだ(縦16.8cm、横7.8cm)。
厚みは一般的なスマホ2枚分くらい。とりあえずは片手で握れるサイズはキープしている。
ただ、サイズ以上に問題なのが重量だ。本体重量は410g。予想はしていたが重い。一般的なスマホの2倍以上の重量とあり、持てない重さではないのだが、それでも手で持ったときの”ずっしり"感はある。
外観
外装はザラザラしたプラスチック。細かい網み目の文様がある。指紋は付きにくい。
中央のライン部分はクリア素材のプラスチック。ツルツルしていて指で触れると指紋が付く。あと妙にホコリが集まりやすいので神経質な人だと気になるかもしれない。
充電レビュー
スマホ充電は問題なし
iPhone 12 miniを充電したところ、USB Type-Cポートで約13W、USB Type-Aポートで約10Wで充電できた。
iPhoneシリーズは急速充電「USB PD」に対応している。USB Type-Cポートを使えば最大18W(iPhone 12シリーズは20W)で急速充電できる。USB Type-Aポートだと12W止まりだ。
タブレット充電も問題なし
iPad Pro 10.5を充電したところ、USB Type-Cポートで約22W、USB Type-Aポートで約11Wで充電できた。
iPad Proもまた急速充電「USB PD」に対応しており、USB Type-Cポートを使えば上限30Wを目安に急速充電できる。USB Type-Aポートだと12W上限だ。
MacBook Airも充電できる
MacBook Airを充電したところ、USB Type-Cポートで約33Wで充電できた。USB Type-Aポートでは充電できず。
MacBook Airは急速充電規格「USB PD」に対応しているので、USB Type-Cポートを使えば最大30Wを上限に充電できる。なお、M1チップを搭載したMacBook Airだと上限が40W前後になる。
ワイヤレスイヤホンも問題なし(低電流モードあり)
ワイヤレスイヤホン(Galaxy Buds Live)を充電したところ、約1Wで充電できた。
Anker PowerCore III 19200 60W は「低電流モード」を搭載しているので、ワイヤレスイヤホン向けに出力を小さく調整して充電できる。
低電流モードは電源ボタンを2秒長押しで起動する。低電流モードになるとバッテリー残量ランプの一つが緑色に光る。もう1度電源ボタンを押すと低電流モードがOFFになる。
モバイルバッテリー本体への給電はMAX2時間ほど
給電はUSB Type-Cポートから行う。給電もまた最大60W出力に対応。20000mAh近い大容量モバイルバッテリーながらわずか2時間でMAX給電できた。
なお、60W出力で給電するには当然ながら60W出力できる充電器(USB PD充電器)が必要だ。目安としてMacBook Airに同梱される充電器は30W、MacBook Pro 13に同梱される充電器が61Wとなる。
充電中の発熱はそこまで酷くない
60Wの高出力モバイルバッテリーだが、思いのほか発熱は少ない。MacBook Airに繋いで30分くらい放置した状態だと充電ポート付近が温かく、そのほかモバイルバッテリー全体はほんのり温かくなる程度だ。「熱い」という感じではない。
この記事のまとめ
ここまで Anker PowerCore III 19200 60W をレビューしてきた。
○ Anker PowerCore III 19200 60Wの評価ポイント
・業界数少ない60W出力できるモバイルバッテリー
・MacBook Airを1回フル充電できる大容量バッテリー(19200mAh)
× ダメなところ
・本体重量が重い(410g)
Ankerモバイルバッテリーの中では数少ない60W出力できる製品とあり、もとよりMacBookなどノートPC向けのモバイルバッテリーとして使おうと考えている人におすすめだ。
400gを超える本体重量がネックだが、ノートPC向けのモバイルバッテリーと割り切り、落ち着いた場所でMacBookなど充電するのに使えば、さして重量も気にならないだろう。MacBookユーザー、ノートPCユーザーは試してみてほしい。