2019年に発売開始され、数多くのガジェオタを虜にした初代Galaxy Fold。世界初の折りたたみスマホとして市販にこぎつけ、まさかの日本でもauから展開された。
当初の販売価格は24万円と高額だったが、2020年現在、中古価格で13万円前後、ネットオークションなら11万円前後と現実的な価格にまで落ち着いてきた。そろそろ狙い目と考えている人も多いのではないだろうか。
以下では実際にGalaxy Foldを日常ユースするとして、どういうポジションで活躍するのか、そもそも実用性はあるのか、ここらについて現役Galaxy Foldユーザーならではの目線でレビューしていきたい。
追記)売却しました
【僕がGalaxy Foldを手放した理由】
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Galaxy Foldは、ほぼほぼ「折りたたみタブレット」
Galaxy Foldは「折りたたみスマホ」と宣伝されるものの、実用面では「折りたたみタブレット」と見るべき製品だ。
iPad miniや7インチKindle、かつてのズルトラが直接的な競合に該当するだろう。折りたたみを開けば7.3インチの4:3比ディスプレイになるので、電子書籍との相性は抜群に良い。
そのうえで普段は折りたたんで仕舞えるので、ズボンのポケットに入れて持ち運べる利便性がある。
一方、Galaxy Foldはスマホとしては評価しがたい。
スマホとして使えるだけであって、スマホとして最適化されたデバイスではない。スマホのように片手で操作するのは難儀だし、おサイフケータイは使えないし、フロントディスプレイは中途半端なサイズだしと、とかくまあGalaxy Foldはスマホとしては微妙な出来と言える(詳細は後述)。
Galaxy Foldが今後どういう路線で展開されるのか、そもそもシリーズ継続するのかなど不確定要素は多々あるが、あくまで「折りたたみタブレット」として考えれば間違いなく実用性はある。現状ではこの路線で考え、購入を検討するのがベストだと断言できる。
Galaxy Foldで電子書籍を見るとこんな感じ
Galaxy Foldはkindleやdマガジンを閲覧するのに丁度いいサイズだ。画面開いて7.3インチ、なおかつアスペクト比4:3のディスプレイなので、ほぼほぼきれいにフルサイズで表示される。
昨今の縦長スマホのように上下に余白が入ったり、それに伴って縮小表示されたりしない。真の意味で電子書籍に最適化された端末であり、これならズルトラの後継機を名乗ってもいい。いや本当に。
ディスプレイの折り目の部分もそこまで屈折しておらず、視認性に影響はない。この折り目に関しては次項で詳しく解説する。
折り目、ヒンジ部分の耐久性について
Galaxy Foldの最大の懸念点として挙げられる折り目、ヒンジ部分の耐久性。
まずヒンジ部分だが、思いのほか良く仕上がっており、普段使いで故障するとは到底思えない。ぶっちゃけ、何をどうすれば故障するのか分からないレベルだ。
ディスプレイを反対方向に無理やり折り曲げたり、折り目にエルボー食らわせるようなことをしなければ故障しないし、故障できないと思う。それくらい完成度は高い。
また、「折り目が付いてる!」と指さされ気味のディスプレイの折り目部分だが、Galaxy Foldは最初から折り目が付いており、完全に真っ平らなディスプレイというわけではない。目視できるレベルで折り目の跡があるし、指でなぞれば段差(窪み)も確認できる。
そのうえで折り目が濃くなるようなこともないし、ディスプレイの視認性に影響があるわけでもない。
一時は故障・改修から発売延期となっていたGalaxy Foldだが、いざ発売再開され「故障した」「ディスプレイが駄目になった」という話は全く聞かない。実際に筆者も数ヶ月もの間、Galaxy Foldを日常ユースしているが、故障どころか故障の予兆にも遭遇していない。それぐらいギミックを超えた安定感があるので、極度に故障を恐れる必要はないと思う。
スマホとしても使えるが、なんとも言えぬ使い辛さはある。
Galaxy Foldはスマホとして使えるには使えるが、スマホとしての実用性は評価しがたい。ハード、ソフトともにスマホとして使うことを前提に設計されていないように思える。
とかく重くて分厚くて大きいので片手操作しにくい。折りたたんだ状態でも基本は両手で使うべき端末だ。
Galaxy Foldは276g、ケースつければ300gほど。厚みは折りたたんだ状態だと1.6cm。さながらチョコモナカジャンボのようだ。
よほど手が大きいマッチョでも無い限りは片手操作で使い続けるのは現実的ではない。
また、見た目の割にバッテリー容量が4380mAhとGalaxy Note10+ほどしか無いので単体でのヘビーユースは難しい。
スマホとして待機&利用しつつ、空き時間に折りたたみを開いてNetflixを見たり、ソシャゲしたりしてるとバッテリーはガンガン減っていく。
筆者は元々Galaxy Foldをスマホとタブレットの統合ポジションとして運用する予定だったが、物理的、バッテリー容量的に統合は無理だと悟り、今ではGalaxy Foldをタブレットポジションで運用している。
そのほか、おサイフケータイが使えなかったり、折りたたみを開いた状態だと通話できない謎仕様だったり、指紋認証センサーが妙な位置にあったりと、スマホとして消化しきれぬ点が多々あったというのが正直なところだ。
スマホとして使えるには使えるが、諸所ストレスを含む使い勝手だということは理解しておくべきだ。
この記事のまとめ
Galaxy Foldをレビューした。
Galaxy Foldは「折りたたみスマホ」とは言うものの実用面では「折りたたみタブレット」と見るべき製品であり、直接的な競合としてはiPad mini 5などが挙げられる。
iPad mini 5は256GBモデルが直販8万円なので、中古で13万円前後、ネットオークションで11万円前後のGalaxy Foldとはいい勝負かも知れない。
なお、巷ではGalaxy Fold 2の発売が噂されるが、スペックだけで言えばGalaxy Foldはメモリ12GB、ストレージ512GBのモンスター級スペックなので、目新しさを除けば、あえてGalaxy Fold 2を待つ、選ぶ必要はないと思う。
とかく電子書籍端末として、ズルトラの後継機として、折りたたみタブレットとして考えれば、初代Galaxy Foldで十分だ。電子書籍ユーザーなどぜひ試してみてほしい。
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