Appleのスマートウォッチ「Apple Watch」。今回レビューするのは2017年に発売された第3世代モデルの「Apple Watch Series 3」。
現在なおApple公式での販売が継続している。価格は19,800円。スマートウォッチの製品カテゴリー上、最新モデルと比べて劇的な機能差、スペック差があるわけではなく、さながら最新モデルの廉価版のような位置づけだ。
そのため、どうしても最新モデルが欲しいという人を除けば Apple Watch Series 3 で十分だったりする。
以下、こうした実用面から Apple Watch Series 3 の購入を検討している人に向けたレビューしていく。
この記事の目次(タッチで移動)
広告
レビュー対象製品
レンタルなら月2,000円前後からお試し可能。
参考記事【最安比較】Apple Watchがお試しできるレンタルサービスまとめ
続きを見る
Apple Watch Series 3の製品概要
Apple Watch Series 3 は2017年9月に発売開始されたApple Watch第3世代モデル。
2020年現在もAppleStoreでの公式販売が続いており、GPSモデルが19,800円、4Gで単独通信できるセルラーモデル(キャリアモデル)が29,800円で展開される。
スマートウォッチの製品カテゴリー上、最新モデルと比べて致命的なスペック差は見られず、さながら最新モデルの廉価版の位置づけに。
最新版Apple Watch(Apple Watch Series 5)との機能面の違い
最新モデル「Apple Watch Series 5」と比べてスペック面では差異がほとんど見られない Apple Watch Series 3。
ただ、機能面においてはいくらか違いがある。もっぱら以下のような点。
Apple Watch Series 5で搭載された新機能(=Apple Watch Series 3で使えない機能)
- ディスプレイの常時点灯
- 電子コンパス(マップ利用時の方角調整が可能に)
- 転倒検出機能(Series 4から継続、転倒後1分反応がないと自動でSOS通知)
転倒検出機能は高齢者向け機能として一定のニーズがあるが、当記事(当ブログ)はそこまで高齢の読者はいないと思うのでスルーしたい。
OSはどちらも同じくwatchOS 6を搭載。2020年秋にはwatchOS 7がリリース予定だが、Apple Watch Series 3 に関してもアップデート対象機種に含まれているので問題ない。
そのほか、Apple Watchならではの決済やヘルスケアといった基本機能は Apple Watch Series 3 でも問題なく使える。Apple Watchの括りでみれば必要十分といえるスペックだ。
Apple Watch Series 3 レビュー
外観デザイン
外観デザインは従来から続くスクエア型デザインを継承。角に丸みがあって、そこまで存在主張は強くない。
見た目のコンパクト感は、いかにもAppleらしい電子デバイス、ミニマルデバイスっぽさが感じられてよい。
ケース径は38mmと42mm版の2種類が展開される。
筆者が購入したのは38mm版。38mmと言うとメンズ腕時計では小さめサイズに該当するが、おかげでスマートウォッチならではの存在感の主張が控えめだ。
いかんせんスマートウォッチは腕元の存在主張が強すぎる... と考えている人であれば、38mm版を購入した方が収まりがいい。
バンド(ベルト)はデフォルト装備のスポーツバンド。シリコンではなく、シリコンに似た「フルオロエラストマー」素材が使われる。
触れ心地はシリコンそのものなのだが、シリコンよりも耐久性があり、なおかつシリコンのようにペラペラしていない。さながら革ベルトのような厚みや芯がある。不思議とシリコンならではの安っぽさも軽減される、さすがのApple製品らしさある。
バンドのアタッチメント(バンドの接合部分)はApple Watch独自規格となっており、他社製品のもの(一般的な腕時計で使われるバネ棒式のベルト)には付け替えられない。
Apple Watchの三大機能をチェック(決済、ヘルスケア、通知)
1. 決済
やはりApple Watchと言えばApple Payだろう。
felicaを内蔵しているのでApple WatchでSuica、iD/QUICPayが使える。加えてPayPayのバーコード表示&決済にも対応しているので、今日の電子マネー対応スマートウォッチとしては言うことなしのスペックだ。
Pontaやdポイントカードにも対応。ローソンであればiD、QUICPay決済と同時にポイントカード処理(タッチ処理)できる。
Apple Watch Series 3 は、現状Apple Watch向けに提供されるすべての決済アプリに対応しており、決済用途では最新モデルと比べても遜色ない。決済目的でApple Watchの購入を考えている人であれば、Apple Watch Series 3 で十分だ。
Apple Watchに対応している決済サービス(電子マネー)まとめ
続きを見る
2. ヘルスケア(健康管理)
こちらもApple Watchの代名詞機能「ヘルスケア」。
心拍センサーと歩数計(加速度計)を内蔵しており、歩行距離、心拍、消費カロリーなどひととおりの健康データが計測できる。ほぼスポーツウォッチそのもの。
流行りの睡眠計測は標準アプリでは対応しないが、サードパーティアプリを使えば計測自体は可能。
とはいえ、Apple Watchの厚みゆえ、腕に巻いたまま睡眠するのはちと難しい気がする。
3. 通知確認
メールやLINEや着信通知などApple Watch上でひととおり確認できる。メッセージ系のアプリは定型文を登録しておけばApple Watch上から返信対応も可能。
デジタルデトックスの観点から言うと、あれもこれも通知を受けると逆にうざったくなりそうだが、技術的な観点として、ここまでスマホと比べても遜色ない通知が受けられるスマートウォッチは業界探してもApple Watchくらいだろう。この点は評価したい。
そのほかApple Watch Series 3の細かな機能を見る
通話機能
Apple Watch Series 3 にはマイクとスピーカーを内蔵。Apple Watchだけで電話がかけられる。
GPS版だとペアリングしている親機iPhoneを経由して発着信されるが、4G通信で単独通信できるセルラー版であればApple Watch単体でも発着信できるので、より電話っぽさがある。
いざ使ってみると思いのほか音質よく、マイクも音を拾っている。
”いざ”と言うように、そこまでApple Watchで通話する機会はないのだが、使おうと思えば使えるクオリティを維持しているのはさすがのApple製品だろう。
単体ミュージックプレーヤー機能
Apple Watch Series 3 は、内部ストレージに曲データを保存しておけばiPhoneとペアリングしていない状態でもApple Watch単体で音楽再生できる。ジョギング中など、さながら腕時計型のミュージックプレーヤーとして活用できる。
内部ストレージは32GB、音楽再生はApple WatchとBluetoothペアリングしたワイヤレスイヤホンから出力できる。
Apple Watch Series 3 の本体スピーカーからの音楽再生はできないので、(稀だろうが)スピーカー用途での利用を考えている人は注意した方がいい。
単体決済機能
Apple Watch Series 3 は、iPhoneとペアリングしていない状態でもSuicaやApple Payなど決済機能が利用できる。
運動中やジョギング中など財布おろかスマホも邪魔なシチュエーションでは腕元の気軽な決済デバイスとして活用できて便利。
そのほか、Apple Watch Series 3 が対応している決済サービスは以下記事でまとめている。
Apple Watchに対応している決済サービス(電子マネー)まとめ
続きを見る
バッテリー持ち
Apple Watch Series 3 は公称18時間のバッテリー持ちとあり、時刻確認&Apple Payくらいの使用頻度であれば1日〜2日は充電せずに問題ない。
省電力モードも搭載されているため、いざとなればバッテリー時間は引き伸ばせる。ただ、省電力モードや電源OFFの状態だとSuicaなど決済機能が使えないので、この点は注意が必要だ。
充電にはApple純正の充電ケーブルが必要。タッチ充電だがQi充電とは別物のようで、一般的なQi充電器では充電できない。Apple純正の充電ケーブルは直販3,500円とさすがのAppleプライスだ。
この記事のまとめ
Apple Watch Series 3 をレビューしてきた。
価格2万円ながらApple Watchの使い勝手がひととおり揃った王道モデルとなるため、Apple Watch、スマートウォッチ入門には最適な1品だと思う。
iPhoneとしかペアリングできないのが欠点だが、それゆえ、Apple PayはじめとしたiPhoneアプリとの連携力の強さは他に代えがたい。Apple製品とあり、腕時計バンドも数多く展開されており、さながらiPhoneケースのノリで見た目や印象を変えられるのも評価ポイントだ。
iPhoneユーザーでスマートウォッチを試してみたい人であれば、Apple Watch Series 3 をおすすめしたい。
レビュー対象製品
レンタルなら月2,000円前後からお試し可能。いまひとつ購入に踏み切れない人はレンタルを検討してみては。
【最安比較】Apple Watchがお試しできるレンタルサービスまとめ
続きを見る
関連記事
Apple Watch関連記事
Apple Watchに対応している決済サービス(電子マネー)まとめ
続きを見る
Apple Watchのセルラーモデルは必要?GPSモデルとの違いも解説
続きを見る
Suica対応スマートウォッチ関連記事
Suica対応スマートウォッチおすすめ5選(2024年版)
続きを見る
ソニー「wena 3」レビュー|Suica初対応したwena新作スマートウォッチを試す
続きを見る
Suica対応スマートウォッチ「GARMIN vivomove 3S」レビュー
続きを見る