先日発売になったNintendo Switch 2。
Nintendo Switch 2はBluetooth機能を搭載。ワイヤレスイヤホン(Bluetoothイヤホン)でゲームしたい人だとその仕様が気になるところではないでしょうか?
これまで非公開だったNintendo Switch 2のBluetooth仕様ですが、発売に伴いいくらか情報が解禁されたので以下まとめていきます。
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Nintendo Switch 2のBluetooth仕様まとめ
対応Bluetoothオーディオコーデックは「SBC」「AAC」の2つ
任天堂の公式情報から確定。
▶ 公式情報リンク:任天堂(Bluetoothオーディオを使う)
対応するBluetoothオーディオコーデックは「SBC」と「AAC」。
対応プロファイルは「A2DP」と「AVRCP」。
ちなみに、初代Nintendo Switchは「SBC」コーデックしか対応していませんでした。
Bluetoothバージョンは5.2〜の可能性が高い
Nintendo Switch 2のBluetoothバージョンは一般公開されていませんが、分解動画やメディアリーク情報から「Bluetooth 5.2」以上を搭載する可能性が高いです。
分解動画やメディアリーク情報を総合的に勘案するに、Nintendo Switch 2はCPUに「NVIDIA Tegra T239」、Wi-Fi・Bluetooth関連チップにはMediaTek製「MT3681AEN」を搭載します。
MT3681AENの詳細スペックは非公開ですが、Nintendo Switch 2はWi-Fi 6に対応あり(公開情報)。
MediaTek製のWi-Fi 6対応チップとなると2021年から現在まで展開されるFilogic世代に相当するチップの可能性が高く、そうなると少なくとも「Wi-Fi 6 + Bluetooth 5.2」以上で構成されると考えられます。
そのため、Nintendo Switch 2のBluetoothバージョンは5.2以上を搭載すると考えるのが自然です。
▼ 以下いずれもYouTubeチャンネル「ProModding」よりスクショ引用
「LC3」コーデック(LE Audio)は非対応、ハードウェア的には対応できそう
Nintendo Switch 2は「LC3」コーデックに非対応。
ただ、同コーデックはBluetoothバージョン「5.2」以上を対応条件としており、Nintendo Switch 2もハードウェアレベルでは「LC3」が使える可能性が高いです。
実際に任天堂のFCC提出資料を見るとLC3コーデックやAuracast(総じてLE Audio)の技術基板となるcoded PHY関連パーツの内蔵が確認できます。
Auracastを使うため?のWi-Fi 6との同時送信テストも実施あり。LE Audio時代を意識した具体的すぎるテスト内容です。
将来的にソフトウェア・アップデートを通じてLE Audioまわりの機能が解禁されれば、そのままLC3コーデックも使えるようになる可能性はあります。
▼ 以下は任天堂のSwitch 2のFCC提出資料の12ページをスクショ引用、coded PHY関連のテスト履歴が載ってます
LC3コーデックが使えれば遅延30ms、上位版であるLC3plusコーデックなら遅延10msの超・低遅延通信が可能です。Nintendo Switch 2でワイヤレスイヤホンを使いたい人からすると夢のような通信スペックです。
2025年現在、まだまだLC3対応ワイヤレスイヤホンは普及していませんが、あと何年かしてLC3対応ワイヤレスイヤホンが一般的になってきたころに機能解禁されるのを期待したいところ。
ちなみに、初代Nintendo Switchも発売から4年後になってソフトウェア・アップデート経由でBluetooth機能が解禁された経緯あります。
2025年時点でNintendo Switch 2でワイヤレスイヤホンを使いたい人に向けたTips
「SBC」「AAC」接続だとどんなに頑張っても遅延あり
主要なBluetoothオーディオコーデックごとの遅延具合は以下のとおり。
Bluetoothオーディオコーデックごとの平均的な遅延具合(音ズレ秒数)
SBC | 200ms(0.2秒) |
AAC | 100ms(0.1秒) |
aptX | 70ms(0.07秒) |
LDAC | 1000ms(1秒) |
LC3 | 30ms(0.03秒) |
SBC接続だと平均0.2秒、AAC接続でも平均0.1秒の遅延あり。
『ブレワイ』をのらりくらりとプレイする程度なら問題ない?かと思いますが、『スプラトゥーン』のようなリアルタイムでの反応が求められるゲームだと遅延が気になる人が多そうです。
現状、遅延を減らすには「ドングル経由でLC3接続できるワイヤレスイヤホン」を使うのがベスト
なにがなんでもワイヤレスイヤホンを使いたい人におすすめな方法がこれ。
低遅延コーデック「LC3」に対応するワイヤレスイヤホンを使う方法。
Nintendo Switch 2はLC3コーデックに対応しませんが、昨今だとドングル経由でLC3接続できるワイヤレスイヤホンが登場。
Nintendo Switch 2を含めたUSB Type-Cポートを備えるデバイスであればもれなくLC3接続できます。
LC3は、2020年に仕様策定された「LE Audio」で定義されるコーデック。
遅延は平均30ms(音ズレ0.03秒)と従来コーデックよりも遥かに低遅延です。
筆者もNintendo Switch時代から使っていますが、遅延はほぼ認知できず。ほぼ有線イヤホン感覚で使えてます。
ドングル経由でLC3接続できるワイヤレスイヤホンは、2025年時点だと以下の2機種がおすすめです。
【おすすめ1】Anker Soundcore VR P10(価格14,990円)
スペックシート抜粋
Bluetoothバージョン | 5.2 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC |
(ドングル接続時のみ)LC3 | |
ノイズキャンセリング | ✗ |
外音取り込み機能 | ✗ |
マルチポイント | 対応(最大2台、ドングル接続時は無効) |
防水性能 | IPX4 |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体5.5時間(ドングル接続時は6時間) |
ケース併用で最大22時間(ドングル接続時は24時間) | |
ケース充電方法 | USB Type-C(有線)のみ |
モバイルバッテリー大手・Ankerが展開するゲーミングイヤホン「Soundcore VR P10」。
物自体はLC3対応ワイヤレスイヤホン。付属の専用ドングル経由でLC3接続できます。
専用ドングルはUSB Type-Cポートに装着可能。Nintendo Switchシリーズでも問題なく装着&LC3接続できます。
ゲーミングイヤホンを自称することもあり、Ankerでは珍しい中音域〜高音域を重視したチューニング。
すっきり、くっきり、クリアな音なのでゲームするのには丁度いい仕上がりです。
定価14,990円。Amazonセール期だと1万円前後で買えます。ドングル経由でLC3接続できるワイヤレスイヤホンとして考えると破格のコスパ。
【おすすめ2】AKG N5 Hybrid(価格3.4万円前後)
スペックシート抜粋
Bluetoothバージョン | 5.3 |
Bluetooth対応コーデック | SBC、AAC、LDAC |
(ドングル接続時のみ)LC3plus | |
ノイズキャンセリング | 対応 |
外音取り込み機能 | 対応 |
マルチポイント | 対応(最大2台、ドングル接続時は無効) |
防水性能 | IP54 |
バッテリー駆動時間 | イヤホン単体8時間(ドングル接続時は4.5時間) |
ケース併用で最大40時間(ドングル接続時は18時間) | |
ケース充電方法 | USB Type-C(有線)、Qi(無線) |
予算が許すのならこっちの方がおすすめ。AKGが展開するワイヤレスイヤホン「AKG N5 Hybrid」。
LC3の上位版コーデック「LC3plus」に対応した(ほぼ)業界初のワイヤレスイヤホン。
LC3plusは10ms台(音ズレ0.01秒台)の圧倒的なまでの低遅延性能を実現したBluetoothコーデック。
よほど耳がいい変態スナイパーでもない限り遅延を認知するのは無理。ほぼ有線イヤホンです。
専用ドングルはUSB Type-Cポートに装着可能。Nintendo Switchでも問題なく利用できます。
AKGはモニターヘッドホンで有名なオーディオ・ブランドとあり、AKG N5 Hybrid もモニターヘッドホンらしさある音場の広さ。そして明瞭な音の作り。
ゲーミングイヤホンとして考えると理想的なチューニング具合です。
価格は定価38,500円と割高ですが、昨今だとAmazon直販を中心に4,000円近いポイント還元を展開。3.4万円前後で買えます。
LC3plusコーデックを使いたい人、遅延10msの世界を堪能したい人だと AKG N5 Hybrid は外せぬチョイス。
この記事のまとめ
Nintendo Switch 2のBluetooth仕様をまとめてきました。
2025年時点では「SBC」「AAC」コーデックのみ対応。
「LC3」コーデックには対応しませんが、USB Type-Cポートを備えるためドングル経由でLC3接続できるワイヤレスイヤホンなら問題なく使えます。
Nintendo Switch 2で「LC3」コーデックが解禁されるかは不明ですが、ハードウェア的には対応できそうですし、将来的な解禁を期待したいところです。
ドングル経由でLC3接続できるワイヤレスイヤホンは↓以下記事でもまとめています。こちらも参考にしてみてください。
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