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Anker Soundcore

Anker Soundcore VR P10 レビュー|ドングル経由でLC3接続できる低遅延ワイヤレスイヤホン(遅延30ms)

2025年1月1日

Ankerワイヤレスイヤホンの隠れた名器「Soundcore VR P10」。

VRデバイスでの利用を想定したゲーミングイヤホンとして展開される同機ですが、物自体はLC3対応ワイヤレスイヤホン。

付属するUSB-Cドングルを使えば、あらゆるデバイスをLC3対応化させられるAnker屈指の神ガジェットです

LC3は次世代Bluetoothオーディオコーデックの一つ。ワイヤレス接続ながら30ms(誤差0.03秒)の低遅延通信が可能です。

LC3(あるいはLE Audio)対応のスマホは少なく、iPhoneやNintendo Switchだともれなく対応しませんが、Soundcore VR P10 なら付属するUSB-Cドングルを介してあらゆるデバイスでLC3接続できます。

とどのつまり、あらゆるデバイスで30msの低遅延通信できる業界最強クラスの低遅延ワイヤレスイヤホンなのです

Nintendo Switchでも使えます

スマホゲームのため、PCゲームのため、Nintendo Switchゲームのため、有線イヤホン感覚で使える低遅延ワイヤレスイヤホンを探している人だと Soundcore VR P10 はまたとない選択肢となります。

この記事では、Soundcore VR P10 を実機レビュー。実際の使い勝手はどうなのか、レビューしていきます。

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Anker Soundcore VR P10 の製品概要

スペックシートを確認

発売時期2022年11月
直販価格14,990円
販売元メーカーAnker(中国)
Bluetoothバージョン5.2
Bluetooth対応コーデックSBC、AAC
(ドングル接続時のみ)LC3
ノイズキャンセリング
外音取り込み機能
マルチポイント対応(最大2台)
マルチペアリング対応(最大?台)
ペアリング接続先の上書き切り替え
防水性能IPX4
バッテリー駆動時間イヤホン単体5.5時間
ケース併用で最大22時間
(ドングル接続時)イヤホン単体6時間、ケース併用で最大24時間
ケース充電方法USB Type-C(有線)のみ

 

 

製品概要

Soundcore VR P10 は、Ankerワイヤレスイヤホンのコンセプトモデル。Ankerで唯一となるゲーミングイヤホンとして展開されます。

VRヘッドセット対応どうこう宣伝してますが、物自体はLC3対応ワイヤレスイヤホン。付属のUSB-Cドングルを使えば、あらゆるデバイスでLC3接続できます

たとえばiPhoneやNintendo Switchは通常だとLC3接続できませんが、Soundcore VR P10 のドングルを装着させることで事実上のLC3対応化できます。これがなによりのセールスポイントです。

LC3はBluetoothオーディオコーデックの一つ。理論値30ms、誤差0.03秒まで遅延が低減できる低遅延コーデックとして知られます

SBCやAAC接続だと遅延100ms〜200msが一般的。対してLC3接続ならほぼ有線クラスの低遅延通信が可能です。

まだまだ知名度が低いLC3ですが、ゲーム用途の低遅延ワイヤレスイヤホンを探している人だとLC3対応ワイヤレスイヤホンは魅力的な製品になります。

他の機能面は至って普通。14,990円の価格のわりにノイズキャンセリング機能には対応せず。ケースのワイヤレス充電(Qi)にも対応しません

ドングル経由であらゆるデバイスをLC3対応化させられるのが何よりのセールスポイント。よくも悪くも選びやすい製品。LC3接続に興味がある人なら購入してよし。

もとより普通のワイヤレスイヤホンを使いたい、ノイズキャンセリングや空間オーディオ再生が使いたい人であれば、同価格のフラッグシップモデル「Soundcore Liberty 4」(価格14,990円)がおすすめです。

そのほかAnkerワイヤレスイヤホン一覧は以下記事でまとめています。

Anker「Soundcore」ワイヤレスイヤホンおすすめ3選&歴代モデルを発売順に紹介(2025年版)

続きを見る

 

 

Anker Soundcore VR P10 のデザイン

イヤホンデザイン・装着感

イヤホン形状はごく普通のスティック型。王道のAirPods形状です。

AirPods形状だけあって装着感は安定。悪目立ちせず、すっきり耳元に収まります。イヤーピースのサイズさえ調整すれば大方の耳に合うイヤホンかと思います。

イヤーピースは3サイズが付属します。

イヤホン外側にはLEDライトを搭載。ゲーミングデバイスらしい趣向です。

LEDカラーは変更可能。また、LEDライトの状態は「点滅」「常時点灯」「消灯」の3つから選べます。

LEDライトの点灯が鬱陶しい人なら「消灯」(省電力モード)を選びたい。LEDライトが消せます。

LEDライト近くにタッチセンサーボタンを搭載。オーディオや音声アシスタントが操作できます。タッチ感度は安定、複数回タッチもきちんとカウントされます。

操作コマンドの割り当て変更にも対応。iOS・Android向けの専用アプリからカスタムできます。

操作コマンド

以下の6枠を用意。「1回タップ」枠のみタッチ反応OFF(割り当てなし)も選べます。

左イヤホン右イヤホン
1回タップ割り当て可能割り当て可能
2回タップ割り当て可能割り当て可能
2秒長押し割り当て可能割り当て可能

通話コマンドは変更不可。

左イヤホン右イヤホン
2回タップ着信対応
2秒長押し通話終了
(着信時のみ)着信拒否

操作コマンドは以下から選択(重複選択可)

  • 再生/停止
  • 次の曲に進む
  • 前の曲に戻る
  • 音量1アップ
  • 音量1ダウン
  • 音声アシスタント
  • マイクON/OFF
  • スーパーヒアリングON/OFF

イヤホンの着脱検出には非対応。イヤホン着脱と連動したオーディオ再生/停止は機能しません。

 

 

ケースデザイン

充電ケースは「たまご」型デザイン。

片手で握り込めるサイズ感。厚みは2.5cmほど。ズボンのポケットに入れておいてもモッコリしません。

外装素材はプラスチック。サラサラした触り心地。

ロゴマーク(d)は刻印仕様。経年劣化で剥げることもないかと。

ケース中央の黒い丸は飾り。ケースを開くボタンではありません。内部にLEDあり、ケースを開くとLEDライトが点灯します。

ケースの上蓋を開いたイメージ。

上蓋の内側部分にUSB-Cドングルの収納スペースあり。マグネットでくっついてます。

ケースのワイヤレス充電(Qi)には非対応。充電にはUSB Type-Cケーブルが必要です(ケーブル同梱あり)。

 

 

Anker Soundcore VR P10 の音質レビュー

音質は中音域〜高音域重視

低音(4)
中音(4-)
高音(4.5)

気持ちドンシャリ気味の音質。ゲーミング用途とあってか高音域が明るめ。楽器系の音あるいは電子系の音が"シャンシャン"鳴ってて目立ちます。

低音もそこそこ強めですが、通常のAnkerワイヤレスイヤホンの比べると控えめ。音こもった感じはありません。

音場は広く、高音域の明るさと相まって全体的に聞き取りやすい音です。

もとよりゲーミング用途でチューニングされてることもあり、オープンワールドゲームやシューティングゲームが映えそうな音作りの趣向が見て取れます。

 

 

イコライザー調整にも対応

iOS・Android向けの専用アプリからイコライザー調整が可能。

音楽シチュエーションに合わせたプリセット変更が可能。また、目盛り単位の細かなオーディオ・チューニングにも対応します。

ゲーム特化の専用イコライザー「スーパーヒアリング」も提供あり。ボーカルと高音域を強調できます。ただ、かなり電子音に近い音。普段の音楽再生時に使うには微妙です。よくも悪くもゲーム特化の専用イコライザー。

 

 

【✗】空間オーディオ再生は非対応

一部AnkerワイヤレスイヤホンがAnker独自の空間オーディオ再生(3Dオーディオ再生)に対応しますが、Soundcore VR P10 は非対応です。

 

 

Anker Soundcore VR P10 の機能レビュー

【✗】ノイズキャンセリングは非対応

ノイズキャンセリング機能は非対応です。

 

 

【✗】外音取り込み機能は非対応

イヤホンを装着したままスピーカー経由で周囲の音が聞き取れる「外音取り込み」(ながら聴き)機能には非対応。

 

 

通話マイク品質

通話マイク性能(4.5)

通話マイクは高性能。自分の声のピックアップ、および周囲の音のノイズ除去が機能してます。

"ゴニョゴニョ”といった除去したノイズ音が少しだけ残ってますが、屋外でマイク音声を録音するようなシチュエーションを除けば気にならないレベルです。

 

 

マルチポイント・ペアリング切り替え勝手

マルチポイント対応(最大2台)
マルチペアリング対応(最大?台)
ペアリング接続先の上書き切り替え

マルチポイント機能に対応。最大2台のデバイスを同時接続。なにかしらオーディオ再生を開始したデバイスに自動でオーディオ出力先が切り替わります。

ペアリング接続先の上書き切り替えには非対応。マルチポイント接続外のデバイスにペアリング接続先を切り替えるとき、先に現在のペアリング接続を片方解除する必要あり。そのあとBluetooth設定画面からイヤホン名を選択すれば当該デバイスにペアリングが切り替わります。

「Google Fast Pair」には対応しません

 

 

バッテリー持ち・充電環境

バッテリー性能(4)
(イヤホン単体5.5時間、ケース併用22時間)
ワイヤレス充電

バッテリー駆動時間は相場水準。イヤホン単体で5.5時間、ケース併用で最大22時間のバッテリー持ち。昨今の相場だとケース併用24時間〜30時間くらい。

ドングル接続時だとイヤホン単体6時間、ケース併用で24時間のバッテリー持ち。なぜかドングル接続時の方がバッテリー持ちが良いです。

ケースのワイヤレス充電(Qi)は非対応。充電するにはUSB Type-Cケーブルが必要です(付属あり)。

 

 

【本命機能】USB-Cドングルを使ったLC3接続について

【知らない人向け】そもそものLC3とは?

「LC3」は2020年に仕様策定された次世代Bluetoothオーディオコーデック

既存コーデック(SBCやAACなど)に取って代わる次世代規格「LE Audio」で定義されるコーデックであり、2020年代後半の普及が見込まれます。

その最たる強みが低遅延性能。ワイヤレス接続ながら30ms(遅延0.03秒)での低遅延通信が可能です

また、LC3の上位版コーデックとなる「LC3plus」は10ms(遅延0.01秒)で通信できる超・低遅延仕様。もはや有線イヤホンそのものです。

既存コーデックだと100ms超が一般的。低遅延に強みを持つaptX Adaptiveも50ms〜80ms止まり。LC3plusどころかLC3ですら30msと既存コーデックを大きく上回る低遅延性能あります。

肝心のLC3対応デバイスはまだまだ少なめですが、Soundcore VR P10 は、USB-C仕様の専用ドングルを介して接続することで通常だとLC3が使えないデバイスも含めてLC3対応化できます

ゲーミングPCだったりNintendo Switchだったり、なにもスマホに限らずUSB Type-Cポートを備えるデバイスであればもれなくLC3接続が可能です。

 

 

専用ドングルの仕様

Soundcore VR P10 の専用ドングルはUSB Type-Cポートに装着可能。

変換アダプターを使えば他のポートにも装着こそできますが、動作は保証されず。

iPhoneで使う場合はUSB Type-Cポートを搭載したiPhone 15シリーズ以降が事実上の対応機種になります。Lghtningポートを搭載した古いiPhoneだと変換アダプター経由で装着してもアクセサリーとして認識しません。

ドングルは縦1cm、横3cm、厚み0.8cm(端子部分を除く)

ドングルは縦1cm、横3cm、厚み0.8cmほど(端子部分を除く)

ドングルを奥まで差し込む都合上、充電ポートの周囲縦1cm、横3cmくらいスペースが必要です。

厚型のスマホケースやSwitchケースの上から装着する場合、ケースと干渉してドングルが奥まで挿し込めない場合があるので注意。

厚型ケースだとドングル干渉しがちです...

ドングル経由のパススルー充電にも対応

ドングルにUSB Type-Cポートあり。ドングルを装着したままでもデバイス本体が充電できます。充電都度、ドングルを外す必要はありません。

ドングルを挿しっぱなしにしておきたい人だと地味だが堅実なセールスポイントです。

 

 

LC3の使い勝手は?

どのくらいの低遅延なのか気になるところですが、いざLC3接続でシューティングゲームをプレイすると遅延ゼロに近い仕上がり

通常のBluetooth接続でシューティングゲームをする場合、気持ち0.5テンポくらい音の遅延あって気になるところですが、この気持ち0.5テンポがきれいに消えてます。

LC3接続は30ms(誤差0.03秒)の低遅延通信が可能。完全に遅延ゼロというわけではありませんが、体感レベルではニアゼロ(near 0)。ほぼ有線イヤホン感覚で使えます。

Nintendo Switchでの動作も問題なし。Nintendo SwitchそのものはLC3接続に対応しませんが、ドングルを使えばLC3接続が可能です。

 

 

まとめ

【Good!】Anker Soundcore VR P10 のよかったところ

  • USB-Cドングルを使ったLC3接続が可能
  • ドングル接続時でもイヤホン単体6時間のバッテリー持ち
  • マルチポイント対応

【Bad...】Anker Soundcore VR P10 の気になったところ

  • 「LC3」以外の魅力薄
  • ノイズキャンセリング非対応
  • ケースのワイヤレス充電(Qi)にも対応せず

Soundcore VR P10、「ドングル経由で使えるLC3対応ワイヤレスイヤホン」の観点で言えばまず間違いなくおすすめ

価格は14,990円。Ankerフラッグシップモデルと同価格ながらもノイズキャンセリング機能やケースのワイヤレス充電(Qi)には対応せず。

コスパや機能性の観点から言うと微妙ですが、「ドングル経由で使えるLC3対応ワイヤレスイヤホン」なる強み1つで14,990円の元は取れるのではないでしょうか

LC3接続に対応するデバイスはまだまだ少なめですが、Soundcore VR P10 ならUSB-Cドングルを介せば事実上あらゆるデバイスをLC3対応化させられるため、一気にLC3を活用できる幅が広がります。

もっぱらゲームしたい人、Nintendo SwitchやWindows PC向けの低遅延ワイヤレスイヤホンを探している人であれば、ワイヤレス接続で30ms通信できる Soundcore VR P10 が刺さるはずです。

 

 

Anker Soundcore VR P10 のおすすめ代替候補

AKG N5 Hybrid(価格3.9万円)

AKG初の完全ワイヤレスイヤホン。ドングル介してLC3plus接続(遅延10ms)が可能(レビュー記事を見る

JBL TOUR PRO 3(価格3.9万円)

JBLのフラッグシップモデル(2024年仕様)。充電ケースをドングル代わりにLC3plus接続が可能(レビュー記事を見る

 

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