楽天モバイルが手がけるオリジナルスマホ「Rakuten Mini」を実機レビュー。
Rakuten Miniは、画面3.6インチ、本体重量79gの"超”小型スマホ。それでいてAndroid OSを搭載しており、おサイフケータイやテザリングなど諸々利用できる。さながらおサイフケータイ対応のモバイルルーターといったところだ。
楽天モバイル契約時に同時購入すれば実質0円で購入できるので気になっている人も多いだろう。以下ひととおりレビューしていくので購入を検討している人は参考にしてほしい。
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Rakuten Mini の基本情報
Rakuten Miniは2020年1月に発売開始となった楽天モバイルのオリジナルスマホ。Androidスマホとしては世界最小・最軽量を謳う。端末価格は18,700円(税込)だが、楽天モバイル契約時に同時購入すればポイント還元含めて実質0円で手に入る。
スペックシート
Rakuten Miniの主なスペックは以下のとおり。
発売時期 | 2020年1月 |
直販価格 | 税込み18,700円(キャンペーンでほぼほぼ実質0円) |
OS | Android 9.0 |
メモリ | 3GB |
本体容量 | 32GB |
microSD | × |
CPU | Snapdragon 439 |
画面サイズ | 3.6インチ(1280×720) |
本体重量 | 79g |
カメラ | 外側①1600万画素(標準レンズ) |
内側①500万画素 | |
充電端子 | USB Type-C |
ワイヤレス充電 | × |
イヤホンジャック | × |
生体認証 | 顔認証 |
そのほか | おサイフケータイ対応、防水/防塵 |
Rakuten Miniの主な製品特徴
世界最小・最軽量のAndroidスマホ
Rakuten Miniは、Android OSを搭載したスマホとしては世界最小・最軽量を謳う。アプリストア通じて各種Androidアプリが使えるのでカスタマイズできる幅は広い。
おサイフケータイ対応
felica内蔵のおサイフケータイとして展開。Suica、iD、QUICPayほか、Google Payアプリも使えるので、Google Payアプリ通じたkyashやLINE Payのタッチ決済が可能だ。
eSIM専用機
Rakuten MiniはSIMカードスロットを搭載せず、eSIM専用機として展開される。eSIMは現行「nanoSIM」に続く次世代のSIMカード規格。プラスチックのSIMカードを必要とせず、スマホ上に直接SIM契約情報をインストールしてSIMサービスが利用できる。
楽天モバイルは国内キャリアで初となるeSIM発行に対応しており、Rakuten Miniは一種のeSIM宣伝モデルとなる。
Rakuten Mini レビュー
外観レビュー
表面デザイン。画面3.6インチ。昔のiPhoneが3.5インチだったのを思い出すサイズ感だ。
背面デザイン。Rakutenの「R」マーク、felicaマークが刻印される。
ディスプレイ側右端に音量ボタンと電源ボタン。
ディスプレイ側左端はボタンなし。
ディスプレイ上部もボタンなし。
ディスプレイ下部に充電端子(USB Type-C端子)とスピーカー穴が並ぶ。
3.5mmイヤホンジャック、および指紋認証センサーは非搭載。生体認証は顔認証のみ対応となる。また、eSIM専用モデルとなるため、SIMカードスロットも搭載せず。
性能レビュー
ベンチマークスコア
Antutuベンチマークだと91378点、GeekBench 5だとシングル171点、マルチ803点。どちらも典型的なローエンドスコアだ。
もとよりメモリ3GBしか積んでおらず、CPUもローエンド向け「Snapdragon 439」。いかにもなハイエンドスマホと比較するのはお門違いだろう。
実際の操作感
極度にストレスを感じる”もっさり感”はない。ただ、タッチ反応やアプリ起動、ロック解除後の画面展開などワンテンポほど遅く感じる。
いずれも許容範囲内の遅さだが、少しばかり急いでいるときなどうずうず、むずむずする感じはある。
また、顔認証が遅い。画面を点灯してからロック解除まで気持ち2秒くらいかかる。よくあるハイエンドスマホのように「画面点灯→即ロック解除」といったふうには使えない。
実用できるレベルの操作感は維持していると思うが、やはり使っているとローエンドスマホだなと感じる。ある種の割り切りが必要だろう。
荒野行動テスト
スマホの性能チェックに丁度いい「荒野行動」をプレイしてみた。プレイ自体は可能だが、視点切り替えの際のカクカク感やグラフィック描写が追いついていない部分は残る。高フレームレートでプレイしたときも重くなりがちだ。
カメラ性能
Rakuten Miniは、1600万画素の標準レンズを1枚搭載している。流行りの超広角レンズや望遠レンズは搭載せず、ポートレート撮影にも対応しない。価格なりだ。
実際に撮影してみたが、色みが少し薄い気がするが、おおよそ文句ないレベルだ。トイカメラよりは使い物になると思う。
デジタルズームで最大4倍まで寄れる。
夜間撮影。明るい部分が白飛び気味だ。撮影シチュエーションに応じた自動調整機能などは非搭載。
手元撮影(食事撮影)。少しばかり色素が抜けた感じ。SNS投稿するなら加工必須。
Rakuten Miniのメリット
極小スマホながら意外と実用性がある
Rakuten MiniはAndroid OSを搭載していることもあり、普通のAndroidスマホとして利用できる。twitterやニュースアプリはもちろん、ソシャゲも意外や意外にプレイできていて驚く。
おサイフケータイ対応はやはり良い
おサイフケータイ対応は間違いなくRakuten Miniのセールスポイントだ。ベースはAndroidスマホなので「Google Pay」アプリも利用できる。Google Payアプリを使えば、kyashやLINE Payのタッチ決済、VISAタッチ決済も登録できるので幅が広い。
モバイルルーターとしてもいける
Rakuten MiniはAndroidスマホなのでテザリングが利用できる。楽天モバイルの月無制限のデータ通信と組み合わせれば、さながらWIMAXやポケットWiFiにようなポジションで使い回せる。
Rakuten Miniのデメリット
バッテリー持ちはちと辛い
Rakuten Miniは本体バッテリーが1250mAhしかない。待ち受け放置でも1日で40%くらいのバッテリーが減っているので、普通のスマホのノリでゲームしたり、動画見たり、twitterをやればバッテリー持ちが辛そうだ。
指紋認証が使えず
生体認証は顔認証のみ対応。コロナ禍のマスク生活では実質的に顔認証が使えないので番号解除を使う必要がある(※パターン解除には非対応)。
顔認証は少し反応処理が遅く、画面点灯から気持ち2秒待ってようやく解除される。ストレスとは言わずも普段からハイエンドスマホなど使っている人だと気にかかるレベルだろう。
本体容量は32GB止まり、microSDカードは使えず
本体容量32GB、実質18GBが保存領域となる。さながら昔のスマホのようだ。Googleフォトなどクラウドサービスを活用して上手く調整する必要がある。
Rakuten Mini、こんな人におすすめ
サブデバイスとしての運用を考えている人
Rakuten Miniは、おサイフケータイ(felica)対応したモバイルルーターと考えれば最高の製品だ。
Suica、iD、QUICPay、Google Pay(kyash、LINE Pay)などひととおり使える。モバイルルーター代わりにテザリングもできる。そのサイズの小ささと相まってズボンの小ポケットに入れておいても邪魔にならない。
画面の彩度を落としたり、不要な通知を切ったりして、極力バッテリーをキープした上でサブデバイスとして運用すれば化けること違いない。
Rakuten Miniをおすすめしない人
メインスマホとしてがっつり使いたい人
Rakuten Miniは単体で使うと考えると、やはりバッテリー持ちがネックだ。
通話の待ち受け程度ならまだしも、空いた時間のtwitterだったりニュースアプリだったり、ソシャゲプレイだったりを繰り返すとさすがに辛い。極度のライトユーザーを除けば、素直にRakuten Miniはサブデバイスとして活用すべきだろう。
あくまでメインスマホとして使いたいのであれば、Rakuten MiniよりもRakuten Handの方がおすすめだ。
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この記事のまとめ
Rakuten Miniをひととおりレビューした。
ハードとしてはよくできているが、やはりバッテリー持ちが悪いので、メインスマホとして使うのは辛いかと思う。あくまでサブデバイスとして、おサイフケータイが使えるモバイルルーターくらいのポジションで使うのが丁度いいと思う。
価格は直販2万円、楽天モバイル契約時に同時購入すれば実質0円で手に入る。ていのいいモバイルルーターとして頂戴しておいて損はないだろう。小さいスマホが気になっている人はぜひ試してみてほしい。
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