2020年10月よりドコモから発売開始となった韓国サムスンのスマートフォン「Galaxy A21」。昨年発売されたGalaxy A20の後継機で、ドコモ価格2万円、メルカリなどでは1万円台で入手できる。
Galaxyスマホとしては破格の1品だが、それだけにスペックは控えめで、今のご時世にメモリが3GBしかない。となると、いざどこまで使い物になるのか気がかりな人も多いことだろう。
そこで当レビューではGalaxy A21の実機を使ってその性能を検証していく。Galaxy A21をサブ機として、また格安スマホとしての運用を考えている人は参考にしてほしい。
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Galaxy A21レビュー
Galaxy A21のスペックシート
Galaxy A21(国内版)のスペックシートは以下のとおり。
初期OS | Android 10 |
画面サイズ | 5.8インチ(1560×720)※TFT液晶 |
本体サイズ | 縦15.0cm、横7.1cm、厚さ0.8cm |
本体重量 | 159g |
メモリ | 3GB |
ストレージ | 64GB(+microSD) |
CPU | Samsung Exynos 7884B(8コア) |
カメラ | 外側①1300万画素(標準広角) |
内側①500万画素 | |
充電端子 | USB Type-C |
ワイヤレス充電(Qi) | × |
イヤホンジャック | ○ |
指紋センサー | × |
おサイフケータイ(felica) | ○ |
そのほか | 防水/防塵、FMラジオ |
スペック概要
スマホの命たるCPUはサムスンオリジナルの「Exynos 7884B」を搭載。ベンチマークソフトで計測すると、シングル200点台、マルチ800点台と典型的なローエンドCPUだった。
もっぱらtwitterをやったり、ニュースアプリを見る程度では問題ないが、バックグラウンドで同期処理していると熱を持ったり、「荒野行動」をプレイすると視点移動でカクカクしたりと気持ち音を上げやすいのは否めない。
あえて1万円台のスマホに性能を期待する必要もないが、やはり価格なりの性能なので割り切りは必要だろう。
昨年度モデル(Galaxy A20)との違い
Galaxy A21は昨年度モデル「Galaxy A20」の後継機に該当する。もっぱら以下3点がアップデートされた。
- メインカメラの画素数が800万→1300万
- バッテリー容量が3000mAh→3600mAhに
- 本体容量が32GB→64GBに
ほぼほぼ変わりない。それこそ外観ボディも使いまわし、CPUも変わらずExynos 7884Bを使っており、手抜き感 徹底したコストカットが見られる。
おサイフケータイ(felica決済)対応
ここはさすがのキャリアモデルとあり、Suicaや楽天Edyなどfelicaを使ったおサイフケータイにフル対応している。
Google Pay経由で登録したKyashやLINE PayをQUICPay決済することも可能だ。キャッシュレスガチ勢の人であればおサイフケータイ専用のサブ機として運用するのに丁度よいだろう。
指紋認証は非対応
Galaxy A21は指紋認証に対応せず。
インカメラを使ったAndroid標準の顔認証には対応しているので、顔認証を使えばロック解除の面倒くささを回避できる。
FMラジオ受信可能
昨今のスマホでは(携帯電話では)珍しくFMラジオが受信できる。ネット受信ではなく、あくまでFM受信なので災害時などネット環境がない状況でもラジオ放送が聴けるメリットがある。
なお、FMラジオを使うためにはアンテナ代わりに有線イヤホンを挿す必要がある。スピーカー再生だったり、ワイヤレスイヤホンを使っている場合はFMラジオが受信できないので注意。
外観レビュー
画面5.8インチ(1560×720)。Galaxyスマホだが有機ELディスプレイではなくTFT液晶(※普通の液晶パネル)を搭載している。ディスプレイ上部中央に水滴ノッチ、ディスプレイ下部には太めのベゼルを残しており、デザインだけで見ると少し古めだ。
本体サイズで見ると縦15.0cm、横7.1cm、厚さ0.8cmと昨今のスマホにしてはコンパクト。ほぼGalaxy S10同等のサイズ感であり、まだ片手持ち、片手操作が可能なレベルに収まってる。本体重量も159gと昨今の200g近いヘビー級スマホに比べると軽い方だ。
男性の手のサイズであれば片手操作もラクラク可能。
背面パネルはいかにもなグロー感、ギラツキがある。ガラスっぽく見えるプラスチックといったところだ。レビューしているのはブラックカラーだが、実機を見ると気持ちネイビーに近い。
felicaは中央のdocomoロゴ上部に内蔵。指紋認証センサーは搭載せず。
スマホ上部に3.5mmイヤホンジャックあり。FMラジオを使うときは有線イヤホンを挿すとアンテナとしても機能する。
充電はUSB Type-Cポートから。USB PD充電器を使えば最大18Wの急速充電が可能。ワイヤレス充電(Qi充電)には対応しない。
性能レビュー
メモリ3GBのローエンドモデルとあり、大方の予想どおり処理速度は下の下だ。画面タッチの反応がワンテンポ、ツーテンポ遅かったり、アプリを開いたときの数秒の待ち時間だったり、カメラの連続撮影も難しい。また、バックグラウンド同期中だと設定アプリすら重く感じる。
スマホのCPU性能を測るのに丁度よい「荒野行動」をプレイしてみたが、カクカクしてる感は否めない。視点移動したときなど妙な時差があって気持ちよくない。明らかにハイエンドスマホのノリで使えるわけではないので、荒野行動ガチ勢にはおすすめできない。
とはいえ、Galaxy A21に性能を求めるのはナンセンスだろう。「最初からゲームをやる気ならもう少し高性能なスマホを買え」という話に尽きる。Galaxy A21は、あくまで電話として、また、twitterやニュースアプリを見る程度の使い方が基本だ。
バッテリー持ちはよい
公称3600mAhのバッテリーを搭載。そこまでハイエンドスペックではなく消費電力が大量に発生しているわけではないので、結果バッテリー持ちはよく感じる。さながらローエンドモデルゆえのメリットだろうか。
カメラレビュー
カメラはシングルレンズ仕様。画素数1300万画素。Galaxyスマホでおなじみの「シーン判別機能」が搭載されておらず、撮影シチュエーションに応じた細かな撮影サポートは行われない。
いざ撮影してみると可もなく不可もなくの普通のカメラだ。日中に撮影したり、スナップ撮影する程度ではまだ許容範囲だが、夜間の撮影はさすがに辛い。ISOが最大800止まりなので暗い場所は暗い。こればかりはカメラハードではどうにもならないので素直にフラッシュを焚く必要があるだろう。
以下が主な作例だ。ちなみに今回は栃木県宇都宮市に行ってきた。
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この記事のまとめ
Galaxy A21をレビューした。メモリ3GBなので薄々予想はしていたが、お世辞にもストレスフリーに使えるスマホとは言えない。よくも悪くも格安スマホだ。
あくまで電話とカメラとおサイフケータイが使えれば十分という人なら問題ない。防水/防塵も備えているので少しは雑に使える。また、スマホの操作性やサイズ感はさすがのGalaxyスマホであり、そこまで癖がなくて使いやすい。ここらは総合的に評価できる。
価格はドコモだと2万円台だが、メルカリでは新品が1万円台で売られているので安く調達できる。格安SIMで使うための安いスマホを探していたり、おサイフケータイ用のサブ機を探している人であれば試してみてはどうだろうか。
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